この記事ではサクマ式ドロップスとサクマドロップスの違いについてみていきます。どちらもよく似た名前と見た目の人気駄菓子の一種ですが、実はそれぞれ販売元のメーカーが異なるなど色々な違いがある。今回はそんなサクマ式ドロップスとサクマドロップスの違いを、サクマ式ドロップスの廃業の件とあわせて、読書家WEBライターのハヤカワと一緒に解説していきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

サクマ式ドロップスとサクマドロップスの違いとは?

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サクマ式ドロップスとサクマドロップスは名称がよく似ており、缶の見た目やドロップの見た目もほぼ同じであることから混同されてしまうことも多い駄菓子です。しかし実はそれぞれメーカーも異なる商品となっており、特徴や味わいに違いがあります。この機会にそれぞれの違いを確認しておきましょう。

その1.サクマ式ドロップスとは?

サクマ式ドロップスは1908年に佐久間惣治郎氏が創業した「佐久間製菓」が販売している駄菓子です。戦前から販売されている歴史の長い駄菓子となっており、その味わいから人気を博し、創業者の佐久間惣治郎氏は「ドロップス王」と呼ばれるほどになりました。

リンゴ・レモン・ブドウ・イチゴ・ハッカ・オレンジ・パイン・カカオといった全8種のフレーバーがあります。またそれぞれのドロップは見た目も数パターンの形状があり、楽しめる工夫が凝らされていますね。缶のデザインは赤い色を基調としており、こちらも特徴の一つとなっています。

その2.サクマドロップスとは?

サクマドロップスは1949年に創業したサクマ製菓が販売している駄菓子です。サクマ製菓は、1944年に佐久間製菓が一時廃業となった際、当時の社長の三男であった山田隆重氏が創業したメーカーとなっています。佐久間製菓とサクマ製菓はどちらも元々は同じ企業から分岐したという点に注目して覚えておきましょう。

フレーバーはリンゴ・レモン・メロン・イチゴ・ハッカ・オレンジ・パイン・スモモの全8種です。サクマ式のブドウ・カカオの代わりにこちらはスモモ・メロンがありますね。またこちらは缶のデザインは赤ではなく、緑を基調としています。こちらも違いとして覚えておきましょう。

サクマ式ドロップスとサクマドロップスのその他違い一覧

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メーカー・フレーバーの違いや缶の違いの他にも、細かい違いがあります。こちらも一覧から確認していきましょう。

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その1.内容量の違い

内容量の違いも確認しておきましょう。サクマ式は115gと多く、サクマドロップスは少し少ない80gです。缶の中に入ったドロップの数はサクマ式が約39個程度、サクマドロップスは約26個程度となっています。サクマ式の方が内容量は多いと覚えておきましょう。

その2.香り・味の違い

サクマ式とサクマドロップスは味の種類に加えて、それぞれ配合の仕方も異なるため、ドロップの香りや味わいに多少の違いがあります。イチゴ・オレンジ・ハッカ・リンゴなどのフレーバーはどちらにも存在しますが、フルーツの香りや味の濃さなどに違いがあり、それぞれ違った味わいを楽しむことができますね。こちらも確認しておきましょう。

その3.ドロップの見た目の違い

ドロップの見た目の違いについても確認しておきましょう。サクマ式のドロップは少し白っぽい見た目をしており、対してサクマドロップスのドロップはよりクリアで透明感のある見た目です。フレーバーごとの色や形状にも細かい違いがあり、こちらも覚えておきましょう。

サクマ式ドロップスの裁判について

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「佐久間製菓」と「サクマ製菓」の2社は「サクマ式ドロップス」という商標を巡って、一度訴訟が起こっています。1944年に一度は廃業した佐久間製菓でしたが、終戦後に横倉信之助によって再興され、分岐した2社が争う形となりました。この訴訟では最終的に佐久間製菓が「サクマ式ドロップス」の商標を勝ち取ります。

一度は佐久間製菓の手にあった「サクマ式ドロップス」という商標ですが、その後両社の和解を経て、現在では佐久間製菓・サクマ製菓の両社が共同で「サクマ式ドロップス」という商標の権利を持つという形に落ち着きました。こちらもあわせて確認しておきましょう。

