3分でわかる翡翠と瑪瑙の違い!どちらが価値が高い?見分け方も工学系院卒ライターがわかりやすく解説!
瑪瑙(めのう)とは
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古代中国の「玉」は翡翠以外の宝石も含まれており、瑪瑙(めのう)もその1つとされています。
瑪瑙は石英の変種である玉髄(ぎょくずい)の1つで、色や透明度が異なる層状の縞模様を持つ半透明の石です。石の断面が馬の脳に似ているためにその名がつきました。瑪瑙は英語でagate(アゲート)ですが、平行な縞模様があるものは特にonyx(オニキス)と呼ばれます。
石英・玉髄について
石英と玉髄について簡単に説明しましょう。石英(クオーツ)は、二酸化ケイ素SiO2の共有結合結晶で、地球上の多くの岩石を構成する造岩鉱物です。石英の中でも、六角柱状に大きく成長し、かつ透明度の高いものは水晶と呼ばれます。
石英の種類の1つが玉髄(カルセドニー)です。微細な粒状もしくは繊維状の石英が緻密に固まった鉱物で、色や模様によって紅玉髄(カーネリアン)や碧玉(ジャスパー)など、さまざまな名前がつけられています。美しいものは宝飾品として扱われますが、世界各地で産出されるため希少性はありません。
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瑪瑙の特徴
瑪瑙は火成岩あるいは堆積岩の空洞内に、熱水と呼ばれる高温の地下水が侵入してできるものです。熱水に溶け込んでいたケイ酸分が、微細結晶となって層状に沈殿することで形成されます。その際、周囲の環境や熱水に溶け込んだ成分濃度の変化により、層の色に違いが生じるのです。モース硬度6.5~7。
瑪瑙自体も非常にありふれた鉱物で、世界各地で産するため希少価値は低いですが、翡翠同様に世界中で珍重されています。三種の神器の1つ、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)は瑪瑙製です。
装飾品のほか、工芸の彫刻材料としても重宝されており、たとえば浮き彫り細工のカメオは、層の色の違いをうまく利用して図柄を浮かび上がらせています。
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