この記事では以来と以降の違いについてみていきます。どちらもある期間を意味している言葉ですが、それぞれ使う場面が少し異なり注意が必要です。混同して誤解を招かないためにも、この機会に正しい意味を確認しておこう。今回はそんな以来と以降の違いを、具体的な使い分け方や例文一覧とあわせて、読書家WEBライターのハヤカワと一緒に解説していきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

以来と以降の違いとは?

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以来と以降はどちらも特定の期間を意味している言葉ですが、それぞれ少し意味が異なるため注意が必要です。詳しい意味の違いについて、この機会にしっかりと確認しておきましょう。

その1.以来とは?

「以来」は時間・年齢・事件などが、過去のある時点を起点として、その後今に至るまでずっと続いていることを意味する言葉です。基本的に以来という言葉は、「4月10日以来」など手前に過去のある時点を表す言葉が付き、そこから現在に至るまでずっと、という意味を表します。注意して覚えておきましょう。

その2.以降とは?

「以降」はある時からその後という意味をもった言葉です。こちらも以来と同じように、ある時点からその後ずっとという意味をもっています。しかしこちらは時点が過去に限定されていません。また以降は、ある時点の当日も含むという点にも注意して覚えておきましょう。

以来と以降の具体的な使い分け方

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以来と以降の具体的な使い分け方についても確認しておきましょう。

\次のページで「その1.過去から現在までを表す場合」を解説!/

その1.過去から現在までを表す場合

過去のある時点から現在まで続いていることを表す場合には「以来」を使います。過去から現在まで続いているというニュアンスに注意しましょう。たとえば「彼女に会って以来、毎日彼女のことを考えている」という場合、彼女に会った日を起点として、それ以降の毎日彼女のことを考えているという意味になります。

また以来は過去から現在まで続くことを表現する言葉となっており、未来のことについては表現することができないため、こちらの点にも注意しておきましょう。

その2.過去・未来のある時点からその後を表す場合

過去や未来のある時点からその後を表す場合には「以降」を使います。こちらも確認しておきましょう。たとえば「4月1日以降に届く荷物は、新しい住所に送ってください」という場合、未来の4月1日を起点としてその後を指して表現されています。

以降は以来と違い「明日以降」など、未来のことについても表現することが可能です。また「平安時代以降」など、過去のことについても以来と同じように「以降」が使われることがある点に注意して覚えておきましょう。

以来と以降の例文一覧

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最後に以来と以降の例文についても一覧から確認しておきましょう。例文を確認することで、それぞれの言葉の意味・用法をよりはっきりとさせることができます。

その1.以来の例文

まずは以来の例文を確認しましょう。

1.父と母が事故にあって以来、不幸な人生を歩んできた。
2.酒に酔って酷い失敗をして以来、飲まなくなった。
3.公園で遊ぶなんて、子供のとき以来だ。

その2.以降の例文

続いて、以降の例文です。

\次のページで「以来は以降と違って未来のことには使えない」を解説!/

1.平日は10時以降、プライベートの時間がある。
2.来週以降に一度連絡をください。
3.去年の冬以降、彼の姿をまったく見なくなった。

以来は以降と違って未来のことには使えない

この記事では以来・以降の違いを説明しました。以来・以降はどちらも特定の期間を意味している言葉ですが、以来は過去のある時点を起点としてその後ずっと、以降は過去や未来のある時点からその後ずっとという意味をもっており、それぞれ違いがあります。以来は未来のことについては表現することができないため、注意しましょう。

また以来や以降のようにある特定の期間を意味している言葉には、「以後」・「その後」・「今後」・「先々」など様々な表現があります。こちらもそれぞれ細かい意味に違いがあるため、あわせて注意して覚えておきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

" /> 3分で簡単にわかる!「以来」と「以降」の違いとは?使い分けや例文も読書家ライターがわかりやすく解説! – Study-Z
雑学

3分で簡単にわかる!「以来」と「以降」の違いとは?使い分けや例文も読書家ライターがわかりやすく解説!

この記事では以来と以降の違いについてみていきます。どちらもある期間を意味している言葉ですが、それぞれ使う場面が少し異なり注意が必要です。混同して誤解を招かないためにも、この機会に正しい意味を確認しておこう。今回はそんな以来と以降の違いを、具体的な使い分け方や例文一覧とあわせて、読書家WEBライターのハヤカワと一緒に解説していきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

以来と以降の違いとは?

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以来と以降はどちらも特定の期間を意味している言葉ですが、それぞれ少し意味が異なるため注意が必要です。詳しい意味の違いについて、この機会にしっかりと確認しておきましょう。

その1.以来とは?

「以来」は時間・年齢・事件などが、過去のある時点を起点として、その後今に至るまでずっと続いていることを意味する言葉です。基本的に以来という言葉は、「4月10日以来」など手前に過去のある時点を表す言葉が付き、そこから現在に至るまでずっと、という意味を表します。注意して覚えておきましょう。

その2.以降とは?

「以降」はある時からその後という意味をもった言葉です。こちらも以来と同じように、ある時点からその後ずっとという意味をもっています。しかしこちらは時点が過去に限定されていません。また以降は、ある時点の当日も含むという点にも注意して覚えておきましょう。

以来と以降の具体的な使い分け方

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以来と以降の具体的な使い分け方についても確認しておきましょう。

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