この記事ではウイルスと菌の違いについてみていきます。ウイルスも菌も風邪や病気の原因になるイメージですが、詳しい違いがよく分からないよな。どうやら、菌のサイズや増え方が違うみたいです。具体的なウイルスと菌の名前や特徴をおさえて、対策も理解しておこう。また、カビとの違いも合わせてみてみような。
今回はウイルスと菌について、雑学好きライターのミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。栄養士の仕事上、ウイルスや細菌対策を普段から行っている。

ウイルスと菌の3つの違い

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ウイルスも菌も風邪などの原因になる、目に見えないほど小さい微生物です。その違いは、「増殖方法・大きさ・治療法」にあります。

違い1.「増殖方法」菌は生きている!

ウイルスと菌では、増殖方法が違いますウイルスは人間や動物の細胞の中でのみ増殖し、ウイルス単体では増えることが出来ません。一方、菌は必要な条件そろっている場所であればどこでも細胞分裂によって増殖可能です。

生き物の細胞を利用して増殖するウイルスが細胞分裂で増える菌と違い異変が起こりやすいのも、増殖方法の違いにあります。菌は自身だけで生きられる”生物”と言えますが、ウイルスは生物ではなく生き物の力を借りて生きる物質のような存在でしょう。

違い2.「大きさ」

ウイルスも菌も目には見えない大きさですが、2つのサイズは全く違いますウイルスは細菌の100~1000分の1も小さいサイズです。細かくいうと、ウイルスは小さいものだと10nm(ナノメートル)、菌は1μm(マイクロメートル)ほどの大きさとなっています。μmは1mmの1000分の1、nmはμmの1000分の1です。

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違い3.「治療方法」

ウイルスや細菌による風邪や体調不良になることがありますが、原因によって治療方法が違いますウイルスは種類によって対処法が異なり、治療薬のない病気も多いです。ワクチン接種で予防できる病気もありますが、多くはありません。一方、さまざまな種類のある菌ですが、治療は細菌の特性に合わせた抗生剤などの抗菌薬が使われます。

カビとの違いは?

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カビは真菌と言い、細菌よりもさらに大きいサイズです。きのこやジメジメした浴室などで注意が必要なカビなどのことを言います。カビも病気の原因になることがあり注意が必要です。免疫が低下しているときや、風邪をひいて抗生剤を飲んで細菌が減った時にかかりやすくなります。

ウイルスと菌の具体例

ウイルスと菌にはどのような種類があるのか、カビの種類も合わせて具体的な名前をみてみましょう。

ウイルス
インフルエンザウイルス/RSウイルス/ノロウイルス/ロタウイルス/コロナウイルス/麻疹/風疹/手足口病


結核/カンピロバクター/大腸菌(O157など)/サルモネラ/コレラ/ボツリヌス菌

カビ
水虫/カンジタ/アスペルギルス

細菌には、納豆菌・乳酸菌・ビフィズス菌・酵母など、体に良い働きをする種類もあります。これらの菌は食事から摂取することができるため、積極的に取り入れることでお腹の調子を整えたり健康管理に役立ったり良い効果が得られるでしょう。発酵食品などを普段の食生活で取り入れて、健康に生かしてほしいです。

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ウイルスと菌による予防方法

様々なウイルスと菌がありましたが、病気の予防方法を確認しておきましょう。

その1.「手洗い」はいつでも重要

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ウイルスでも菌でも、手洗いが最も重要で簡単で効果的な予防方法です。手に付いたウイルスや菌が口や鼻から体に侵入し、風邪や病気の原因になります。トイレのレバーやドア、電車やバスの手すりやつり革などがウイルスや菌が手につく場所です。

また、常に手にいる常在菌でも、傷や何らかの要因で食中毒の原因になることもあります。生肉や土にもウイルスや菌が存在しており、野菜や肉を取り扱う料理の中でも手洗いが大切です。手洗いをすることで手に付いたウイルスや菌を落とすことができ、病気や食中毒の予防につながります。

その2.予防・対策に「マスク」

飛沫感染や空気感染を防ぐ有効な手段が「マスク」です。ウイルスや菌に感染した人の咳やくしゃみなどで空気中にウイルスや細菌が浮遊して、それらを吸い込むことで病気がうつる原因になります。マスクをつけることで、ウイルスや菌に感染している人からの飛沫量が減ることと、健康な人が吸い込む量が減ることが分かっていますね。加齢やストレス、生活習慣の乱れなどで免疫が下がると感染しやすくなります。

なんとなく不調の時などに外出するときは、マスクをつけて出かけるのも病気の予防になるでしょう。

その3.「予防接種」でリスク減

予防注射はウイルスの中でも限られた種類しかありませんが、病気にかかりにくくなり、かかったとしても軽傷で済むと言われています。

決まった回数打てば効果が継続するものと、1シーズンしか効果が持続しないものもありますね。また、基本的に打つことが推奨される”努力義務”の予防注射と、打ちたい人が打つ”任意接種”があります。以前は”義務”とされていた子供のうちに受けるべき予防注射は、努力義務ではありますが受けておくべきでしょう。

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その4.食中毒予防は「加熱」だけじゃない

食中毒にもウイルスや細菌がかかわっています。食肉の加熱不十分などが原因のO157による食中毒は亡くなった方もいるほど、食中毒予防は重要です。野菜は良く洗うこと、加熱用の肉や魚は中までしっかり加熱すること、調理後の食事を長時間放置しないことなどが食中毒の予防につながります。

ウイルスと菌は別物!知ることで健康に近づこう

ウイルスと菌の違いは「増殖方法・大きさ・治療法」の3つにありましたね。どちらも病気の原因になるもので、目には見えないものですが、全く違うものであることが分かりました。ウイルスや菌を知ることで、病気の予防にもなります。対策を行い、健康に生活していきましょう!

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雑学

3分でわかる!ウイルスと菌はどう違う?サイズやカビとの違いも雑学好きライターが簡単にわかりやすく解説

この記事ではウイルスと菌の違いについてみていきます。ウイルスも菌も風邪や病気の原因になるイメージですが、詳しい違いがよく分からないよな。どうやら、菌のサイズや増え方が違うみたいです。具体的なウイルスと菌の名前や特徴をおさえて、対策も理解しておこう。また、カビとの違いも合わせてみてみような。
今回はウイルスと菌について、雑学好きライターのミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。栄養士の仕事上、ウイルスや細菌対策を普段から行っている。

ウイルスと菌の3つの違い

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ウイルスも菌も風邪などの原因になる、目に見えないほど小さい微生物です。その違いは、「増殖方法・大きさ・治療法」にあります。

違い1.「増殖方法」菌は生きている!

ウイルスと菌では、増殖方法が違いますウイルスは人間や動物の細胞の中でのみ増殖し、ウイルス単体では増えることが出来ません。一方、菌は必要な条件そろっている場所であればどこでも細胞分裂によって増殖可能です。

生き物の細胞を利用して増殖するウイルスが細胞分裂で増える菌と違い異変が起こりやすいのも、増殖方法の違いにあります。菌は自身だけで生きられる”生物”と言えますが、ウイルスは生物ではなく生き物の力を借りて生きる物質のような存在でしょう。

違い2.「大きさ」

ウイルスも菌も目には見えない大きさですが、2つのサイズは全く違いますウイルスは細菌の100~1000分の1も小さいサイズです。細かくいうと、ウイルスは小さいものだと10nm(ナノメートル)、菌は1μm(マイクロメートル)ほどの大きさとなっています。μmは1mmの1000分の1、nmはμmの1000分の1です。

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