3分で簡単にわかるルビーとガーネットの違い!色や価値、スピネルとの違いも工学系院卒ライターがわかりやすく解説!
ライター/through-time
工学修士で、言葉や文学も大好きな雑食系雑学好きWebライター。学生時代の経験と知識を生かし、ルビーとガーネットの違いについて分かりやすく解説していく。
ルビーとは
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鮮烈な赤が人々を魅了するルビー。同じく赤い宝石として、ガーネットがあります。両者の違いを明らかにするため、まずはルビーに着目していきましょう。
ルビー(ruby)は7月の誕生石で、透明感のある鮮やかな赤が特徴の宝石です。名前の由来も「赤」を意味するラテン語「ルベウス(rubeus)」 で、和名は紅玉(こうぎょく)。
ルビーは産地が非常に限られ、その価値は色石の中では一番です。また同じ赤でも産地によって違いがあり、ミャンマー産の青みがかった濃い赤のものはピジョンブラッド(鳩の血)と呼ばれ、最高級品とされています。
ルビーの特徴
ルビーはコランダム(鋼玉)と呼ばれる、酸化アルミニウムAl2O3の結晶からなる鉱物の1つです。コランダム自体色はありませんが、不純物によって色が変わり、特にクロムCrが1%ほど混入したものは美しい赤色を呈します。ただしそれ以上クロム量が増えると黒っぽい色合いになり、宝石としての価値もどんどん下がることに。
ルビーと色味が異なるサファイアもコランダムの1つです。鉄Fe・チタンTiが混入したものが青色を示します。
また、コランダムはダイヤモンドに次に硬く、モース硬度9.0です。傷がつきにくいため、宝石としての価値が長く保たれます。
モース硬度は19世紀初頭にフリードリッヒ・モースが考案したもので、硬さの異なる10種類の標準鉱物に数字を振り、硬さの尺度としています。1が「最も傷がつきやすい」滑石(タルク)、10が「最も硬い」ダイヤモンドです。
ルビーとサファイアの違い
結論から言うと、コランダムのうち赤いものだけがルビー、それ以外の色は全てサファイアです。ピンクサファイア、イエローサファイア、グリーンサファイアなどがあり、特にオレンジとピンクの中間色は希少価値が高くパパラチアサファイアの名がついています。
なお、ルビーとピンクサファイアの間に明確な線引きはありません。そのため、チェリーピンクのような赤とピンクの中間色の場合、ベテランの鑑定士でもルビーかピンクサファイアか見解に違いが出ることがあります。
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