
簡単でわかりやすい!山わさびとわさびの違いとは?見た目や風味・成分も農学専攻ライターが詳しく解説

ライター/2sc
理系の大学院に通うかたわら、ライターとして活動。技術から生活までさまざまな知識を、科学の視点で解説する。この記事では「アブラナ科の香味野菜」である、山わさびとわさびの違いについてわかりやすく解説していく。
山わさびとわさびを大まかに比較

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海外生まれの「山わさび」は、わさびとは別種の植物。名前にわさびとついていますが、それは日本での別名に過ぎません。英語名のほうが、より有名でしょう。山わさびの正体は、ローストビーフに添えられる、あの香辛料です。まずは山わさびとわさびが、どんな植物なのか大まかにみていきましょう!
「山わさび」は海外原産
「山わさび」は「わさび大根」の異名をもつ、フィンランド原産の香味野菜。正式にはアブラナ科セイヨウワサビ属の「セイヨウワサビ」という植物です。海外では「ホースラディッシュ」や「レフォール」と呼ばれています。その主な産地は、アメリカ・イリノイ州。日本は北海道で、栽培が盛んです。そんな山わさびは、12月~3月に旬を迎えます。北欧同様の冷涼な気候で、辛味や香りが増すのです。
日本古来の「わさび」
「わさび」は日本固有種で、アブラナ科「ワサビ属」の植物。約400年前・江戸時代から栽培が続く、歴史ある日本の香味野菜です。そのため、海外でもローマ字で「wasabi」と呼ばれています。日本では、先ほどの山わさびと区別するために「本わさび」と呼ばれることも。そんなわさびは、長野県・静岡県・岩手県で盛んに栽培されています。こちらも11月〜2月に旬を迎える、冬の野菜です。
以下この記事では、山わさびとわさびの具体的な違いについて解説していきます。両者では原産地や分類が違うだけでなく、見た目や風味にも違いが。わたしたちが普段食べている「チューブわさび」の正体についても、みていきましょう!
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山わさびとわさびの具体的な違いは3つ

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ここからは、山わさびとわさびの具体的な違いについて、3つ紹介します。じつはポピュラーな「チューブわさび」の原材料は、本わさびではありません。以下、食卓のわさびの正体を追っていきましょう!
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