3分でわかる共産主義と民主主義の違い!社会主義との違いも歴史オタクの高校教師ライターがくわしく解説!
民主主義は、私有財産制の肯定が何より大切なことです。個人が獲得した財産はいかなる場合においても個人に帰属します。私有財産制を否定している民主主義は存在しません。
違い2.一党独裁か複数政党制か
続いて、もう一つの大きな違いを説明していきましょう。先ほど紹介した民主主義の定義には、人民が権力を所有すると書かれています。つまり、民主主義とは人民が権力を持ち、単独、もしくは少数の者の独裁を認めません。民主主義を採用している国々は議会を持ち複数政党制を導入しているケースがほとんどです。
一方の共産主義は中国を見るとわかるように、一党独裁制を採用し、権力を集中させます。これは、国家が経済や社会を統制するためと言えるでしょう。
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共産主義とは?
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共産主義は私有財産を認めないので、生産手段は国家が所有します。その目的は富の平等な分配を目指すためです。また、先ほど紹介したように、複数政党制を認めず、一党独裁を行う場合が多いと言えます。何よりも平等を重視するために多様な個人の自由な意見を認めません。
社会主義との違い
『資本論』を著し、共産主義の理論を構築したカール・マルクスは、社会主義を人々が能力に応じて働き、相応の報酬を受け取る状態と定義し、共産主義の前段階と位置づけました。共産主義社会とは社会主義がさらに発展し、あらゆる面で平等な共同社会と言えます。
しかし共産主義国というのはこれまでの歴史で存在したことがありません。かつてのソビエト連邦や中国、キューバ、ベトナム、北朝鮮は社会主義国とされています。
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民主集中制とは?
社会主義国や共産主義思想の理念を表す民主集中制という言葉があります。一般的に共産主義と民主主義は対立するものという考えがありますが、実は民主主義の捉え方の違いと言えるのです。まずは定義を見てみましょう。
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