
簡単でわかりやすい!ダンゴムシとワラジムシの違いとは?見分け方や進化の歴史も大学で生物を学んだライターが詳しく解説
ダンゴムシとワラジムシの具体的な違い4点

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ここではダンゴムシとワラジムシを分ける、4つの違いについて紹介します。両者ともにワラジムシ亜目で、「小判状の体」と「14本の脚」をもつ生き物。ですがダンゴムシとワラジムシとでは「動き」が違います。さらに細部の見た目が違うため、容易に判別可能。以下ダンゴムシとワラジムシの、見分け方についてみていきましょう!
違い1.防御の手段
ダンゴムシとワラジムシとでは、身を守る手段が違います。見分けたいときは指でつついてみましょう。つつかれると背板を曲げて丸くなるのは、おなじみダンゴムシ。対してワラジムシは、背板の構造上、丸くなれません。その代わりに、つつかれるとお尻から粘液を分泌します。
また丸くなれないワラジムシでは、ダンゴムシよりも動きが速いのも特徴。彼らが潜む植木鉢や石を裏返すと、走って逃げていきます。
違い2.背中まわりの見た目
ダンゴムシとワラジムシでは、背中まわりの見た目にも細かな違いが。ダンゴムシの体では、背板が盛り上がっているため、厚みがあります。彼らが綺麗に丸くなれるのはこのため。そして背板に光沢があるのも特徴です。
対してワラジムシは、狭い場所に潜りやすい、薄い体をもちます。ダンゴムシと違って、艶のない背板をもつのも特徴。虫眼鏡で拡大してみると、その表面が鮫肌のようにざらついていることがわかります。
違い3.お尻の見た目
お尻の周りに注目すれば、ダンゴムシとワラジムシは簡単に見分けられます。まずおなじみダンゴムシのお尻には、目立つ突起物がありませんよね。対してワラジムシのお尻には、尾肢(びし)と呼ばれる突起が2本、生えているのです。
違い4.食べるもの
ダンゴムシとワラジムシとでは、食べるものがすこし違います。ダンゴムシは、なんでも食べる雑食性。ウリや豆など野菜類やパンジーなど花卉類(かきるい)、ミミズや昆虫などの死骸まで食べてしまうのです。対してワラジムシは草食性。野菜くずや落ち葉など、腐りかけの植物を好みます。
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