
3分で簡単にわかる!タールとニコチンの違いとは?タバコに含まれる量や体への影響も読書家ライターがわかりやすく解説!

ライター/ハヤカワ
学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。
タールとニコチンの違いとは?

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「タール」と「ニコチン」はどちらもタバコなどに含まれる有害物質の一種です。体に悪影響を及ぼす成分であるという点は同じであるものの、それぞれ違った成分となっているため、それぞれの特徴をこの機会に確認しておきましょう。
その1.タールとは?
「タール」は有機物の熱分解によって生まれる、茶褐色または黒色の粘りのある液状物質のことを表します。タールは単一の物質ではなく、タバコの煙に含まれるガス状の成分を除いた粒子状の成分です。「ヤニ」とも呼ばれており、タールはタバコを吸った歯などに付着し、茶色に染めます。
タールは数十種類の発がん性物質を含んでおり、喉頭がん・肺がん・肝臓がんといった、がんの発生リスクを高めるため注意が必要です。肺がんの90%はタバコが原因とされており、危険度の高い有害物質の1つとなっています。
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その2.ニコチンとは?
「ニコチン」はタバコの葉などに含まれる揮発性の無色の油状液体で、アルカロイド(植物塩基)の一種です。強い神経毒性があり、また依存性もある成分となっています。ニコチンの依存性は麻薬であるヘロインやコカインよりも強いと言われており、危険度の高い有害物質の1つです。
タバコに含まれる成分として代表的なニコチンですが、化学物質としては毒物に分類されています。ニコチンそのものに発がん性は認められていませんが、ニコチンが人体で代謝され生まれる物質には発がん性物質が含まれており、こちらもがんの発生原因の1つです。
タールとニコチンの体への影響について

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「タール」と「ニコチン」はどちらも体に害のある有害物質です。しかし体への影響がより強く、喫煙によってがんなどの病気を発生させる直接的な原因となっているのは「タール」と言われています。ニコチンは直接的な病気の発生原因にはなりづらいものの、依存性をもつ物質であるため、こうした面で人体に悪影響を及ぼす物質です。
タバコは、依存性のあるニコチンによって習慣的にタバコを求めるようになり、発がん性物質を多く含むタールを大量に肺に貯めてしまうことによって健康被害を与えています。このようにタールとニコチンはどちらも体への悪影響の強い成分であるため、これらの成分を含むタバコには十分注意しましょう。
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