この記事ではハンバーグとミートローフの違いについてみていきます。ハンバーグはひき肉をだ円にして焼いたもの、ミートローフはひき肉を大きめの塊で焼きカットしたもの、そういうイメージです。形が違うだけなのかと思ったが、どうやら別物らしいのです。どこの国の料理なのかに加えて、調理法が違うらしいのです。
今回はそんなハンバーグとミートローフの違いを、歴史やレシピも確認しつつ栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。ハンバーグもミートローフも作ったことがあるが、ハンバーグのほうが好き。

ハンバーグとミートローフの3つの違い

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ハンバーグとミートローフには一見大した違いはなさそうですが、「見た目・材料・アレンジ」に違いがあります。

違い1.見た目

ハンバーグとミートローフのいちばんの違いは、見た目です。ハンバーグは基本的に1人分を成型して作るので、だ円や丸などコロンとした形をしています。一方、ミートローフは型に入れて焼いた後にカットするため、パウンドケーキのような形で四角っぽいです。では、見た目が違うだけなのかというとそうではありません。

違い2.材料

ハンバーグとミートローフの違い2つ目は、材料ハンバーグは牛豚合いびき肉ミートローフは牛ひきを使用して作られます。ひき肉以外では、玉ねぎ、パン粉、卵、塩、コショウなどで、こちらはハンバーグもミートローフも同じです。

ミートローフでは、玉ねぎ以外の野菜も使用することがよくあります。材料の違いからミートローフのほうがきっしりしっかりしていることが多いです。

ハンバーグとミートローフはこのように違う材料で作るものでしたが、現在はそこまで明確ではありません。同じ材料でも作れます。特に日本人には牛肉だけよりも豚肉の柔らかさが好まれるので、どちらも合いびき肉で作ることが多くなっているようです。

違い3.アレンジ方法

ハンバーグとミートローフでは作る手順が異なり、アレンジの方法が違いますハンバーグのアレンジをするのは、成型してから焼くため火入れや味付けの工程です。ミートローフは型に入れて焼くため、型に入れる段階でアレンジします。

具体的には、ハンバーグは煮込みにしたり味付けを和風にしたり、あとからするアレンジが多いです。ミートローフでは型に入れる前の段階でゆで卵や野菜を入れたり、カットしたときの断面を考えて具材を並べたりします。

\次のページで「ハンバーグとミートローフの歴史」を解説!/

ハンバーグとミートローフの歴史

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ハンバーグもミートローフもアメリカっぽいイメージがあります。しかし、どちらも発祥はアメリカではありません。日本に伝わるまでの歴史を簡単にみてみましょう。

ハンバーグ発祥はアメリカじゃない?!

ハンバーグはモンゴル帝国が発祥といわれています。モンゴルの生肉料理がドイツに伝わり、焼いて食べるように変化してドイツの郷土料理となりました。ドイツのアメリカ移民がドイツの地名”ハンブルグ”として広めましたが、読み方が英語読みに変化して「ハンバーグ」となったと考えられています。

日本に伝わったのは戦後で、洋食が広まるのと同時に家庭料理として親しまれていきました。

ミートローフ発祥はヨーロッパ?

ミートローフの発祥はヨーロッパと言われています。ドイツやオランダからのアメリカ移民がミートローフを広め、アメリカの郷土料理として定着しました。ミートローフとは英語で”肉のかたまり”という意味です。

日本に伝わったのはハンバーグと同じく戦後だと考えられます。しかし、ハンバーグのほうが日本人好みであったのか、オーブンが珍しかったからか、あまり浸透していません。近年はミートローフの見た目が映えることから注目されるようになってきました。

ハンバーグとミートローフの基本のレシピ

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ハンバーグとミートローフの作り方を簡単に見ていきましょう。

ハンバーグのレシピ

ハンバーグづくりのポイントは、よく練ることと成型で空気をしっかり抜くことです。肉は焼くと縮まる性質があります。成型後はだ円の中心部をへこませることで火の通りがよくなり、出来上がりも均一な厚さに仕上げられますよ。

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1.肉ダネの材料を混ぜてよく練って、作る個数に等分する
2.形を整えながら両手で左右にタネを打ち付けながら空気を抜く
3.プライパンに油をひいて片面焼き、ひっくり返してもう片面焼く
4.ふたを閉めて蒸し焼きにしてしっかり火を通す
5.ソースをかけて完成

