この記事ではフェンシングのエペとフルーレ、そしてサーブルの違いについてみていきます。同じような競技に見えるが違いはずばり攻撃の有効面にあるようです。それぞれの競技には由来があり、使う剣が違うなど調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。
今回はそんなスピード感が魅力であるフェンシングの3つの種目について、スポーツ好きライターの斉藤佳人と一緒に解説していきます。

ライター/斉藤佳人

お米農家、メカエンジニア、ロボット教室講師、スポーツトレーナーと複数の仕事をこなすマルチワーカー。豊富な知識と経験をもとにライター業にも取り組んでいる。

エペとフルーレ、そしてサーブルの違いとは?

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オリンピック種目として人気の高いフェンシングですが、エペ、フルーレ、サーブルという3つの種目があるのです。違いは攻撃の有効面と攻撃の方法、剣の形にあります。

有効面はそれぞれ、「エペは身体全身」、「フルーレは背中を含む胴体」、「サーブルは腰から上の上半身全部」。エペとフルーレの攻撃は突きのみに対し、サーブルは「突き」と「斬り」があるという違いも。

また競技名のエペ、フルーレ、サーブルは剣の名前であり、長さや鍔(つば)の形に違いがあるのです。それではそれぞれの競技の由来と魅力について詳しく見ていきましょう。

エペについて詳しく知ろう!

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エペはフェンシングの種目の中でも最も古い歴史を持ち、決闘から進化した競技。相手に血を流させたほうが勝ちという実戦での考え方から全身が有効面になっているのです。エペには攻撃権がなく、お互いが自分のタイミングで攻撃できます。攻撃は突きのみで同時に突いた場合はお互いにポイントが与えられ、決められたポイントを先取したほうが勝ちとなるのです。

エペの剣の特徴

エペは剣身が細く、刃がないという特徴があります。これは、戦闘での剣の刺し技に由来するためです。全長は110cm以下で、剣の長さは90cm以下。重量は770g以下、丸いお椀型で直径が13.5cm以下の鍔がついています。剣を握る手も突きの有効面となるため比較的大きな鍔がついているのです。

エペの魅力とは?

エペの魅力は、正確さとタイミングが重要となる点にあります。攻撃権がないため相手の攻撃をうまくかわしながら、隙を見つけてカウンターアタックを行うことが求められ、他の2種目と比べて極端に防御的で慎重な試合となることが多いのです。エペは他の競技に比べて戦術的な要素が強く、相手の戦術を読み解く力も重要。

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フルーレについて詳しく知ろう!

フルーレはレイピアという細身で相手に突き刺すための剣に由来した競技です。防具が発達する以前は顔面を突くことは非常に危険であったので頭部と腕、足を除き、生命の基本と考えられる胴体のみが有効面となりました。

フルーレの剣の特徴

フルーレの剣はエペよりも軽量となっています。全長は110cm以下で、剣の長さは90cm以下とここまではエペと同じですが重量は500g以下。鍔も直径12cm以下と一回り小さくなっているのです。

フルーレの魅力とは?

攻撃はエペと同じく突きのみですが、攻撃権があります。先に腕を伸ばして剣を相手に向けた選手に攻撃権がまず発生。攻撃された選手は防御に入ります。突きが入れば攻撃権のある選手にポイントが入りますが、剣を払われた場合は攻撃権が交代。防御側がカウンター攻撃に出ることができるのです。

フルーレの魅力は、その俊敏さと機敏さ。攻撃権が移り変わるため素早い動きと反射神経が求められ、観戦するだけでも迫力があります。またフルーレは相手の攻撃を制御し隙を作り出すことが重要となるため、戦略と工夫が求められる競技でもあるのです。

サーブルについて詳しく知ろう!

