この記事では医師と医者の違いについてみていきます。どちらもわれわれの健康を守る職業のイメージがあるよな。これらの言葉は定義が違うため、使う場面にも若干の差があるようです。今回はそんな社会にはなくてはならない職業を表す言葉の違いを、似たような組み合わせの言葉とともに日本語大好きライターれおな=007と一緒に解説していきます。
れおな=007

ライター/れおな=007

会社員として勤務する傍ら執筆活動を続けるWEBライター。言葉の意味から暮らしの知恵まで、雑学に対する好奇心は人一倍。日常の素朴な疑問を「独特の切り口かつわかりやすい表現で」をモットーに、日々執筆スキルを研鑽中。

まずはざっくりと、医師と医者の違いとは?

医師と医者の言葉の違いについて、考えたことはありますか。どちらも日常会話で耳にする言葉ではありますが、どのように使い分けられているのでしょうか。まずはざっくりとした両者の意味について比較してみていきましょう。

医師:医師法に基づき医療及び保健指導に携わる人

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医師法に基づき医療及び保健指導に携わる人を医師といい、免許を持っていないと医師を名乗ることはできません。つまり医師は免許に基づく国家資格で、資格取得後も2年に1回届ける必要があります。

第一条 医師は、医療及び保健指導を掌ることによつて公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。

(中略)

第二条 医師になろうとする者は、医師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。

(参照:医師法 | e-Gov法令検索)

医者:医療行為を行なう者

医者とは医療行為を行なう者を意味する言葉で、一般的には医師を口語表現で言い換えたものです。つまり医者とは医師に比べて、資格というより職業というニュアンスの強い言葉と考えられます。

医者(いしゃ)

職業として医療行為を行なう者。医師の平易な口語的表現。

(参照:医者とは - わかりやすく解説 Weblio辞書)

\次のページで「医師と医者はどう使い分ける?」を解説!/

医師と医者はどう使い分ける?

前項では医師と医者の意味の違いについて比較しましたが、これらの言葉はどのように使い分けるのでしょうか。本項ではそれぞれの言葉を使う場面について、具体例とともに比較していきましょう。

医師:免許を保有していることを明示したいとき

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免許を持っていないと医師を名乗れないため、免許を保有していることを明示したいときには「医師」と表現する方がより好ましいです。具体的には研究や学会といった学術的分野に出るときや、報道番組への出演といった場面が想定されます。なぜなら免許を持つ医師として参加したことにより、主張や見解に信憑性が生まれるからです。

医者:日常会話や慣用句など

身近な人との日常会話などでは、医者という表現を使うことが多いでしょう。また現代までに生まれた慣用句などでは、ほとんどの場合「医者」という言葉が使われています。具体的には「医者の不養生」や「藪医者」など、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

「医師と医者」と似た関係性を持つ言葉の組み合わせは何がある?

前項までで医師と医者という言葉の意味や使い分けについて解説しましたが、これらの言葉と似た関係を持つ職業を表す言葉には他にもありますよね。本項では「医師と医者」に似た関係性を持つ職業を表す言葉について、特に有名なものをご紹介します。

1.教員と教師

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医師と医者と似た組み合わせの言葉で有名なものに、教育職員(以下教員)と教師があります。教員は国家資格に基づいて学校教育に携わる人を示していますが、教師は学校またはそれ以外で教える仕事をする人つまり先生という意味です。

\次のページで「2.建築士と建築家」を解説!/

2.建築士と建築家

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建築士と建築家も、医師と医者という言葉と類似した関係性を持っています。建築士は業務独占の国家資格ですが、建築家は建築という仕事に携わる人全般を示した表現です。そのため依頼者と打ち合わせをした上で建物をデザインしたり、建築現場の管理をしたりする人も含まれます。

3.弁護士と弁護人

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弁護士と弁護人も、医師と医者という言葉と関係性は類似しています。弁護士は国家資格のため資格がないと名乗れませんが、弁護人は刑事事件の法廷で弁護の役割をする人という意味です。基本的には弁護人には弁護士が選ばれますが、法廷内では弁護人と呼ばれます。

医師は業務独占の資格名で、医者の方が口語的

ここまで解説した通り医師は資格名であるため、医師免許を取得し適切に届出を継続している人にしか使えません。比べて医者は職業の内容に重きを置いた言葉で、医師より口語的なイメージです。そのためほとんどの慣用句のような言葉では、医者という表現が使われています。

教諭と教師のように、医師や医者と似た関係性を持つ職業を表す言葉もいくつかありました。免許や資格に関して覚えておくと、コメントや見解の信憑性が把握しやすいですね。

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雑学

3分でわかる医師と医者の違いとは?ニュアンスや使い分け、似た関係性の言葉も日本語大好きライターがわかりやすく解説

この記事では医師と医者の違いについてみていきます。どちらもわれわれの健康を守る職業のイメージがあるよな。これらの言葉は定義が違うため、使う場面にも若干の差があるようです。今回はそんな社会にはなくてはならない職業を表す言葉の違いを、似たような組み合わせの言葉とともに日本語大好きライターれおな=007と一緒に解説していきます。
れおな=007

ライター/れおな=007

会社員として勤務する傍ら執筆活動を続けるWEBライター。言葉の意味から暮らしの知恵まで、雑学に対する好奇心は人一倍。日常の素朴な疑問を「独特の切り口かつわかりやすい表現で」をモットーに、日々執筆スキルを研鑽中。

まずはざっくりと、医師と医者の違いとは?

医師と医者の言葉の違いについて、考えたことはありますか。どちらも日常会話で耳にする言葉ではありますが、どのように使い分けられているのでしょうか。まずはざっくりとした両者の意味について比較してみていきましょう。

医師:医師法に基づき医療及び保健指導に携わる人

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医師法に基づき医療及び保健指導に携わる人を医師といい、免許を持っていないと医師を名乗ることはできません。つまり医師は免許に基づく国家資格で、資格取得後も2年に1回届ける必要があります。

第一条 医師は、医療及び保健指導を掌ることによつて公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。

(中略)

第二条 医師になろうとする者は、医師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。

(参照:医師法 | e-Gov法令検索)

医者:医療行為を行なう者

医者とは医療行為を行なう者を意味する言葉で、一般的には医師を口語表現で言い換えたものです。つまり医者とは医師に比べて、資格というより職業というニュアンスの強い言葉と考えられます。

医者(いしゃ)

職業として医療行為を行なう者。医師の平易な口語的表現。

(参照:医者とは – わかりやすく解説 Weblio辞書)

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