まちを見渡してみると、あちらこちらに「団地」や「マンション」があるよな。「団地」や「マンション」はどちらも似た言葉ですが、厳密には意味は違うみたいです。
今回はこの違いについて、言葉の使い方にこだわるビジネス文書熟練者の西風と一緒に解説していきます。

ライター/西風

企業にて10年以上にわたりビジネスパーソンとの交流や企画書・論文作成を経験。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届け。

「団地」と「マンション」の違いとは?

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「団地」と「マンション」は、共に集合住宅に用いられる言葉です。しかし、「団地」と「マンション」は意味が似ているため、「正確な違いがわからない」「適切に使い分けができない」という人も多いのではないでしょうか。

本記事を読めば、2つの違いを理解でき、適切な場面で「団地」と「マンション」を使い分けられるようになるでしょう。ぜひ最後まで読んで、適切なコミュニケーションの参考にしてください。

「団地」は一定の敷地に複数の住宅が集合したもの

「団地」とは、一定の敷地内に複数の住宅が集合した集合住宅のことです。「団地」は「一団の土地」という不動産用語が由来の言葉で、本記事で扱う「団地」は「住宅団地」を表しています。

「マンション」は3階建て以上の共同住宅

「マンション」は1つの建物に複数の住居が共存する集合住宅です。一般的には3階建て以上で鉄筋コンクリートもしくは鉄骨鉄筋コンクリート、鉄骨造で建築された耐火構造の建物のことを「マンション」と表しています。

「団地」の定義と特徴

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ここから「団地」と「マンション」の違いに着目してくわしく見ていきましょう。

「団地」の定義

「団地」を辞書でくわしく調べてみると、以下のような意味だとわかります。

\次のページで「「団地」の特徴」を解説!/

住宅を計画的、集団的に建てた区域。また、それに似た体裁で集団的に開発された工場・倉庫などの区域。工業団地・流通団地など。

引用:デジタル大辞泉

「団地」は本来、住宅のみならず、工業や流通などの建物が計画的かつ集団的に建てられた区域を意味する言葉です。一般的には住宅団地を「団地」と認識して呼ばれています。

「団地」の特徴

1960年代に公団住宅として建設され、高度経済成長期の人口増加に対応するために大量に建設された「団地」。「団地」は低層の住宅群であることが多く、都市近郊に建設され、一般的には公営住宅や社宅など、低所得者向けの住宅として建設されています。

「団地」は大規模に建設されることが多く、複数の建物が密集して立ち並びますが、1戸あたりの間取りは単純で比較的狭いのが特徴です。一方で、公園や遊歩道、駐車場など、住人の住環境整備を目的とした共有スペースは整備されています。団地は低所得者向けの住宅であることが多いため、家賃や管理費は比較的安く、入居者に対して公的な補助金があることも特徴です。

「マンション」の定義と特徴

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ここまで「団地」について解説しました。ここからは「団地」との違いに着目しながら、「マンション」についてくわしく見ていきましょう。

「マンション」の定義

「マンション」を辞書でくわしく調べてみると、以下のような意味だとわかります。

中高層の集合住宅。ふつう、分譲形式のものをいう。

引用:デジタル大辞泉

\次のページで「「マンション」の特徴」を解説!/

「マンション」は1つの建物に複数の住居が共存する集合住宅です。一般的には3階建て以上の大規模な集合住宅を表しています。鉄筋コンクリートもしくは鉄骨鉄筋コンクリート、鉄骨造で建築された耐火構造の建物です。辞書には分譲形式のものをいうと記載がありますが、賃貸の「マンション」も存在します。

「マンション」の特徴

「マンション」は低層から高層まで幅広く、都心部などの便利な場所に多く建設されています。「マンション」は比較的高級な集合住宅であるため、住戸内は広く、間取りも多様です。

