
3分でわかる古事記と日本書紀の違い!風土記との違いも現役高校教師がわかりやすく解説!
今回は日本の成り立ちを知るうえで必要不可欠である古事記と日本書紀を、古代文学を専門とするライターの源シタゴウと一緒に解説していきます。

ライター/源シタゴウ
幼少時より大の日本史好き。大学・大学院時代は古代文学を専門とし、多くの論文を執筆、発表してきた。世界の神話に見られる類型説話にも興味がある。
【古事記】
奈良時代の歴史書。3巻。天武天皇の勅命で稗田阿礼 (ひえだのあれ) が誦習 (しょうしゅう) した帝紀や先代旧辞を、元明天皇の命で太安万侶 (おおのやすまろ) が文章に記録し、和銅5年(712)に献進。日本最古の歴史書で、天皇による支配を正当化しようとしたもの。
上巻は神代、中巻は神武天皇から応神天皇まで、下巻は仁徳天皇から推古天皇までの記事を収め、神話・伝説・歌謡などを含む。
出典:デジタル大辞泉
【日本書紀】
奈良時代の歴史書。最初の勅撰正史。六国史 (りっこくし) の第一。30巻。舎人 (とねり) 親王らの編。
養老4年(720)成立。資料として、帝紀・旧辞のほか寺院の縁起、諸家の記録、中国・朝鮮の史料などを広く用い、神代から持統天皇までを漢文の編年体で記したもの。日本紀 (にほんぎ) 。
出典:デジタル大辞泉
古事記、日本書紀ともに歴史書であることに違いはありません。違いについて簡単に箇条書きにすると以下の通りになります。
1.古事記は紀伝体で書かれ、日本書紀は編年体で書かれている
2.古事記は和化漢文体および和文で書かれ、日本書紀は漢文で書かれている
3.古事記は天皇支配を正当性するために書かれ、日本書紀は外向けに書かれている
4.古事記が拠った資料は国内のみで、日本書紀は国外の資料にも拠っている
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