3分で簡単にわかる！ベンチャーとスタートアップの違いとは？経営目的や成長スピードも会社員ライターが分かりやすく解説

ライター／ちょび

ビジネス書が大好きな読書家Webライター。FPの資格やAWSの資格を取得し、金融知識やITについての情報を発信している。

ベンチャーとスタートアップの違いとは？

image by iStockphoto

ベンチャーとスタートアップは事業を起こす際の用語としてよく使われますが、二つの言葉にはそれぞれ異なるニュアンスがあります。では、ベンチャーとスタートアップの違いとは何でしょうか？

ベンチャーとは：主にスモールビジネス

ベンチャーは新しいビジネスを始める小規模な企業のことです。多くの場合、起業家や中小企業がベンチャー企業として位置づけられ、自己資金調達を中心に資金調達を行い事業を成長させるための資源を獲得しています。ベンチャー企業は小規模であるがため柔軟性もあり、新しい製品やサービスの開発に注力できることが特徴的です。

スタートアップとは：短期で急成長を目指す

スタートアップは創業時点で成長率が高く短期的に急成長を目指す新興企業のことです。スタートアップは高い市場需要に応えるために、イノベーションに重点を置いた製品やサービスを提供しています。

スタートアップ企業は資金調達に積極的で、ベンチャー企業よりも多くの投資を受けることが一般的です。また、スタートアップ企業は急速に成長することで市場シェアを獲得することを目指しています。

「イノベーション」にはジレンマがつきもの？意味・使い方・言い換えを言葉大好きライターが徹底わかりやすく解説！

ベンチャーとスタートアップの違いをもっと詳しく！

image by iStockphoto

ベンチャーとスタートアップはビジネス用語としてよく使われますが、実際には何が違うのでしょうか？ここでは経営目的・規模・資金調達・成長スピードの4つの観点からベンチャーとスタートアップの違いをさらに深堀りしていきましょう。

違いその1.経営目的

ベンチャーとスタートアップの最大の違いは経営目的にあります。ベンチャーは新しいビジネスアイデアを見つけて、それを事業化して利益を上げることが目的です。一方でスタートアップは、大きな変化をもたらす新しいビジネスモデルを作り出すことが目的としていて、世の中にイノベーションを起こし、社会問題を解決することを目指しています。

違いその2.規模

ベンチャーとスタートアップの規模も異なります。ベンチャーは事業を開始するために必要な最小限の資金で立ち上げられますが、スタートアップはより大規模な資金調達が必要です。スタートアップは新しいビジネスモデルを作り出すことが目的であり、そのためにはどうしても大きな投資が必要になってきます。

違いその3.資金調達

ベンチャーとスタートアップは資金調達においても違いがあります。ベンチャーは自己資金や既存の人間関係（親族・友人）などからの資金調達が主な手段となる一方で、スタートアップはエンジェル投資家やベンチャーキャピタルなどの投資家からの資金調達が主な手段です。

スタートアップは新しいビジネスモデルを作り出すことが目的であり、そのためには大きな投資が必要になってきます。

簡単でわかりやすい！投資家と株主の違いとは？株や投資の仕組みもプログラマーがわかりやすく解説

違いその4.成長スピード

ベンチャー企業は成長速度が速いことが求められますが、一時的に成長が鈍化することも許容されます。投資家は、ベンチャー企業に対して、数年間は赤字が続くことを予想しているためです。

しかし一方で、スタートアップ企業は短期間で急速に成長することが求められるため、スタートアップ企業は成功しなければ数年以内に消滅してしまうことが多く、市場競争が激しいため成長スピードを速める必要があります。

ベンチャーとスタートアップの共通点は？

image by iStockphoto

ベンチャーとスタートアップは新しいビジネスのアイデアを探求し、市場に参入することを目指す企業の形態です。両者には以下にあげるような共通点があります。

1.新しいビジネスモデルの探求

ベンチャーとスタートアップは従来のビジネスモデルにとらわれず、新しいアプローチや新しいビジネスモデルを探求します。例えば、UberやAirbnbのように既存の業界に革新的なビジネスモデルを導入することで市場を変化させてきました。

このような新しいビジネスモデルの探求には、従来の企業にはない高い創造性と柔軟性が求められます。ベンチャーやスタートアップには、従来のビジネスとは異なる新しいアイデアを追求し続けることで市場に変化をもたらすことが共通した目的です。

2.リスクを取ること

ベンチャーとスタートアップは、両者ともリスクを取ることになります。従来のビジネスとは異なり、まだ市場に確立されていない新しい分野に参入することになるため事業の成否がはっきりとしていないためです。

リスクを取ることによってベンチャーやスタートアップは、大きな成功を収めることもありますが失敗することもあります。成功するためにはリスクを適切に評価し、効果的に管理することが必要です。

3.イノベーションの追求

イノベーションを求めることはビジネスにおいて成功するための不可欠な要素です。市場に革新的な製品やサービスを提供することで競合他社との差別化を図り、顧客からの信頼を得ることができます。イノベーションを求められることは、企業にとって常に新しいアイデアを探求することが求められることになりますが、重要な成長要因でしょう。

追求するイノベーションは企業によって様々ですが、スタートアップ企業は新しい技術やサービスを生み出すことで市場を変えようとするのに対して、ベンチャー企業は既存の市場に進出することでより効率的な方法でサービスを提供しようとします。

長期的に緩やかな成長か短期的な急成長でビジネスを進める

ベンチャーとスタートアップはよく混同されがちな用語ですが、両者には明確な違いがあります。ベンチャーとは、リスクをともなう事業の立ち上げや成長を行う新興企業を指し、スタートアップとは、新興企業の中でも特にイノベーションを追求し、高い成長性を持つ企業に使われる言葉です。

ベンチャー企業は長期的な緩やかな成長で既存の市場でビジネスアイデアを見つけ出しますが、スタートアップ企業は短期的な急成長を目的にしてビジネスを進めます。もちろん、どちらのビジネスが良いのかは立ち上げる事業の目的やビジョンによって異なりますが、どちらも従来のビジネスモデルから離れた、新しいものを求めるスタンスは両者の共通点です。