この記事ではPHSと携帯電話の違いについてみていきます。最近では携帯電話、という単語も聞くことが減ってきているがPHSという言葉は聞いたことがない世代もいるかもしれませんね。この2つはどちらも個人間の電話を可能にする通信端末です。今回はそんなPHSと携帯電話のもつ違いについて、元システム運用ライターツカヤと一緒に解説していきます。

ライター/ツカヤ

10年程システム運用に従事していたWebライター。映画、小説、筋トレと多数の趣味を持つ。通信端末はPHSよりも携帯電話派。

PHSと携帯電話の違いってなに?

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PHSと携帯電話とは、どちらも個人間での通信を可能とする通信端末を指します。電話を行うという目的はどちらも同様ですが、その通信方式や利用エリアなど様々な違いが存在しているのです。利用者からすれば些細な違いかもしれませんが、その違いが両者の明暗を分ける結果となっています。

1.通信方式の違い

PHSは、半径数百m程度の通信範囲をもつ基地局をエリア内に複数台設置することで通信を行っています。基地局ごとにカバーできる範囲が狭いことから、多数の基地局を設置する必要はありますが、小規模なため設置コストを抑えることが可能です。


携帯電話は大型の基地局から高出力の電波を送受信することで、広域での無線通信を行うことができます。大規模なものであれば1つの基地局で数十km程度の広域に対応することが可能です。ただし、規模が大きいことから設備コストが高くなる傾向にあります。

2.利用エリアの違い

PHSで利用されている基地局は短い距離での通信しか行えない反面、携帯電話よりも基地局が小型という特徴があります。大型の基地局よりも設置する場所を選ばないため、都市部においては携帯電話よりも広い範囲で通信できるという特長がありました。

携帯電話で利用されている基地局はPHSよりも広い範囲での通信が行えるため、PHSの基地局を設置しにくい地方や山間部などでも通信を行うことが可能となっています。

3.利用料金の違い

PHSと携帯電話の利用料金は基地局の設置費用によって左右される傾向にありました。PHSは微弱な電波を利用しているため、基地局を小さいサイズ(低予算)で設置することができたのです。よって設備にかかる費用が低く、利用料も携帯電話と比較して割安となっています。ただし、技術の進歩や営業戦略によって両者の利用料金の差も徐々に縮まっていきました。

\次のページで「PHSと携帯電話の持つメリットとデメリット」を解説!/

PHSと携帯電話の持つメリットとデメリット

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PHSと携帯電話は、どちらも個人間で電話を行うための通信端末です。利用料金や通信エリアの差異など、2つの通信端末が持つメリットとデメリットを詳しくご紹介します。

PHSのメリットとデメリット

PHSのもつメリットとして、利用料金を安くすることが出来るという点があります。これは小型の基地局を利用しているため、設置の費用を抑えることができているからです。

また、大型の基地局が設置できない地下鉄や地下街にも基地局を設置することが出来るため、都市部に置いて広い範囲で通信を行うことができます。デメリットして、地方や山間部では利用しにくいという点があるのです。

【PHSのメリット】
・利用料金が安い
・都市部での通信範囲が広い

【PHSのデメリット】
・都市部以外では通信しにくい

携帯電話のメリットとデメリット

携帯電話のもつメリットとして、通信に利用される基地局がPHSと比較して大型なため都市部だけでなく地方や山間部での通話を行うことが可能な点です。また、基地局を重ねることで通信の高速・安定化を行うことができます。デメリットしては利用料金が高い点や、都市部での通信範囲がPHSよりも狭いという点です。

【携帯電話のメリット】
・通信が速く安定している
・通信範囲が広い

【携帯電話のデメリット】
・利用料金が高い
・都市部での通信範囲がPHSよりも狭い

\次のページで「PHSは2021年1月にサービスが終了している」を解説!/

PHSは2021年1月にサービスが終了している

当初PHSと携帯電話は、その特徴の違いから上手く共存することができていました。しかし、携帯電話側の技術が進歩するにつれて利用料金の減少、通信範囲の拡大、通信速度の向上など、様々な面でPHSとの差異が大きくなるにつれてPHSの利用者は減少していったのです。結果としてPHSは2021年1月にサービスが終了となってしまいました。

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雑学

PHSと携帯電話の違いが簡単に分かる!仕組みやメリット・デメリットも元システム運用ライターがわかりやすく解説

この記事ではPHSと携帯電話の違いについてみていきます。最近では携帯電話、という単語も聞くことが減ってきているがPHSという言葉は聞いたことがない世代もいるかもしれませんね。この2つはどちらも個人間の電話を可能にする通信端末です。今回はそんなPHSと携帯電話のもつ違いについて、元システム運用ライターツカヤと一緒に解説していきます。

ライター/ツカヤ

10年程システム運用に従事していたWebライター。映画、小説、筋トレと多数の趣味を持つ。通信端末はPHSよりも携帯電話派。

PHSと携帯電話の違いってなに?

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PHSと携帯電話とは、どちらも個人間での通信を可能とする通信端末を指します。電話を行うという目的はどちらも同様ですが、その通信方式や利用エリアなど様々な違いが存在しているのです。利用者からすれば些細な違いかもしれませんが、その違いが両者の明暗を分ける結果となっています。

1.通信方式の違い

PHSは、半径数百m程度の通信範囲をもつ基地局をエリア内に複数台設置することで通信を行っています。基地局ごとにカバーできる範囲が狭いことから、多数の基地局を設置する必要はありますが、小規模なため設置コストを抑えることが可能です。


携帯電話は大型の基地局から高出力の電波を送受信することで、広域での無線通信を行うことができます。大規模なものであれば1つの基地局で数十km程度の広域に対応することが可能です。ただし、規模が大きいことから設備コストが高くなる傾向にあります。

2.利用エリアの違い

PHSで利用されている基地局は短い距離での通信しか行えない反面、携帯電話よりも基地局が小型という特徴があります。大型の基地局よりも設置する場所を選ばないため、都市部においては携帯電話よりも広い範囲で通信できるという特長がありました。

携帯電話で利用されている基地局はPHSよりも広い範囲での通信が行えるため、PHSの基地局を設置しにくい地方や山間部などでも通信を行うことが可能となっています。

3.利用料金の違い

PHSと携帯電話の利用料金は基地局の設置費用によって左右される傾向にありました。PHSは微弱な電波を利用しているため、基地局を小さいサイズ(低予算)で設置することができたのです。よって設備にかかる費用が低く、利用料も携帯電話と比較して割安となっています。ただし、技術の進歩や営業戦略によって両者の利用料金の差も徐々に縮まっていきました。

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