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サーブルは突きだけでなく、「斬り」も有効な競技です。騎馬民族の剣術が競技の由来とされていて、騎馬を傷つけないように上半身だけが攻撃の有効面になりました。

サーブルの剣の特徴

サーブルの剣は斬りを意識して作られた剣。全長105cm以下、ブレードの長さは88cm以下、重さは500g以下。エペとフルーレと少しずつ違いますね。

サーブルの魅力とは?

サーブルの魅力は、そのスピード感とダイナミックなアクションにあります。フルーレ同様に攻撃権があり攻撃と防御が素早く入れ替わるため、試合は一瞬にして勝敗がつくことも。また突きと斬りの2種類の攻撃が許されているため、さまざまな角度からの攻撃が可能であり観戦者を魅了します。

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3つの種目の由来を理解してフェンシングを楽しもう!

フェンシングの3つの競技、エペ、フルーレ、そしてサーブルはそれぞれ異なる由来を持ち、ルールや戦術に違いがありました。エペは正確さとタイミングが重要であり、全身が攻撃の有効面。フルーレは俊敏さと機敏さが鍵となり、有効面が胴体のみでしたね。サーブルは突きと斬りの2種類の攻撃があり上半身が有効面です。

エペ、フルーレ、そしてサーブル。それぞれの競技の魅力を理解して、フェンシングの世界をより深く楽しみましょう。

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雑学

3分で簡単にわかるフェンシングのエペとフルーレの違い!サーブルとの違いや競技の特徴もスポーツ好きライターが詳しく解説

この記事ではフェンシングのエペとフルーレ、そしてサーブルの違いについてみていきます。同じような競技に見えるが違いはずばり攻撃の有効面にあるようです。それぞれの競技には由来があり、使う剣が違うなど調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。
今回はそんなスピード感が魅力であるフェンシングの3つの種目について、スポーツ好きライターの斉藤佳人と一緒に解説していきます。

ライター/斉藤佳人

お米農家、メカエンジニア、ロボット教室講師、スポーツトレーナーと複数の仕事をこなすマルチワーカー。豊富な知識と経験をもとにライター業にも取り組んでいる。

エペとフルーレ、そしてサーブルの違いとは?

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オリンピック種目として人気の高いフェンシングですが、エペ、フルーレ、サーブルという3つの種目があるのです。違いは攻撃の有効面と攻撃の方法、剣の形にあります。

有効面はそれぞれ、「エペは身体全身」、「フルーレは背中を含む胴体」、「サーブルは腰から上の上半身全部」。エペとフルーレの攻撃は突きのみに対し、サーブルは「突き」と「斬り」があるという違いも。

また競技名のエペ、フルーレ、サーブルは剣の名前であり、長さや鍔(つば)の形に違いがあるのです。それではそれぞれの競技の由来と魅力について詳しく見ていきましょう。

エペについて詳しく知ろう!

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エペはフェンシングの種目の中でも最も古い歴史を持ち、決闘から進化した競技。相手に血を流させたほうが勝ちという実戦での考え方から全身が有効面になっているのです。エペには攻撃権がなく、お互いが自分のタイミングで攻撃できます。攻撃は突きのみで同時に突いた場合はお互いにポイントが与えられ、決められたポイントを先取したほうが勝ちとなるのです。

エペの剣の特徴

エペは剣身が細く、刃がないという特徴があります。これは、戦闘での剣の刺し技に由来するためです。全長は110cm以下で、剣の長さは90cm以下。重量は770g以下、丸いお椀型で直径が13.5cm以下の鍔がついています。剣を握る手も突きの有効面となるため比較的大きな鍔がついているのです。

エペの魅力とは?

エペの魅力は、正確さとタイミングが重要となる点にあります。攻撃権がないため相手の攻撃をうまくかわしながら、隙を見つけてカウンターアタックを行うことが求められ、他の2種目と比べて極端に防御的で慎重な試合となることが多いのです。エペは他の競技に比べて戦術的な要素が強く、相手の戦術を読み解く力も重要。

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