簡単でわかりやすい!通知と通達の違いとは?連絡との違いも現役塾講師がわかりやすく解説
「通達」はなぜ上から下への命令を意味する?
これまでの説明で、「知らせ」を「通す」ことから、「通知」は「単に情報などを他人に知らせること」だというのは納得してもらえるかと思います。しかし、「達」という字は、「通」と同じように「つうじる」や「とどく」といった意味だったはずなのに、一体なぜ「通達」は「上から下への命令」などを意味するようになったのでしょうか。
はっきりとした由来などはわかりませんが、昔から「上の人の意思を下の者に伝える」という意味の四字熟語である「上意下達(じょういかたつ)」という言葉や、少し俗っぽい言い回しですが、「立場が上のものからの命令」を意味する言葉に「お達し」という言葉があります。
このように、「達」という字は、そのものの成り立ちにおいてはそういった意味はないものの、「上意下達」や「お達し」などの言葉に使われたことで、「上からの知らせや命令」といったイメージを持つようになったのかもしれません。
通知と連絡の違いとは?
image by iStockphoto
「通知」と同じく、「相手に情報を伝えること」をあらわす言葉として「連絡」という言葉がありますが、これらの違いについてはご存じでしょうか?簡潔に説明しますと、ちょっと乱暴な言い回しかもしれませんが、「通知」は相手に一方的に伝えたり、送りつけるイメージをうっすら持っています。
それに対し「連絡」は「つづく」や「つなげる」といった意味を持つ「連」と、「からめる」や「つなぎあわせる」といった意味を持つ「絡」という字を組み合わせて出来た言葉です。ですから「連絡」はその意味の中に、単に情報を伝えるだけでなく、簡単なやりとりやコミュニケーションをとることも含まれています。
こちらの記事もおすすめ
3分でわかる報告と連絡と相談の違い!ホウレンソウはビジネスの基本?使い分けと用法例を小説家兼ライターが丁寧にわかりやすく解説!
通知は情報を知らせることで通達は上からの命令!
ここまで、「通知」が身分や立場に関わらず単に情報などを知らせることに対して使う言葉で、「通達」は立場が上の者から下の者に情報や命令などを知らせることを意味することや、それぞれの漢字の成り立ち、そして通知と連絡の違いについて説明してきました。今回の説明が皆さんの言葉に対する理解に少しでも役立てたなら幸いです。