3分で簡単にわかる!「古事記」と「日本書紀」の違いとは?内容や歴史も学芸員ライターがわかりやすく解説
ライター/kuroaka
博物館・美術館好きで学芸員の資格を持つWebライター。好奇心旺盛で、雑学好き。たくさん仕入れた雑学をわかりやすく伝えられるよう日々鍛錬している。
「古事記」と「日本書紀」の違い
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「古事記」と「日本書紀」はまとめて「記紀(きき)」と呼ばれることもある、日本で最も古い歴史書です。どちらも第40代天皇の天武(てんむ)天皇の命令によって8世紀始めに編纂(へんさん)が始められました。同時期に作られた歴史書である「古事記」と「日本書紀」では何が違うのでしょうか?これを読めばそれぞれの特徴がわかり理解が深まります。
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1番の違いは「巻数」
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「古事記」と「日本書紀」の1番の違いは巻数。「古事記」は上・中・下巻の3巻からできているのに対し、「日本書紀」は30巻に及びます。巻数が大きく違うため、編纂にかけた時間も全く違うのがポイントです。編纂にかかった時間は「古事記」で約4ヶ月、日本書紀で約39年と言われています。
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古事記は「物語調」、日本書紀は「編年体」
違いを比べる時に最も気になる点は、書かれている内容ですね。どちらも歴史が書かれているのは一緒ですが、描かれ方に大きな違いがあります。
まず古事記は小説のような物語調です。また和化漢文といって、日本語の音を漢字で表記した文字で書かれています。これは当時まだ日本に「ひらがな」や「カタカナ」が存在しないため、漢字で表していました。一方日本書紀は起こった出来事を年代順に記載している編年体で書かれています。また古代中国の文章である漢文で書かれているのが特徴です。
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