この記事では、「児童福祉司」と児童福祉士」の違いについてみていきます。他の職業でも「士・師・司」様々な漢字が使われているが、調べてみるとそれぞれにきちんと意味があり、職業ごとに漢字も決まっているようです。今回はその漢字の意味の違いや、児童福祉司と関係する職業、児童指導員、保育士との違いについても、元保育士ライターりんと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/りん

保育士や塾講師、カフェ店員など様々な職を経て現在ライターとして活動している。保育士として働いた経験を活かし、福祉施設の仕事についてわかりやすく解説していく。

児童福祉「司」と児童福祉「士」の違いは?

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世の中にはいろいろな仕事が存在し、その中にも「消防士」「教師」「保護司」など、職業名の最後に様々な「シ」という漢字が用いられています。それぞれの漢字がどのように使い分けられているのかご存じですか?今回は「児童福祉司」と「児童福祉士」に注目して詳しく見ていきましょう。

児童福祉司について

「司」という漢字は、役所や公的な仕事を取り扱うことを表します。児童福祉司は地方公務員の職業名です。公的な仕事に必ず属することになります。そのため、「司」という漢字を用いられる職業です。

児童福祉士について

「士」という漢字は、事を処理する才能のある者、学問や教養のある人、ということを表します。前述しているように児童福祉司は地方公務員として仕事をしているため、漢字の表記は「司」を用いる必要があります。なので児童福祉士という表現は間違っており、そのような職業は存在しません

児童福祉司とは?

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児童福祉司は、児童福祉法によって児童相談所に必ず配置されている地方公務員です。どのような仕事なのか、どうしたら児童福祉司になることができるのか、詳しく説明していきます。

\次のページで「仕事内容」を解説!/

仕事内容

児童福祉司の主な仕事内容は相談援助業務です。公務員試験に合格すると、児童福祉司は児童相談所へと配属されます。児童相談所は「児童」という名の通り、子どもに関係した援助を必要とした人が訪れます。発達についての悩みや、虐待の疑い、家庭の不和や非行など、児童相談所へ訪れる人の悩みは人によって様々です。

相談の内容によって、訪れた人がどのような環境で暮らしているのか、子どもや保護者から直接話を聞き、医師や児童心理司など専門家と協力して適した対策を立て、必要な援助を行っていきます。現在の詳しい環境状態を知るためには、話を聞く子どもや保護者との信頼関係がとても大切となるのです

相談援助業務以外の仕事として、講演会や講習会、巡回相談などの業務も行っています。

必要な資格

児童福祉司の任用資格が必要です。大学で心理学、教育学、社会学のいずれかを専攻し、卒業した後に厚生労働省の定める福祉施設などで1年以上の実務経験を積むほか、都道府県知事指定の養成機関を卒業するなど、様々な取得の仕方があります。また、医師や社会福祉士、精神保健福祉などの有資格者も児童福祉司の任用資格を得ることが可能です。

児童福祉司になるには

上記の方法で任用資格を取得後、地方公務員試験に合格し、児童相談所に配属されることで初めて児童福祉司を名乗ることができるようになります。

\次のページで「児童指導員・保育士との違いは?」を解説!/

児童指導員・保育士との違いは?

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児童に携わる仕事として、児童指導員保育士が挙げられますが、児童福祉司とはどのように違うのでしょうか。それぞれ詳しく見ていきましょう。

児童指導員:18歳以下の子どもの一時保護業務を行う

児童指導員が業務で主に関わるのは、18歳以下の子どもです。児童相談所で一時保護が必要とされた子どもに生活や学習の指導を行ったり、緊急時に対応を行ったりするなど、一時保護の業務全般を担っています

児童指導員になるためには、児童指導員の任用資格を得て、公務員試験に合格する必要があります。

児童相談所にも配属されますが、主な勤務場所は児童養護施設や知的障がい児施設などの児童福祉施設です。

そこで支援を必要としている子どもたちへ生活や学習の指導を行ったり、将来自立するために必要な訓練を行ったりしています。

保育士:児童福祉施設で子どもの保育を行う


保育士も児童指導員と同じく、児童相談所で一時保護が必要とされた子どもに生活や学習の指導を行ったり、緊急時に対応を行ったりするなど、一時保護の業務全般を担っています

保育士になるためには、保育士の国家資格を得る必要があります。児童相談所にも配属されますが、主な勤務場所は保育所や乳児院、児童養護施設などの児童福祉施設です。そこで子どもたちの保育を行います。

児童福祉「士」は間違いで、正しい表記は児童福祉「司」

「司」と「士」ではそれぞれ表す意味が違います。地方公務員である児童福祉司は、役所や公的な仕事を取り扱う意味を表す「司」を使う表記「児童福祉司」が正しく、児童福祉士の表記は間違いです

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3分で簡単にわかる!児童福祉司と児童福祉士の違いとは?児童指導員・保育士との違いも元保育士ライターが詳しく解説

この記事では、「児童福祉司」と児童福祉士」の違いについてみていきます。他の職業でも「士・師・司」様々な漢字が使われているが、調べてみるとそれぞれにきちんと意味があり、職業ごとに漢字も決まっているようです。今回はその漢字の意味の違いや、児童福祉司と関係する職業、児童指導員、保育士との違いについても、元保育士ライターりんと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/りん

保育士や塾講師、カフェ店員など様々な職を経て現在ライターとして活動している。保育士として働いた経験を活かし、福祉施設の仕事についてわかりやすく解説していく。

児童福祉「司」と児童福祉「士」の違いは?

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世の中にはいろいろな仕事が存在し、その中にも「消防士」「教師」「保護司」など、職業名の最後に様々な「シ」という漢字が用いられています。それぞれの漢字がどのように使い分けられているのかご存じですか?今回は「児童福祉司」と「児童福祉士」に注目して詳しく見ていきましょう。

児童福祉司について

「司」という漢字は、役所や公的な仕事を取り扱うことを表します。児童福祉司は地方公務員の職業名です。公的な仕事に必ず属することになります。そのため、「司」という漢字を用いられる職業です。

児童福祉士について

「士」という漢字は、事を処理する才能のある者、学問や教養のある人、ということを表します。前述しているように児童福祉司は地方公務員として仕事をしているため、漢字の表記は「司」を用いる必要があります。なので児童福祉士という表現は間違っており、そのような職業は存在しません

児童福祉司とは?

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児童福祉司は、児童福祉法によって児童相談所に必ず配置されている地方公務員です。どのような仕事なのか、どうしたら児童福祉司になることができるのか、詳しく説明していきます。

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