3分でわかる翡翠と瑪瑙の違い!どちらが価値が高い?見分け方も工学系院卒ライターがわかりやすく解説!
キツネ石とは
ヒスイ輝石に似た石を、俗に「キツネ石」といいます。いくつか紹介しましょう。
砂金石(アベンチュリン)は石英の中に雲母などの微粒子の結晶を包有し、キラキラとした輝きを放つ鉱物です。特に緑系のものはヒスイ輝石によく似ており、インド翡翠の名で売られていることがあります。また、緑玉髄(クリソプレーズ)もオーストラリア翡翠の名がついていることがあるので、注意が必要です。そのほか、緑瑪瑙(グリーンメノウ、グリーンアゲート)や蛇紋石(サーペンナイト)、ロディン岩(ロディンジャイト)などがキツネ石に挙げられます。
見分け方1.光を当てる、拡大する
微細結晶の集合体であるヒスイ輝石は光を透過します。また、光を当てながらルーペで拡大すると、針状や繊維状の結晶や内包物(インクルージョン)が見えたり、色の濃淡を確認できたりすることも。逆に「色むらがなく均一」「全く内包物がない」「気泡がある」などの特徴が見られる場合は、模造品の可能性が高いです。
ヒスイ輝石と同じような微細構造を持つネフライトや、瑪瑙や玉髄などとの見分けは難しいですが、天然と模造の違いは分かるかもしれません。
見分け方2.音を聞く
ヒスイ輝石同士を軽くぶつけると、「キンキン」と澄んだ音がします。ヒスイ輝石の内部構造が非常に緻密なためで、本物のヒスイ輝石2個が手元にある場合は、調べたい石とぶつけてみると、音の違いで判別できることも。
見分け方3.重量感を確かめる
ヒスイ輝石の比重は約3.2、ネフライトは約3.1で、一方の瑪瑙や玉髄は約2.6、石英は約2.7です。そのため、石を真上に軽く放り投げ手の平に落としてみると、ヒスイ輝石やネフライトはほかの石よりずっしりと重く感じられます。
見分け方4.傷をつける
ガラスを高硬度のヒスイ輝石でひっかくとガラスに傷がつき、ネフライトでひっかくと逆にネフライトの方が傷つきます。ただし瑪瑙や玉髄は硬度が高いため、この方法では区別できません。
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