まちや公園などを歩き回るときに「散策」や「散歩」といった言葉をよく使うよな。「散策」や「散歩」はどちらも似た意味をもつ言葉ですが、厳密にはもつ意味は違うみたいです。
今回はこの違いについて、言葉の使い方にこだわるビジネス文書熟練者の西風と一緒に解説していきます。

ライター/西風

企業にて10年以上にわたりビジネスパーソンとの交流や企画書・論文作成を経験。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届け。

「散策」と「散歩」の違いとは?

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「散策」と「散歩」は、共にまちや公園などを歩くことを意味する言葉です。しかし、「散策」と「散歩」は意味が似ているため、「正確な違いがわからない」「適切に使い分けができない」という人も多いのではないでしょうか。

本記事を読めば、2つの違いを理解でき、適切な場面で「散策」と「散歩」を使い分けられるようになるでしょう。ぜひ最後まで読んで、適切なコミュニケーションの参考にしてください。

「散策」は計画や目的をもって歩くこと

「散策」に含まれる「散」には、ばらばらになる・散るといった意味があります。「策」は計画や手段を立てるという意味をもつ漢字です。これらを組み合わせた「散策」は、自由な気持ちである程度の計画や目的をもちながら歩いてまわることを意味しています。

「散歩」は計画や目的をもたずに歩くこと

「散歩」に含まれる「歩」には、歩くといった意味があります。ばらばらになる・散るいう意味をもつ「散」と組み合わさった「散歩」は、明確な計画や目的をもたず、日常的に行う軽い運動やリフレッシュ、ペットの散歩などの気軽に歩くことを意味した言葉です。

「散策」の意味と使い方

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ここから「散策」と「散歩」の違いに着目してくわしく見ていきましょう。

「散策」の意味

「散策」を辞書でくわしく調べてみると、以下のような意味だとわかります。

これといった目的もなく、ぶらぶら歩くこと。散歩。

引用:デジタル大辞泉

\次のページで「「散策」の使い方」を解説!/

辞書上では、「散策」と「散歩」は同じ意味です。しかし、漢字の意味から考えれば、「散策」は周りの景色や雰囲気を楽しむといった目的をもって歩きまわるといったニュアンスをもちます。

「散策」の使い方

「散策」は周りの景色などを楽しみながら歩きまわるといったニュアンスをもちます。「散策」を用いた例文は以下のとおりです。

・旅で訪れた街を散策中に偶然に出会った
・春には桜を見ながら公園を散策するのが好きだ
・街を散策しながら仕事のことを考える

上の例では、「散策」は街や公園の景色や雰囲気を楽しみながら歩き回っているというニュアンスで用いられています。

「散歩」の意味と使い方

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ここまで「散策」について解説しました。ここからは「散策」との違いに着目しながら、「散歩」についてくわしく見ていきましょう。

「散歩」の意味

「散歩」を辞書でくわしく調べてみると、以下のような意味だとわかります。

気晴らしや健康などのために、ぶらぶら歩くこと。散策。

引用:デジタル大辞泉

\次のページで「「散歩」の使い方」を解説!/

辞書上では、「散歩」も「散策」と同じ意味としての記載です。しかし、「散歩」に使われる漢字の意味から、「散歩」は明確な計画や目的をもたずに気軽に歩くことニュアンスをもちます。

「散歩」の使い方

「散歩」は明確な計画や目的をもたず、気軽に歩くといったニュアンスをもちます。「散歩」を用いた例文は以下のとおりです。

・公園に犬の散歩に行く
・仕事によるストレス解消のために散歩をする
・浜辺を散歩すると、さまざまなアイデアが浮かんでくる

上の例では、「散歩」という言葉自体は気軽に歩くことのみを表しています。この点が、景色や雰囲気を楽しむといった目的が含まれる「散策」との違いです。

「探索」との違い

ここまでで「散策」と「散歩」の違いを解説しました。ここからは似たような言葉である「探索」についてもくわしく見ていきます。

「探索」の意味

「探索」を辞書でくわしく調べると、以下のように記載されています。

\次のページで「「探索」の使い方」を解説!/

1.未知の事柄などをさぐり調べること。
2.罪人の行方や罪状などをさぐり調べること。

引用:デジタル大辞泉

「探索」に含まれる漢字の「探」は手掛かりを追って目的物を探し求めるという意味をもち、「索」は手で触って物を探すという意味をもちます。2つの漢字で成り立つ「探索」とは、辞書にも記載されているとおり、手掛かりや証拠を探して目的を達成するために調査・発見することを指す言葉です。科学的な研究や冒険、新しい分野や領域に対する探究心を表す言葉としても用いられます。

「探索」の使い方

調査や探究といった意味をもつ「探索」を用いた例文は以下のとおりです。

・古代史の謎を探索する
・ネット上での情報収集が探索の初歩
・事件の背後関係を探索する

上の例文上の「探索」は、いずれも調査や探究といった意味で用いられています。

景色を楽しむなどの計画や目的があるかが違いと認識しよう

「散策」と「散歩」の違いについてくわしく見てきました。2つとも歩きまわることは同じで、辞書上の意味も同じですが、使われている漢字により言葉のニュアンスが異なります。「散策」には景色や雰囲気を楽しむなどの計画や目的が含まれていることが、「散歩」との違いであるとわかりました。また、「散策」と「探索」はひらがなが1文字違うだけで読み方も似ていますが、それぞれの意味は歩きまわることと調査・探究することでまったく異なることがわかりました。同じような言葉でもそれぞれ詳細な意味は異なる…くわしく調べるほどに日本語の面白さを感じずにはいられませんね。

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雑学

3分で簡単にわかる「散策」と「散歩」の違い!意味や使い方・「探索」との違いもビジネス文書熟練者が解説!

辞書上では、「散策」と「散歩」は同じ意味です。しかし、漢字の意味から考えれば、「散策」は周りの景色や雰囲気を楽しむといった目的をもって歩きまわるといったニュアンスをもちます。

「散策」の使い方

「散策」は周りの景色などを楽しみながら歩きまわるといったニュアンスをもちます。「散策」を用いた例文は以下のとおりです。

・旅で訪れた街を散策中に偶然に出会った
・春には桜を見ながら公園を散策するのが好きだ
・街を散策しながら仕事のことを考える

上の例では、「散策」は街や公園の景色や雰囲気を楽しみながら歩き回っているというニュアンスで用いられています。

「散歩」の意味と使い方

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ここまで「散策」について解説しました。ここからは「散策」との違いに着目しながら、「散歩」についてくわしく見ていきましょう。

「散歩」の意味

「散歩」を辞書でくわしく調べてみると、以下のような意味だとわかります。

気晴らしや健康などのために、ぶらぶら歩くこと。散策。

引用:デジタル大辞泉

\次のページで「「散歩」の使い方」を解説!/

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