何かしらの注意を受けるときに「訓告」や「戒告」といった言葉を耳にすることがあるよな。「訓告」や「戒告」はどちらも指導や注意をおこなうときに用いられる言葉ですが、厳密な意味は違うみたいです。
今回はこの違いについて、言葉の使い方にこだわるビジネス文書熟練者の西風と一緒に解説していきます。

ライター/西風

企業にて10年以上にわたりビジネスパーソンとの交流や企画書・論文作成を経験。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届け。

「訓告」と「戒告」の違いとは?

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「訓告」と「戒告」は、共に指導や注意がされるときに用いられる言葉です。しかし、「訓告」と「戒告」は漢字の表現や意味が似ているため、「正確な違いがわからない」「適切に使い分けができない」という人も多いのではないでしょうか。

本記事を読めば、2つの違いを理解でき、適切な場面で「訓告」と「戒告」を使い分けられるようになるでしょう。ぜひ最後まで読んで、適切なコミュニケーションの参考にしてください。

「訓告」は教育や指導のためにする注意や指示

「訓」には教えるといった意味をもつ漢字です。「告」という漢字は、伝えるや知らせるといった意味をもちます。「訓」と「告」の2つの漢字が組み合わさって成り立つ「訓告」は、指導や教育のためにする注意や指示、忠告をおこなうことを表す言葉です。

「戒告」は不適切な行動に対する注意や警告

「戒」には戒めるといった意味をもつ漢字です。「戒」という漢字は、一般的には危険であったり、悪かったりする状況や行動に対して注意・警告をあたえるときに用いられます。伝える・知らせるといった意味をもつ「告」と組み合わさり成り立つ「戒告」は、不適切な行動やルール違反に対して注意・警告することを表す言葉です。

「訓告」の意味と具体例

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ここから「訓告」と「戒告」の違いに着目してくわしく見ていきましょう。

「訓告」の意味

「訓告」を辞書でくわしく調べてみると、以下のような意味だとわかります。

\次のページで「「訓告」の具体例」を解説!/

教え告げること。いましめ告げること。

引用:デジタル大辞泉

「訓告」は教え告げることを本来の意味としてもっています。ビジネスの場では、「訓告」は軽い処分として注意が行われることを表すのが一般的です。公務員の場合には、「訓告」は懲戒処分にあたらない軽い処分に該当します。一方、企業における「訓告」は、定めている就業規則により懲戒処分にあたる場合も。「訓告」が懲戒処分にあたる場合でも、最も軽い処分に位置付けされます。

「訓告」の具体例

教え告げることを意味する「訓告」は、以下のように用いられます。

・ハラスメント行為と捉えかねない行動をする上司が、会社から訓告処分を受けたようだ
・遅刻が多い生徒に対し、口頭訓告をおこなった
・問題発言が多い職員の態度を改めるために、文書訓告をおこなうことが決まった

どの事例でも、問題となる行動に対して注意・指導する意味で「訓告」が用いられています。

「戒告」の意味と具体例

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ここまで「訓告」について解説しました。ここからは「訓告」との違いに着目しながら、「戒告」についてくわしく見ていきましょう。

\次のページで「「戒告」の意味」を解説!/

「戒告」の意味

「戒告」を辞書でくわしく調べてみると、以下のような意味だとわかります。

1.過失・失態・非行などを強く戒めること。
2.(戒告)公務員などの職務上の義務違反に対する懲戒処分の一。本人に将来を戒める旨の申し渡しをする。もと「譴責(けんせき)」といった。
3.(戒告)行政上の義務の履行を催告する通知行為。代執行の前提となるもの。

引用:デジタル大辞泉

辞書で調べた結果にも過失・失態・非行など言葉が使われているとおり、「戒告」は適切ではない言動に対して用いられる言葉です。また、公務員の場合には「戒告」は懲戒処分に該当します。一般的には、企業においても就業規則上の懲戒処分に含まれているのが「戒告」です。

「戒告」の具体例

強く戒めることを表す「戒告」は、以下のように用いられます。

1.社員が上司に無断で休暇を取り、戒告処分を受けた
2.暴力行為をおこなった職員に対して、口頭戒告をおこなった
3.職場で嫌がらせやハラスメント行為をおこなった職員に対して、文書戒告がおこなわれた

「訓告」よりも強い注意・警告をおこなうのが「戒告」です。上記事例がビジネス上のものであれば、懲戒処分の一環としておこなわれます。

\次のページで「「訓告」と「戒告」の効力の違い」を解説!/

「訓告」と「戒告」の効力の違い

ここまでは「訓告」と「戒告」の意味や具体例について見てきました。ここでは「訓告」と「戒告」の効力に着目して、それぞれをくわしく見ていきます。

「訓告」の効力

「訓告」は、問題行動に対する指導や教育のためにおこなわれるものです。「訓告」によって自己改善が促されることにより、教育効果や改善効果などの効力が期待されます。また、公務員の場合、「訓告」は懲戒処分に該当しないため、昇給や賞与といった人事評価への影響はなく、その効力は限定的と考えられるでしょう。

一方で、企業の場合には就業規則上で懲戒処分に含まれている場合もあり、人事評価へ影響することも。そのため、企業の場合は公務員よりも「訓告」としての効力は強いと考えられます。

「戒告」の効力

「戒告」は、過失・失態・非行といった問題行動に対して警告するために行われる懲戒処分の1つです。「戒告」により、問題行動の再発防止効果が期待されます。「訓告」よりも思い懲戒処分という側面もあり、「訓告」よりも強い効果が期待できるでしょう。

「戒告」は、公務員では一番弱い懲戒処分で、一般的な企業の就業規則上の懲戒処分にも含まれている処分です。「戒告」を受けた内容にもよりますが、昇給や賞与、退職金などにマイナスの影響をあたえることもあります。

処分の強さ・重さが異なると認識しよう

「訓告」と「戒告」の違いについてくわしく見てきました。2つとも適切な対応を促すために注意や指導することは同じですが、「訓告」と「戒告」では処分の強さ・重さが異なります。また、「訓告」と「戒告」の強さ・重さの違いにより、処分の効力やその後の影響についても異なることがわかりました。同じような意味の言葉でもそれぞれ詳細は異なる…くわしく調べるほどに日本語の面白さを感じずにはいられませんね。

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雑学

3分で簡単にわかる「訓告」と「戒告」の違い!定義や具体例・効力の違いもビジネス文書熟練者が解説!

何かしらの注意を受けるときに「訓告」や「戒告」といった言葉を耳にすることがあるよな。「訓告」や「戒告」はどちらも指導や注意をおこなうときに用いられる言葉ですが、厳密な意味は違うみたいです。
今回はこの違いについて、言葉の使い方にこだわるビジネス文書熟練者の西風と一緒に解説していきます。

ライター/西風

企業にて10年以上にわたりビジネスパーソンとの交流や企画書・論文作成を経験。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届け。

「訓告」と「戒告」の違いとは?

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「訓告」と「戒告」は、共に指導や注意がされるときに用いられる言葉です。しかし、「訓告」と「戒告」は漢字の表現や意味が似ているため、「正確な違いがわからない」「適切に使い分けができない」という人も多いのではないでしょうか。

本記事を読めば、2つの違いを理解でき、適切な場面で「訓告」と「戒告」を使い分けられるようになるでしょう。ぜひ最後まで読んで、適切なコミュニケーションの参考にしてください。

「訓告」は教育や指導のためにする注意や指示

「訓」には教えるといった意味をもつ漢字です。「告」という漢字は、伝えるや知らせるといった意味をもちます。「訓」と「告」の2つの漢字が組み合わさって成り立つ「訓告」は、指導や教育のためにする注意や指示、忠告をおこなうことを表す言葉です。

「戒告」は不適切な行動に対する注意や警告

「戒」には戒めるといった意味をもつ漢字です。「戒」という漢字は、一般的には危険であったり、悪かったりする状況や行動に対して注意・警告をあたえるときに用いられます。伝える・知らせるといった意味をもつ「告」と組み合わさり成り立つ「戒告」は、不適切な行動やルール違反に対して注意・警告することを表す言葉です。

「訓告」の意味と具体例

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ここから「訓告」と「戒告」の違いに着目してくわしく見ていきましょう。

「訓告」の意味

「訓告」を辞書でくわしく調べてみると、以下のような意味だとわかります。

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