
どちらも本州の真ん中あたりを通っている線ですが、両者の違いは何なんでしょうな。
今回は「糸静線」と「フォッサマグナ」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。
ライター/おおつけ
現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。
糸静線とフォッサマグナの違い

image by iStockphoto
中学生の地理の授業などで習う言葉「糸静線」と「フォッサマグナ」。これらはいずれも本州中央部、具体的に言えば中部地方から関東地方にかけて縦断位置する地域を指しています。しかし両者はいったい何が違うのでしょう。ここでは「糸静線」と「フォッサマグナ」の違いについて解説していきます。
糸静線は地質境界を表す「線」
「糸静線」とは正式名称を「糸魚川静岡構造線(いといがわしずおかこうぞうせん)」と言います。新潟県糸魚川市から静岡県静岡市まで通っている地質境界を表す「線」です。「糸静線」を境に、日本は「西南日本」と「東北日本」に分断されます。
こちらの記事もおすすめ

3分でわかる「にほん」と「にっぽん」の違い!本当はどっちが正しいの?歴史や使い分けも主婦ライターが詳しくわかりやすく解説
フォッサマグナは広さを持つ「面」
「フォッサマグナ」とは地質的に共通の特徴を持つ地域を指している、言い換えれば「面」の表現です。「フォッサマグナ」という名前はドイツの地質学者ナウマンが名付けました。
「フォッサマグナ」はラテン語で「大きな溝」を意味しており、別名を「中央地溝帯(ちゅうおうちこうたい)」や「大地溝帯(だいちこうたい)」とも。「西南日本」と「東北日本」を分断する際は「フォッサマグナ」も基準とされます。
こちらの記事もおすすめ

フォッサマグナとは?どこにある?日本列島を作った大きな溝の秘密を元米国科学教師チロが詳しくわかりやすく解説!
なぜフォッサマグナは溝なのか

image by iStockphoto
「フォッサマグナ」が「大きな溝」という意味であることはさきほど説明しましたね。しかし「フォッサマグナ」のある地域は富士山など高い山々が点在しており、とても「溝」という表現が合っているとは思えません。ここではななぜ「フォッサマグナ」が溝として扱われるのかを解説していきます。
\次のページで「元々は日本列島が割れたときにできた溝」を解説!/