
3分で簡単にわかる!「以来」と「以降」の違いとは?使い分けや例文も読書家ライターがわかりやすく解説!


解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ハヤカワ
学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。
以来と以降の違いとは?

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以来と以降はどちらも特定の期間を意味している言葉ですが、それぞれ少し意味が異なるため注意が必要です。詳しい意味の違いについて、この機会にしっかりと確認しておきましょう。
その1.以来とは?
「以来」は時間・年齢・事件などが、過去のある時点を起点として、その後今に至るまでずっと続いていることを意味する言葉です。基本的に以来という言葉は、「4月10日以来」など手前に過去のある時点を表す言葉が付き、そこから現在に至るまでずっと、という意味を表します。注意して覚えておきましょう。
その2.以降とは?
「以降」はある時からその後という意味をもった言葉です。こちらも以来と同じように、ある時点からその後ずっとという意味をもっています。しかしこちらは時点が過去に限定されていません。また以降は、ある時点の当日も含むという点にも注意して覚えておきましょう。

「以来」は古風な表現では現在と異なり、現在を起点としてその後ずっとという意味で使うこともあった。室町末の虎明本狂言・引敷聟には「只今ようして参っても、以来がなりまらすまひ」としてこうした使い方がされている。現在の「以来」とは意味が異なるため、注意して覚えておこう。
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