この記事では「給与」と「所得」の違いについてみていきます。どちらも仕事をしたことで得られる報酬のことを意味しているな。違いはずばり「会社が支給している労働の対価」と「収入から必要経費を除いた金額」という点にあるようです。両者の間には「控除」されている金額があるため差額がうまれてくるぞ。今回はそんな「給与」と「所得」の違いについて「手取り」や「収入」といった混同しやすい言葉についてまで工事会社勤務の現役OLライターyukoと一緒に解説していきます。

ライター/yuko

工事会社勤務9年目。入社から現在まで、現場踏査や設計業務など幅広く経験。地下埋設物には少々くわしい。専門用語が飛び交う職場で自分の言葉に置き換え、理解しなおす言語化作業に日々奮闘中の現役OLライター。

給与と所得の違いとは?

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給与と所得の違いは、「会社が支給する労働の対価」と「収入から必要経費をのぞいた金額」という点に違いがあります。給与は会社が労働者に対して支給している労働の対価のことで、所得は給与から必要経費を除いた金額のことをさしていますね。ここからくわしくみていきましょう。

給与:会社が支給している労働の対価

給与とは会社が労働者に支給している労働の対価のこと。所得税法には俸給、給料、賃金、歳費、賞与などが給与に含まれると定められています。つまり、基本給にあわせて時間外手当や賞与、その他の各種手当も給与にあたるということですね。

さらに、お金で受けとれるものだけではなく、現物支給されるものも給与に含まれているんだそう。会社の自社商品やギフトカード、クオカードなども支給されることがあれば、給与になるので注意が必要です。

所得:収入から必要経費を除いた金額

所得とは、収入から必要経費を除いた金額のこと。ちなみに収入とは年間で得ることができる給与や賞与などの合計金額のことで、年収ともいわれますね。この収入から必要経費を差し引いた金額が所得になるんです。ここでいう必要経費とは「給与所得控除」と呼ばれ、収入を得るためにかかった費用のことをさしています。

会社員にとっての必要経費とは、会社から支給される制服や文房具などが考えられますが、これらの必要経費について1人1人明確に金額で示すことは困難ですね。そのため給与所得控除の金額は年収に応じて一律の割合を定め、「給与所得控除額」を算出しているということです。

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「手取り」との違いは?

手取りとは、収入から税金や社会保険料を控除(こうじょ)され、実際に労働者が受け取る金額のこと。所得は収入から必要経費のみを除いた金額になりますが、手取りはさらに税金や社会保険料を除いた金額のことをさしています。

まだまだある給与に関するあれこれ

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給与や所得についてみていくと「源泉徴収」や「賞与」「控除」などの言葉もよく目にすることでしょう。ここから1つずつ確認していきましょう。

源泉徴収:支払者が事前に税金額を国に納付する制度

源泉徴収とは給与や報酬などを支払う企業が、労働者へ給与を支払う前に事前に所得税等の税金の金額を差し引き、国や行政に対して企業が労働者に代わって税金を納付する制度のこと。つまり会社員が支払うべき税金の納付を会社が代わりにやってくれているということです。

賞与:期末や年度末に支払われるボーナス

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賞与とは、定期的に労働者へ支払われる基本給や時間外手当の他に支払われる特別な給料のことをさしています。日本の企業や行政の場合は、基本的に夏と冬の年2回支給されることが多いでしょう。

企業によっては年に1度である場合や年に3回ある場合、または0回の場合もありますね。業績によっても変化してくるものです。企業ごとに導入の有無や回数が違うので確認する必要があるでしょう。

\次のページで「控除:税金や社会保険料など」を解説!/

控除:税金や社会保険料など

「控除」という言葉には、計算の対象から数量や金額を差し引くという意味があります。源泉徴収の説明と重複する部分もありますが、会社員にとっては必要経費のことをさす「給与所得控除」の他に、所得税や住民税、社会保険料なども会社が労働者の代わりに納税しているため、定期的に支払われる給与からは事前に控除されてることになりますね。

給与明細を見返してお金の仕組みを理解しよう!

給与は会社が支給する労働の対価のこと、所得は収入から必要経費をのぞいた金額のことでした。会社勤めの人にとっては、月に1度の給料日は待ちに待った日になるでしょう。日々の労働の対価を知るためにも、給与明細を確認することは大切なことになりますね。給与と所得の違いを理解すると同時に、今回紹介した手取りや収入、源泉徴収、賞与、控除についてもぜひ一緒に覚えてみてくださいね。

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簡単でわかりやすい!給与と所得の違いとは?手取りや収入・源泉徴収・賞与についても工事会社勤務の現役OLライターがくわしく解説

「手取り」との違いは?

手取りとは、収入から税金や社会保険料を控除(こうじょ)され、実際に労働者が受け取る金額のこと。所得は収入から必要経費のみを除いた金額になりますが、手取りはさらに税金や社会保険料を除いた金額のことをさしています。

まだまだある給与に関するあれこれ

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給与や所得についてみていくと「源泉徴収」や「賞与」「控除」などの言葉もよく目にすることでしょう。ここから1つずつ確認していきましょう。

源泉徴収:支払者が事前に税金額を国に納付する制度

源泉徴収とは給与や報酬などを支払う企業が、労働者へ給与を支払う前に事前に所得税等の税金の金額を差し引き、国や行政に対して企業が労働者に代わって税金を納付する制度のこと。つまり会社員が支払うべき税金の納付を会社が代わりにやってくれているということです。

賞与:期末や年度末に支払われるボーナス

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賞与とは、定期的に労働者へ支払われる基本給や時間外手当の他に支払われる特別な給料のことをさしています。日本の企業や行政の場合は、基本的に夏と冬の年2回支給されることが多いでしょう。

企業によっては年に1度である場合や年に3回ある場合、または0回の場合もありますね。業績によっても変化してくるものです。企業ごとに導入の有無や回数が違うので確認する必要があるでしょう。

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