両面で10~15分くらいで焼けます。竹串で刺して肉汁が透明になるのを確認しましょう。フライパンで焼くことが多いですが、丸くてふっくらジューシーなハンバーグを作りたいなら、オーブンで焼く方法もあります。大きめに作ったりたわら型にしたり、特別な日など使い分けてもよいですね。

ミートローフのレシピ

ミートローフのポイントは、よく練って型にしっかり詰め込むことです。

1.肉ダネの材料を混ぜてよく練って、中に入れる食材があれば用意する
2.型に肉ダネを敷き詰める。中に野菜や卵などを入れるなら、タネを半分入れて食材を並べさらにタネでふたをする
3.オーブンでじっくり焼く
4.皿に盛り付け切り分ける。ソースがかかることもある

ヘラなどでしっかり押さえて空気を抜きましょう。型がなくても大丈夫です。アルミホイルにクッキングシートを敷いて、肉を包んで焼きます。ヘラで押さえられないので、手でしっかり押さえましょう。分厚いので焼くのに30分以上かかります。ハンバーグと同じく竹串で刺して肉汁が透明になるのを確認しましょう。

ハンバーグやミートローフのようにひき肉を良く練る料理では、しっかりとタネを練ることが大切です。タネを練るときのポイントは、お肉にまず塩だけを入れること。塩を入れてひき肉を練ると、お肉の水分と油分がよく混ざって滑らかになり、粘りがよく出ます。この、水と油がよく混ざりあう状態を「乳化」といいます。これをパン粉や玉ねぎなど他のつなぎを入れる前に行うことで作業がしやすくなり、乳化もうまくしやすいです。

\次のページで「ハンバーグもミートローフも楽しみ方が違うひき肉料理!」を解説!/

ハンバーグもミートローフも楽しみ方が違うひき肉料理!

ハンバーグとミートローフの違いは、「見た目・材料・アレンジ」の3つにあることが分かりました。形が違うだけだと思いがちのハンバーグとミートローフですが、ポイントをおさえると料理の仕方や状況に応じた作り方・楽しみ方ができそうですね。どちらも材料はそろえやすく手間も思ったほどかかりません!ぜひ挑戦してみてください。

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雑学

ハンバーグとミートローフの違いは形だけ?歴史や基本のレシピも栄養士ライターが簡単にわかりやすく解説

この記事ではハンバーグとミートローフの違いについてみていきます。ハンバーグはひき肉をだ円にして焼いたもの、ミートローフはひき肉を大きめの塊で焼きカットしたもの、そういうイメージです。形が違うだけなのかと思ったが、どうやら別物らしいのです。どこの国の料理なのかに加えて、調理法が違うらしいのです。
今回はそんなハンバーグとミートローフの違いを、歴史やレシピも確認しつつ栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。ハンバーグもミートローフも作ったことがあるが、ハンバーグのほうが好き。

ハンバーグとミートローフの3つの違い

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ハンバーグとミートローフには一見大した違いはなさそうですが、「見た目・材料・アレンジ」に違いがあります。

違い1.見た目

ハンバーグとミートローフのいちばんの違いは、見た目です。ハンバーグは基本的に1人分を成型して作るので、だ円や丸などコロンとした形をしています。一方、ミートローフは型に入れて焼いた後にカットするため、パウンドケーキのような形で四角っぽいです。では、見た目が違うだけなのかというとそうではありません。

違い2.材料

ハンバーグとミートローフの違い2つ目は、材料ハンバーグは牛豚合いびき肉ミートローフは牛ひきを使用して作られます。ひき肉以外では、玉ねぎ、パン粉、卵、塩、コショウなどで、こちらはハンバーグもミートローフも同じです。

ミートローフでは、玉ねぎ以外の野菜も使用することがよくあります。材料の違いからミートローフのほうがきっしりしっかりしていることが多いです。

ハンバーグとミートローフはこのように違う材料で作るものでしたが、現在はそこまで明確ではありません。同じ材料でも作れます。特に日本人には牛肉だけよりも豚肉の柔らかさが好まれるので、どちらも合いびき肉で作ることが多くなっているようです。

違い3.アレンジ方法

ハンバーグとミートローフでは作る手順が異なり、アレンジの方法が違いますハンバーグのアレンジをするのは、成型してから焼くため火入れや味付けの工程です。ミートローフは型に入れて焼くため、型に入れる段階でアレンジします。

具体的には、ハンバーグは煮込みにしたり味付けを和風にしたり、あとからするアレンジが多いです。ミートローフでは型に入れる前の段階でゆで卵や野菜を入れたり、カットしたときの断面を考えて具材を並べたりします。

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