世界中で使われているプログラミング言語「Java」。
しかし「Java」には「64bit」と「32bit」が存在することを知っているか。
今回は「Java」の「64bit」と「32bit」の違いについて、現役エンジニアのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

Javaの64bitと32bitの違い

image by iStockphoto

仮想マシンを構築してプログラムを実行することで、どのような環境でも汎用的に動くプログラミング言語「Java」。その使い勝手の良さから世界中のシステムで使われています。

「Java」を導入しようとするとプログラムを実行するための環境「JRE(Java Runtime Environment)」やプログラムを開発するためのキット「JDK(Java SE Development Kit)」が必要です。しかしそれらに「64bit」や「32bit」という記載がありますね。ここではそんな「Java」の「64bit」と「32bit」の違いについて解説していきます。

CPUの処理能力の違い

「64bit」と「32bit」とはCPUの処理能力の違いのことです。CPUとはいわばコンピュータの脳みそ部分で、マウス・キーボードからの入力処理や計算処理などはすべてここで実行されます。

「64bit」や「32bit」はこのCPUで一度に記憶できる情報量を表しているのです。数字が大きい方がより多くの情報を記憶できるため、処理能力で言えば「64bit」の方が上ということになります。

bitとは

「64bit」や「32bit」の「bit」とは何なのでしょうか。「bit」は「ビット」と読み、「1bit」あたりが2の1乗分の情報を記憶できます。「32bit」であれば2の32乗、「64bit」であれば2の64乗の情報を記憶することができるということです。

端末によっては使えない

「64bit」の「Java」をインストールするには、CPUが必要スペックを満たしている必要があります。CPUが「32bit」までしか情報を処理できないようであれば、「64bit」の「Java」は使えないということです。

逆に「32bit」の「Java」のメモリ上限は4GBとなっています。メモリが多いということは一時的にプールされる情報が多いということなので、それらの情報が一気にCPUに流れ込んでしまうと処理がパンクすることに。「32bit」の「Java」は、スペックが高すぎても使えないということです。

64bitと32bitの使い分け

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「Java」の「64bit」と「32bit」の違いについてはおわかりいただけたと思います。では実際に「Java」を導入する場合、どのような点に注意して使い分ければいいのでしょうか。ここでは「Java」の「64bi」と「32bit」の使い分けについて解説していきます。

64bit:処理能力が高いが容量が必要

「64bit」は処理能力が「32bit」に比べて高い分、CPUだけでなくメモリやHDDの容量もより必要になります。処理できる情報量が多いということは、それだけ処理に必要なリソース(記憶領域や電力などの資源の総称)が増えることになるのです。あまりにも簡単な処理しかしないのであれば、「64bit」を使う必要はないどころかコストパフォーマンスが悪いと言えるでしょう。

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32bit:処理能力が若干劣るが容量が少なくて済む

「32bit」は「64bit」に比べて処理能力が低い分、CPUの性能は低くて済みますしメモリやHDDの容量も少なくて済みます。古い端末や安いパーツといったものでも動くという意味では非常にリーズナブルなシステムです。必要なリソースが少なくて済むという意味では経済的でしょう。

両方インストールすることも可能

「Java」の「64bit」と「32bit」は両方インストールすることも可能です。その場合は上位互換である「64bit」が優先されて動きます。不要なのであれば「32bit」の「Java」についてはアンインストールするのがリソース節約の面で良いでしょう。

Javaの64bitと32bitは使用するCPUの違い

「Java」の開発スローガンは「Write once, run anywhere(一度プログラムを書けばどこでも実行できる)」であり、動作環境を選ばない点が評価された言語です。

また「Java」は文法がしっかりとした言語ということもあり、安定した品質のソースコードが書かれやすいメリットもあります。動作環境を問わない点とソースの品質が高い点で「Java」は世界中で愛される言語になりました。

現在人気のプログラミング言語も「Java」の文法や思想に影響を受けた言語が多いので、「Java」は今後もIT業界で重要な言語であり続けるでしょう。

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IT・プログラミング雑学

3分で簡単にわかるJavaの64bitと32bitの違い!使い分けや注意点も現役エンジニアがわかりやすく解説

世界中で使われているプログラミング言語「Java」。
しかし「Java」には「64bit」と「32bit」が存在することを知っているか。
今回は「Java」の「64bit」と「32bit」の違いについて、現役エンジニアのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

Javaの64bitと32bitの違い

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仮想マシンを構築してプログラムを実行することで、どのような環境でも汎用的に動くプログラミング言語「Java」。その使い勝手の良さから世界中のシステムで使われています。

「Java」を導入しようとするとプログラムを実行するための環境「JRE(Java Runtime Environment)」やプログラムを開発するためのキット「JDK(Java SE Development Kit)」が必要です。しかしそれらに「64bit」や「32bit」という記載がありますね。ここではそんな「Java」の「64bit」と「32bit」の違いについて解説していきます。

CPUの処理能力の違い

「64bit」と「32bit」とはCPUの処理能力の違いのことです。CPUとはいわばコンピュータの脳みそ部分で、マウス・キーボードからの入力処理や計算処理などはすべてここで実行されます。

「64bit」や「32bit」はこのCPUで一度に記憶できる情報量を表しているのです。数字が大きい方がより多くの情報を記憶できるため、処理能力で言えば「64bit」の方が上ということになります。

bitとは

「64bit」や「32bit」の「bit」とは何なのでしょうか。「bit」は「ビット」と読み、「1bit」あたりが2の1乗分の情報を記憶できます。「32bit」であれば2の32乗、「64bit」であれば2の64乗の情報を記憶することができるということです。

端末によっては使えない

「64bit」の「Java」をインストールするには、CPUが必要スペックを満たしている必要があります。CPUが「32bit」までしか情報を処理できないようであれば、「64bit」の「Java」は使えないということです。

逆に「32bit」の「Java」のメモリ上限は4GBとなっています。メモリが多いということは一時的にプールされる情報が多いということなので、それらの情報が一気にCPUに流れ込んでしまうと処理がパンクすることに。「32bit」の「Java」は、スペックが高すぎても使えないということです。

64bitと32bitの使い分け

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「Java」の「64bit」と「32bit」の違いについてはおわかりいただけたと思います。では実際に「Java」を導入する場合、どのような点に注意して使い分ければいいのでしょうか。ここでは「Java」の「64bi」と「32bit」の使い分けについて解説していきます。

64bit:処理能力が高いが容量が必要

「64bit」は処理能力が「32bit」に比べて高い分、CPUだけでなくメモリやHDDの容量もより必要になります。処理できる情報量が多いということは、それだけ処理に必要なリソース(記憶領域や電力などの資源の総称)が増えることになるのです。あまりにも簡単な処理しかしないのであれば、「64bit」を使う必要はないどころかコストパフォーマンスが悪いと言えるでしょう。

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