簡単に分かる「警視庁」と「県警」の違い!「警察庁」との違いも院卒日本語教師が分かりやすく解説
「警視庁」は実質「東京都警」なの!?
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ここまで読まれた方は、「じゃあ何で「東京都警」じゃないの?」「なんで「警視庁」だけ名前が違うの?」と感じた方も多いかもしれません。「警視庁」は実質「東京都警」なのか…。ここでは「警視庁」と「○○県警警察本部(以下、県警)」の違いに迫ります。
「警視庁」と「県警」の同じ点
まずは「警視庁」と「県警」の同じ点を見ていきましょう。共通点は各都道府県の警察のトップに立ち、その都道府県内の警察を管轄している点ですね。つまり、基本的な業務や仕事の内容は「警視庁」であっても「県警」であっても変わらないのです。
「警視庁」という名前を見ると、「県警」と違う組織と勘違いしてしまうこともあるかもしれませんが、基本は同じ役割の組織ですね。
「警視庁」と「県警」の違う点
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では、「警視庁」と「県警」は何が違うのでしょうか?まず1つは組織のトップの名前とその任命のされ方です。
「警視庁」のトップは「警視総監」といい、「国家公安委員会」が各道府県の公安委員会の同意を得て任命し、さらには内閣総理大臣の承認が必要となります。一方の「県警」のトップの「警察本部長」は、「国家公安委員会」が各道府県の公安委員会の同意を得て任命するだけであり、内閣総理の承認は必要ありません。ちなみに、この「警視総監」の階級は、「県警」のトップである「警察本部長」よりも1段階高く設定されており、日本の警察組織の最高階級となっています。
東京は首都であり、他の都道府県と比べると経済・商業施設や外国関連の施設が集中しており、人口規模も他とは大違いであるため、特別扱いになっていると言えるでしょう。
東京都は他の道府県とは規模が違うから「警視庁」!
今回は「警視庁」と「県警」の違いについて解説しました。「警視庁」と「県警」は、基本的には同じレベルの組織であり、各都道府県の警察を統括する本部組織です。「警視庁」は東京都の警察を、例えば「千葉県警」なら千葉県の警察を統括します。ただ、東京は日本の首都であるだけに、「警視庁」のトップである「警視総監」の任命やその処遇は、「県警」のトップである「警察本部長」よりもワンランク高いものとなっていますね。