普段目にするのは「警察」ですね。事件の捜査や交通整理などをやっているのはイメージできるでしょう。しかし「公安」はドラマなんかで耳にすることはありますが、何をやっているのか想像つかないでしょう。今日は「警察」と「公安」の違いを元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「警察」と「公安」の違い

image by iStockphoto

「警察」と「公安」は何が違うのでしょうか。実は、どちらも同じ警察組織の一部であり、その違いはそれぞれの役割にあります。では、その役割についてみていきましょう。

「警察」:犯罪の取り締まり

「警察」の場合、皆さんのまちの警察署や交番の仕事を想像するとよいでしょう。事件の捜査、交通違反の取り締まり、地域のパトロールなど犯罪の取り締まりを主な目的としているのが「警察」です。

「公安」:治安の維持

一方、「公安」は同じ警察組織でありながらなじみがないでしょう。一般的に「公安」という場合、国家に対する反社会的な活動を取り締まる警備警察のことで、俗称で公安警察とよばれているものです。つまり治安の維持が大きな目的で、反社会的な過活動としてはテロが挙げられます。

「警察」と「公安」の職務を詳しく解説

image by iStockphoto

では、「警察」と「公安」の仕事を詳しく見ていきましょう。

\次のページで「「警察」の職務」を解説!/

「警察」の職務

「警察」の仕事としてドラマなどでもよくみられる通り、犯罪の捜査があります。刑事部の仕事ですね。被疑者を特定し、逮捕・取り調べを行い検察に送致しています。そのほかにも、生活安全警察・地域警察・交通部などが「警察」の仕事です。

生活安全警察犯罪が起こりにくいまちづくりに貢献しています。DV被害やストーカー被害への安全対策、夜遅くに出歩いている少年・少女の補導、お年寄りのひったくり被害の対策などが、この部門の仕事です。

地域警察:地域のパトロールなどを担っている警察官で、犯罪の予防に努めています。道案内や落とし物などの対応、職務質問などが仕事です。

交通部交通の安全を目的とし、交通違反の取り締まりや交通事故の処理を行ったり、学校などで交通安全教室を行ったりしています。

警備部要人の警備やイベントなどの警備を担当する部門です。ちなみにSPは警視庁のみに配置されており、首相や大臣、国賓などの警備にあたる警察官を指しています。

「公安」の職務

「公安」の主な仕事は治安の維持が主な目的で、テロが起こったときに真っ先に動くのが公安です。国家に対する反社会的活動を行おうとしている団体や組織などの視察や、構成員の追跡など、事件の発生を阻止するための活動を行っています。なお、「公安」と名前がついている組織がほかにもありますので、紹介しておきますね。

公安委員会:警察の民主的管理と政治的中立性の確保のための機関で、簡単に言うと警察を管理するのが仕事です。ただ、ほかにもさまざまな業務に携わっており、自動車の運転免許管理や風俗営業の取り締まり、交通規制などが挙げられます。

公安調査庁:日本に対する治安や安全保障上の脅威となる情報を収集・分析する、いわゆる情報機関です。調査対象となる団体や組織に潜入することもあります。実はこの公安調査庁(ドラマなどでは公安庁・公調と略語で出てくることがある)は警察組織には属しておらず、法務省の外局です。

海外の「警察」と「公安」

image by iStockphoto

海外にも「警察」や「公安」はあるのでしょうか。海外旅行に行ったことがある人は中国やベトナムで目にしたり耳にしたりしたことがあると思います。海外の「警察」や「公安」も日本と同じような役割なのかどうか、ちょっと見てみましょう。

中国では「公安」が日本の警察に近いようですが、日本の警察と違うのは戸籍の管理も公安の仕事ですので、仕事や留学で中国に長期滞在する場合、居住地などは公安に届け出なければなりません。日本の警察に近いことから、中国のパトカーには「公安」と書かれています

一方、中国の「警察」は日本の警察とは異なり、検事や裁判官、捜査官や警察官も含めた司法全体の業務を担うものです。ちなみに日本の警察官にあたるのは人民警察(民警と呼ばれる)になります。

\次のページで「「警察」と「公安」は職務が違う」を解説!/

「警察」と「公安」は職務が違う

「警察」と「公安」の違いは、「警察」は犯罪を取り締まり、「公安」は治安の維持と職務の違いによるものです。「警察」は皆さんもよく目にする警察署や交番の警察官が行っている仕事で、事件の捜査や交通違反の取り締まり、道案内やストーカー被害の対策など、市民生活の安全のために活動しています。「公安」はテロなどの破壊行為を阻止するために、反社会的な活動に対する予防や取り締まりなどに動いているのです。

" /> 簡単で分かりやすい「警察」と「公安」の違い!それぞれの役割や職務内容を元塾講師が詳しく解説! – Study-Z
雑学

簡単で分かりやすい「警察」と「公安」の違い!それぞれの役割や職務内容を元塾講師が詳しく解説!

普段目にするのは「警察」ですね。事件の捜査や交通整理などをやっているのはイメージできるでしょう。しかし「公安」はドラマなんかで耳にすることはありますが、何をやっているのか想像つかないでしょう。今日は「警察」と「公安」の違いを元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「警察」と「公安」の違い

image by iStockphoto

「警察」と「公安」は何が違うのでしょうか。実は、どちらも同じ警察組織の一部であり、その違いはそれぞれの役割にあります。では、その役割についてみていきましょう。

「警察」:犯罪の取り締まり

「警察」の場合、皆さんのまちの警察署や交番の仕事を想像するとよいでしょう。事件の捜査、交通違反の取り締まり、地域のパトロールなど犯罪の取り締まりを主な目的としているのが「警察」です。

「公安」:治安の維持

一方、「公安」は同じ警察組織でありながらなじみがないでしょう。一般的に「公安」という場合、国家に対する反社会的な活動を取り締まる警備警察のことで、俗称で公安警察とよばれているものです。つまり治安の維持が大きな目的で、反社会的な過活動としてはテロが挙げられます。

「警察」と「公安」の職務を詳しく解説

image by iStockphoto

では、「警察」と「公安」の仕事を詳しく見ていきましょう。

\次のページで「「警察」の職務」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: