簡単でわかりやすい銀行と信託銀行の違い!業務や客層も雑学好きライターが詳しく解説
銀行:口座を作れば誰でも利用できる
アルバイトや会社員の経験があれば、給与の受け取りのために銀行口座を保有しているはず。反社会勢力に属したり、口座が犯罪に使われたなどの理由で口座が作れなくなった人を除けば、大半の人が銀行を利用することができます。3つの銀行業務のうち、「預金」と「為替」は銀行口座を作る目的に直結しているケースが多いのではないでしょうか。
信託銀行:資産を一定以上持っている人向け
信託銀行が銀行よりも優れている点は、お金とお金以外の資産の管理や運用がスムーズであること、遺言や遺産の相続も請け負ってくれること、銀行の定期預金よりも金利が高いことです。
そのため、信託銀行は一定以上の資産を保有している人や、大切な人や家族のための資産を管理してほしい人などが利用します。信託銀行の店舗はサロンのようなゆとりのある空間のため、銀行の店舗よりも敷居が高く感じるかもしれません。
信託銀行でできることは?
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信託銀行でできることは、銀行で取り扱う銀行業務の他、信託業務・併営業務を合わせた3つです。お金のみの管理であれば銀行で充分ですが、お金を増やしたり、お金以外の財産の管理は信託銀行のほうが優れています。「信託」という名前の通り、信頼できる専門家に自分ではできないことを任せられるのが信託銀行です。
1.銀行業務:預金や貸付をする
信託銀行は、前述した預金・貸付・為替の3つの銀行業務を取り扱っています。信託銀行が銀行業務を取り扱えるのは「兼営法」によって定められているためです。兼営法は「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」の通称で、信託銀行と呼ばれる銀行は必ず兼営法にのっとり営業しています。
2.信託業務:財産を管理する
信託銀行が扱う業務のひとつに、信託業務があります。信託業務とは、個人・法人が持つ財産を信託銀行に移して管理や運用をすることです。
このとき、財産を預ける側の人を委任者、預かる側の信託銀行を受託者といいます。委任者が受託者に財産を預け、受益者という受託者自身もしくは大切な人が利益を受け取る仕組みです。財産は、お金に限らず有価証券や不動産、金銭債権などもあてはまります。
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