
3分でわかる「ついきゅう」の違い!追究・追及・追求の違いを国語教師がくわしく解説!
追究・追及・追求の用例
では、追究・追及・追求それぞれの用例をいくつか挙げていきましょう。いずれも最後に長文の用例を挙げ、どのような場面で使用するかを示しておきます。
・宇宙の謎を追究する。
・真理を追究する。
・理論を追究する。
・本質を追究する。
・学問とは真理の追究であるといわれている。 学者にとっては真理がすべてであり、その重要性はどれほど強調してもしすぎることはない。
追及の用例

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追及は追って及ぶという意味でしたね。用例をみてわかるように、物事が起こった要因を考え、明らかにするという意味があります。その過程で責任が問われる人が生じる場合が多いです。
・火災の原因を追及する。
・事故の原因を追及する。
・政治責任を追及する。
・作家石川達三は、文学者の戦争協力についての責任が追及されたとき、日本がもしふたたびあやまちを犯すことがあれば、自分もまたあやまちを犯すだろうと公言した作家であった。
追求の用例
追求とは追い求めることですので、個人的な目的や興味に関連することが多いのです。人間が生きていく中で何かを追い求めるのは基本的な欲求なので、かなり幅広い行為に用いられる傾向があります。
・会社の利益を追求する。
・人間の幸福を追求する。
・サッカー選手になるという夢を追求する。
・彼は社会での成功を追求するあまり、家族や友人との時間を犠牲にしてしまった。
追究・追及・追求、それぞれの意味をふまえて適切な使用をしよう
「ついきゅう」には3つの意味があり、漢字をあてはめれば追究・追及・追求となりましたね。「追」は共通していますが、それに続く「究」「及」「求」のそれぞれの意味を考えれば、意味の違いで迷うことはなくなるでしょう。これからは適切な場面で適切な使用ができるはずです。