「マンション」は集合住宅として住宅の単位が大きいことが多く、共有スペースが充実しています。なかには、プールやフィットネスジム、コンシェルジュなどのサービスがついていることも。そのため、「団地」に比べて管理費が高めな傾向です。最近では、高齢者向けにバリアフリー構造を取り入れた「マンション」なども販売されています。

「アパート」との違い

ここまでで「団地」と「マンション」の違いを解説しました。ここからは集合住宅の1形態である「アパート」についてもくわしく見ていきます。

「アパート」の定義

「アパート」を辞書でくわしく調べると、以下のように記載されています。

1棟の建物をいくつかの独立した住居に仕切ったもの。また、その個々の住居。集合住宅。共同住宅。アパルトマン。

引用:デジタル大辞泉

\次のページで「「アパート」の特徴」を解説!/

辞書にも記載されているとおり、「アパート」も集合住宅の1形態です。「マンション」との違いは、建物の大きさと構造にあります。「アパート」は一般的に、2階建て以下の建物で、木造もしくは軽量鉄骨造で建築された共同住宅です。階数が低いため、「マンション」に比べて小規模で建築されています。

「アパート」の特徴

「マンション」と比較して小規模な「アパート」は、共用部分や設備も少ないことが多いため、「マンション」に比べて家賃が安めな傾向です。鉄筋コンクリート造の「マンション」と比較すると「アパート」は通気性がよく結露が発生しにくいメリットがあります。一方で、その構造から耐震性や耐火性、遮音性が低いといったデメリットがあるのも特徴です。

敷地や建物といった考える入口が異なると認識しよう

「団地」と「マンション」の違いについてくわしく見てきました。2つとも集合住宅であることは同じですが、敷地から考える「団地」と建物から考える「マンション」で、それぞれ考える入り口が異なります。また、「アパート」は2階建てで小規模な集合住宅であり、3階建て以上の「マンション」とでは建物の大きさや構造による違いがあるとわかりました。同じような意味の言葉でもそれぞれ詳細は異なる…くわしく調べるほどに日本語の面白さを感じずにはいられませんね。

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雑学

3分で簡単にわかる「団地」と「マンション」の違い!定義や特徴・「アパート」との違いもビジネス文書熟練者が解説!

まちを見渡してみると、あちらこちらに「団地」や「マンション」があるよな。「団地」や「マンション」はどちらも似た言葉ですが、厳密には意味は違うみたいです。
今回はこの違いについて、言葉の使い方にこだわるビジネス文書熟練者の西風と一緒に解説していきます。

ライター/西風

企業にて10年以上にわたりビジネスパーソンとの交流や企画書・論文作成を経験。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届け。

「団地」と「マンション」の違いとは?

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「団地」と「マンション」は、共に集合住宅に用いられる言葉です。しかし、「団地」と「マンション」は意味が似ているため、「正確な違いがわからない」「適切に使い分けができない」という人も多いのではないでしょうか。

本記事を読めば、2つの違いを理解でき、適切な場面で「団地」と「マンション」を使い分けられるようになるでしょう。ぜひ最後まで読んで、適切なコミュニケーションの参考にしてください。

「団地」は一定の敷地に複数の住宅が集合したもの

「団地」とは、一定の敷地内に複数の住宅が集合した集合住宅のことです。「団地」は「一団の土地」という不動産用語が由来の言葉で、本記事で扱う「団地」は「住宅団地」を表しています。

「マンション」は3階建て以上の共同住宅

「マンション」は1つの建物に複数の住居が共存する集合住宅です。一般的には3階建て以上で鉄筋コンクリートもしくは鉄骨鉄筋コンクリート、鉄骨造で建築された耐火構造の建物のことを「マンション」と表しています。

「団地」の定義と特徴

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ここから「団地」と「マンション」の違いに着目してくわしく見ていきましょう。

「団地」の定義

「団地」を辞書でくわしく調べてみると、以下のような意味だとわかります。

\次のページで「「団地」の特徴」を解説!/

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