サクマ式ドロップスの廃業について

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1908年に販売を始めてから100年以上愛されてきた「サクマ式ドロップス」ですが、販売元の佐久間製菓が新型コロナの影響による販売減などを理由に2023年1月20日に廃業、これにともなって「サクマ式ドロップス」も姿を消すこととなりました。戦前から販売されており、長く親しまれていただけに惜しむ声が多く挙がっています。

「サクマ式ドロップス」はもう見ることができなくなってしまいましたが、サクマ製菓が販売する「サクマドロップス」は販売が続けられているため、誤解してしまわないように注意しましょう。「サクマ式ドロップス」の商標権は佐久間製菓・サクマ製菓の歩み寄りの結果、両社が共同で権利を持っており、このことからサクマ製菓から「サクマ式ドロップス」が復活販売される可能性もあるかもしれません。

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サクマ式ドロップスとサクマドロップスはメーカーの異なる別商品!

この記事ではサクマ式ドロップスとサクマドロップスの違いを説明しました。サクマ式ドロップスは1908年から佐久間製菓が販売している駄菓子で、サクマドロップスは1949年からサクマ製菓が販売している駄菓子です。サクマ式は缶の色が赤を基調としており、サクマドロップスは緑を基調としたデザインとなっています。

またサクマ式ドロップスとサクマドロップスはそのほか、内容量・香りと味わい・ドロップの見た目などにも違いがあるため、こちらも注意して覚えておきましょう。サクマ式ドロップスは販売元の佐久間製菓が2023年1月20日に廃業したことを機に、現在は見ることができなくなっています。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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3分で簡単にわかる!サクマ式ドロップスとサクマドロップスの違いとは?サクマ式ドロップスの裁判・廃業についても読書家ライターがわかりやすく解説!

この記事ではサクマ式ドロップスとサクマドロップスの違いについてみていきます。どちらもよく似た名前と見た目の人気駄菓子の一種ですが、実はそれぞれ販売元のメーカーが異なるなど色々な違いがある。今回はそんなサクマ式ドロップスとサクマドロップスの違いを、サクマ式ドロップスの廃業の件とあわせて、読書家WEBライターのハヤカワと一緒に解説していきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

サクマ式ドロップスとサクマドロップスの違いとは?

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サクマ式ドロップスとサクマドロップスは名称がよく似ており、缶の見た目やドロップの見た目もほぼ同じであることから混同されてしまうことも多い駄菓子です。しかし実はそれぞれメーカーも異なる商品となっており、特徴や味わいに違いがあります。この機会にそれぞれの違いを確認しておきましょう。

その1.サクマ式ドロップスとは?

サクマ式ドロップスは1908年に佐久間惣治郎氏が創業した「佐久間製菓」が販売している駄菓子です。戦前から販売されている歴史の長い駄菓子となっており、その味わいから人気を博し、創業者の佐久間惣治郎氏は「ドロップス王」と呼ばれるほどになりました。

リンゴ・レモン・ブドウ・イチゴ・ハッカ・オレンジ・パイン・カカオといった全8種のフレーバーがあります。またそれぞれのドロップは見た目も数パターンの形状があり、楽しめる工夫が凝らされていますね。缶のデザインは赤い色を基調としており、こちらも特徴の一つとなっています。

その2.サクマドロップスとは?

サクマドロップスは1949年に創業したサクマ製菓が販売している駄菓子です。サクマ製菓は、1944年に佐久間製菓が一時廃業となった際、当時の社長の三男であった山田隆重氏が創業したメーカーとなっています。佐久間製菓とサクマ製菓はどちらも元々は同じ企業から分岐したという点に注目して覚えておきましょう。

フレーバーはリンゴ・レモン・メロン・イチゴ・ハッカ・オレンジ・パイン・スモモの全8種です。サクマ式のブドウ・カカオの代わりにこちらはスモモ・メロンがありますね。またこちらは缶のデザインは赤ではなく、緑を基調としています。こちらも違いとして覚えておきましょう。

サクマ式ドロップスとサクマドロップスのその他違い一覧

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メーカー・フレーバーの違いや缶の違いの他にも、細かい違いがあります。こちらも一覧から確認していきましょう。

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