この記事では公安警察と公安調査庁の違いについてみていきます。どちらも公共の安全と秩序を守るイメージがあるでしょう。違いはずばり捜査・逮捕権の有無にあるようですが、調べてみると管轄や役割などいろいろ違いがあるみたいです。
今回はそんな国内の秩序の維持に欠かせない公安警察と公安調査庁の違いを雑学好きな高校教師ライターの源シタゴウと一緒に解説していきます。

ライター/源シタゴウ

大学・大学院で研究生活を送り10数年。現在は高校で国語を教えている。読書を趣味とし、警察小説や警察に関するノンフィクションをよく読む。

大まかな公安警察と公安調査庁の違い

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大まかな公安警察と公安調査庁の違いを3点挙げて、説明していきます。今までいまいち違いが分からなかった方はしっかりと理解しましょう。

違い1 管轄 

公安警察は警察庁の指揮監督の下、県警本部の公安部や警視庁公安部などが設置されている一方で、公安調査庁は法務省の下部組織となります。

\次のページで「違い2 権限 」を解説!/

違い2 権限 

公安警察は犯罪捜査に加え、治安維持のための警察業務も担当し、捜査権限を持ち、逮捕権限もあります。一方の公安調査庁は国内外の情報収集・分析を専門とし、捜査・逮捕権限はありません。

違い3 役割   

公安警察は、国内におけるテロ対策、治安維持、反社会勢力の取締りなどを担当します。警察には違いがないので警察としての役割が強く、治安維持を大きな目的とします。

一方の公安調査庁は、国内のスパイ防止やテロ対策、反社会勢力の監視、情報収集・分析などを目的としていますので、容疑者の捜査・逮捕ではなく、情報収集・分析を中心とした情報機関としての役割を担っていると言えるでしょう。

公安警察とは?

まずは公安警察についてくわしく見ていきましょう。

公安警察は各都道府県にある

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日本の公安警察は戦前の特別高等警察の後継組織として始まった歴史があります。特別高等警察は内務大臣直属の組織でしたが、戦後の公安警察は、地方分権的な組織として生まれ変わりました。現在は、警察庁警備局を頂点とし、警視庁公安部など、各都道府県の警察本部内に公安部が設置されています

公安警察は捜査・逮捕権限がある

公安警察は国内の治安維持を目的とする組織ですので、当然、容疑者の捜査・逮捕権限を有しています。ただ職務の性質上、一般の警察官と情報を共有したり協力して行動したりすることはほとんどありません。

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公安警察は治安維持を目的とする

今まで説明してきたように、公安警察は治安維持を目的としています。もちろん、一般の警察官も治安維持のために働いていますが、公安警察の捜査対象は破壊活動を目論む反社会的団体やスパイなど、国内の治安を大きく損なう団体や個人です。

公安調査庁とは?

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次に公安調査庁の組織形態や役割などを見ていきましょう。

公安調査庁は全国に6支局ある

公安調査庁は、海道公安調査局、東北公安調査局、関東公安調査局、中部公安調査局、近畿公安調査局、中国公安調査局の6の支局があります。公安警察が各都道府県にあるのに対して、全国に6つしかないことから、公安調査庁が中央集権的な組織であることがわかります

公安調査庁は捜査・逮捕権限はない

公安調査庁は破壊活動防止法という法律に基づいて治安を乱す団体やスパイ活動を行う団体に関する情報収集・分析を行う情報機関です。容疑者を捜査し逮捕する権限は与えられていません。この点が公安警察との大きな相違点であるといっていいでしょう。

公安調査庁は情報収集・分析を目的とする

公安調査庁は情報収集・分析を行っていますが、その結果、破壊活動団体として認定すれば、公安審査委員会に解散請求を行うこととなります。一歩間違えば人権を侵害することになりかねないので、情報の収集と分析は非常に綿密に行わなければなりません。

内閣情報調査室との違いは?

日本の情報機関としてよく知られているものに内閣情報調査室があります。内閣情報調査室とは内閣官房と呼ばれる総理大臣直轄の組織に属する諜報機関です。

公安警察や公安調査庁との違いは、内閣情報調査室が内閣総理大臣直属の情報機関として内閣の重要政策に関する情報の収集分析を目的としていますので、警察や公安調査庁とは、収集する情報の種類が異なっていると言えます。

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公安警察は捜査・逮捕権限があり治安維持を目的とするが、公安調査庁は情報収集・分析を専門としている

公安警察と公安調査庁はともに治安維持を目的としながら、公安警察は捜査・逮捕を行う警察としての業務を担当し、公安調査庁は情報の収集・分析を行う情報機関として活動しているという違いがあります。また、内閣情報調査室との違いは収集する情報の違いであることもわかりましたね。いずれの機関も人権侵害になりかねない情報を収集しているので、人権に配慮した活動を行ってもらいたいですね。

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雑学

3分でわかる公安警察と公安調査庁の違い!内閣情報室との違いも高校教師ライターがくわしく解説!

この記事では公安警察と公安調査庁の違いについてみていきます。どちらも公共の安全と秩序を守るイメージがあるでしょう。違いはずばり捜査・逮捕権の有無にあるようですが、調べてみると管轄や役割などいろいろ違いがあるみたいです。
今回はそんな国内の秩序の維持に欠かせない公安警察と公安調査庁の違いを雑学好きな高校教師ライターの源シタゴウと一緒に解説していきます。

ライター/源シタゴウ

大学・大学院で研究生活を送り10数年。現在は高校で国語を教えている。読書を趣味とし、警察小説や警察に関するノンフィクションをよく読む。

大まかな公安警察と公安調査庁の違い

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大まかな公安警察と公安調査庁の違いを3点挙げて、説明していきます。今までいまいち違いが分からなかった方はしっかりと理解しましょう。

違い1 管轄 

公安警察は警察庁の指揮監督の下、県警本部の公安部や警視庁公安部などが設置されている一方で、公安調査庁は法務省の下部組織となります。

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