えごまとごまの違いを知っているでしょうか。えごまは「ごま」とついているが、ごまの仲間ではなのです。ごまは料理によく使われる身近な食品ですが、えごまの葉も韓国料理ではよく使用されているぞ。えごまからとれるえごま油は体にいいと言われている。今回は、えごまとごまの違いやえごま油とごま油の栄養成分、効果的な使い方についても、雑学大好き図書館司書のひろみと一緒に解説していきます。

ライター/ひろみ

図書館司書として勤務18年目の主婦ライター。利用者から寄せられるさまざまな疑問に答えるため、日々尽力している。

えごまとごまの違い:植物学上の分類

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えごまとごま。名前はよく似ていますが、まったく違う植物です。その植物学上の分類や葉の特徴、原産国についてくわしくみていきましょう。

えごま:シソ科

えごまはシソ科に分類されます。葉は青じその葉と同様にフチがギザギザしていますが、青じその葉よりも大きく、厚みとハリがあるのが特徴です。この葉は韓国料理、特に肉料理でよく使用されます。原産地は東南アジア。日本国内では、福島県、宮城県、岐阜県で多く栽培されています

ごま:ゴマ科

ごまはゴマ科の植物です。ごまの葉も青じその葉に似ていますが、フチのギザギザはえごまや青じその葉に比べるとやや丸みをおびています。アフリカ原産ですが、現在はスーダンやミャンマーが主な生産国です。食材として使われているのは、ごまの種子の部分。和食には欠かせないごまですが、国内自給率は0.1%しかありません。国内最大のごまの産地は鹿児島県、特に喜界島です。

えごまやごまは食用油としてよく利用されます。えごま油とごま油の原料は種子です。えごまやごまの種子は脂質=油分を多く含んでいます。

あらかじめ焙煎した種子に圧力をかけてしぼることで抽出されるのが、えごま油とごま油。えごまの種子は球状、ごまの種子は片方がとがった楕円形をしています。ごま油の原料に使われるのは主に白ごまです。黒ごまは油分が少ないため、あまり利用されません。

えごま油とごま油の違い1. 主な栄養成分

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えごま油とごま油は栄養成分の豊富な植物油です。どちらも体内では作ることができない必須脂肪酸を含んでいますが、その種類が違っています。ここでは、それぞれの油の主な栄養素について確認していきましょう。

えごま油:α-リノレン酸

えごま油の大きな特徴は、オメガ3系脂肪酸のひとつであるα-リノレン酸を60%も含んでいること。オメガ3は体内で合成できない必須脂肪酸なので、食べ物から摂取することが必要です。α-リノレン酸には、血液をサラサラにする作用や老化予防の効果があるといわれています。

ごま油:リノール酸とオレイン酸

ごま油は必須脂肪酸のうちオメガ6と呼ばれるリノール酸を多く含んでいます。リノール酸を摂取することで、動脈硬化の予防や血中の総コレステロール値を低下させる効果が。悪玉コレステロール値だけを下げる働きがあるオレイン酸も含んでいますごま特有の栄養成分であるセサミンは、ポリフェノールの一種。強い抗酸化作用を持っています

えごま油とごま油の違い2. 使い方

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ここでは栄養素を効率的に摂取するための上手な使い方について紹介していきます。えごま油とごま油はどちらも植物油のため、カロリーは1gあたり9kcal。栄養成分は豊富ですが、とりすぎないように注意が必要です。

えごま油:そのまま直接かける

えごま油は透明で無味無臭、さらさらした油です熱に弱いので使用するときはそのまま使いましょう。塩や酢など調味料と混ぜてドレッシングを作り、サラダに直接かけるのがおすすめ。ヨーグルトに入れるとまろやかになりますよ。酸化を防ぐため、開封後は冷蔵庫で保存してください

\次のページで「ごま油:炒めものや揚げものに」を解説!/

ごま油:炒めものや揚げものに

ごま油は豊かな香りが特徴。熱に強いため炒めものや揚げものに使うと、こうばしく仕上がります。麺類やスープ、おひたしに数滴かけるとごまの香りが引き立ちますよ。ごま油は開封後も常温で保存しましょう。冷蔵庫に入れると固まることがあります。

適量のえごま油とごま油で健康を維持しよう

今回はえごまとごまの違いについてみてきました。食材としても食用油としても、身近なごまに比べるとあまり知られていないえごま。まずはえごま油を1日小さじ1杯程度摂取してみませんか。機会があれば、えごまの葉も食べてみてください。栄養豊富なえごま油とごま油を上手に食事に取り入れて、健康な体を維持しましょう。

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雑学

簡単でわかりやすい!えごまとごまの違いとは?えごま油とごま油の栄養成分や使い方も雑学大好き図書館司書が詳しく解説

えごまとごまの違いを知っているでしょうか。えごまは「ごま」とついているが、ごまの仲間ではなのです。ごまは料理によく使われる身近な食品ですが、えごまの葉も韓国料理ではよく使用されているぞ。えごまからとれるえごま油は体にいいと言われている。今回は、えごまとごまの違いやえごま油とごま油の栄養成分、効果的な使い方についても、雑学大好き図書館司書のひろみと一緒に解説していきます。

ライター/ひろみ

図書館司書として勤務18年目の主婦ライター。利用者から寄せられるさまざまな疑問に答えるため、日々尽力している。

えごまとごまの違い:植物学上の分類

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えごまとごま。名前はよく似ていますが、まったく違う植物です。その植物学上の分類や葉の特徴、原産国についてくわしくみていきましょう。

えごま:シソ科

えごまはシソ科に分類されます。葉は青じその葉と同様にフチがギザギザしていますが、青じその葉よりも大きく、厚みとハリがあるのが特徴です。この葉は韓国料理、特に肉料理でよく使用されます。原産地は東南アジア。日本国内では、福島県、宮城県、岐阜県で多く栽培されています

ごま:ゴマ科

ごまはゴマ科の植物です。ごまの葉も青じその葉に似ていますが、フチのギザギザはえごまや青じその葉に比べるとやや丸みをおびています。アフリカ原産ですが、現在はスーダンやミャンマーが主な生産国です。食材として使われているのは、ごまの種子の部分。和食には欠かせないごまですが、国内自給率は0.1%しかありません。国内最大のごまの産地は鹿児島県、特に喜界島です。

えごまやごまは食用油としてよく利用されます。えごま油とごま油の原料は種子です。えごまやごまの種子は脂質=油分を多く含んでいます。

あらかじめ焙煎した種子に圧力をかけてしぼることで抽出されるのが、えごま油とごま油。えごまの種子は球状、ごまの種子は片方がとがった楕円形をしています。ごま油の原料に使われるのは主に白ごまです。黒ごまは油分が少ないため、あまり利用されません。

えごま油とごま油の違い1. 主な栄養成分

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えごま油とごま油は栄養成分の豊富な植物油です。どちらも体内では作ることができない必須脂肪酸を含んでいますが、その種類が違っています。ここでは、それぞれの油の主な栄養素について確認していきましょう。

えごま油:α-リノレン酸

えごま油の大きな特徴は、オメガ3系脂肪酸のひとつであるα-リノレン酸を60%も含んでいること。オメガ3は体内で合成できない必須脂肪酸なので、食べ物から摂取することが必要です。α-リノレン酸には、血液をサラサラにする作用や老化予防の効果があるといわれています。

ごま油:リノール酸とオレイン酸

ごま油は必須脂肪酸のうちオメガ6と呼ばれるリノール酸を多く含んでいます。リノール酸を摂取することで、動脈硬化の予防や血中の総コレステロール値を低下させる効果が。悪玉コレステロール値だけを下げる働きがあるオレイン酸も含んでいますごま特有の栄養成分であるセサミンは、ポリフェノールの一種。強い抗酸化作用を持っています

えごま油とごま油の違い2. 使い方

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ここでは栄養素を効率的に摂取するための上手な使い方について紹介していきます。えごま油とごま油はどちらも植物油のため、カロリーは1gあたり9kcal。栄養成分は豊富ですが、とりすぎないように注意が必要です。

えごま油:そのまま直接かける

えごま油は透明で無味無臭、さらさらした油です熱に弱いので使用するときはそのまま使いましょう。塩や酢など調味料と混ぜてドレッシングを作り、サラダに直接かけるのがおすすめ。ヨーグルトに入れるとまろやかになりますよ。酸化を防ぐため、開封後は冷蔵庫で保存してください

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