この記事では著者と作者の違いについてみていきます。どちらも何かを生み出すクリエイティブな仕事をする人というイメージがあるよな。違いは生み出す対象物のようですが、稿者という似た言葉もある。詳しく調べてみると様々な違いが明らかになったぞ。
今回は著者と作者について、それぞれの定義から確認しつつ、高校で国語を教えている現役国語教師の源シタゴウと一緒に解説していきます。

ライター/源シタゴウ

国語教師になる前は本気で作家を目指していたこともあるうえに、専門分野である文学研究に関する著書がある。最近は読書好きが高じて、書評ブログの開設を検討中。

著者と作者の違いとは?

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著者と作者に使い分けは意外に難しいですよね。小説の著者というべきなのか、それとも作者というべきか、迷う時ありませんか。実は違いがあります。まず、著者と作者の定義から確認しましょう。

著者
書物を書き著した人。著作者。

出典:デジタル大辞泉

作者
1 作品を作った人。特に、芸術作品の作り手。「物語の―」「焼き物の―」「―不詳
2 勅撰集に和歌を載せられた歌人
3 歌舞伎狂言を作る人。狂言作者。

出典:デジタル大辞泉

著者は書物(本)を書いた人を指します。作者は辞書には3つの見出しがありますが、本記事で解説する作者は1ですね。つまり、作者とは作品、特に芸術作品の作り手を意味するのです。

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著者とは?

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著者とは書物を書いた人を表すことはすでに見てきました。つまり、文章を書いていてる人でも、本になっていなければ著者ではないということです。

ただ、本記事がウェブ上にあることからわかるように、インターネット全盛の時代ですから、電子書籍と呼ばれる電子書籍リーダーのみで読むことができる本もありますよね。そういった電子書籍はどうなの、という疑問を持つ方もいるでしょう。次にその辺りも含めて解説していきます。

著者は書物を書き著した人

一般的に、本は出版社から出版されたものを指すので、手紙であるとか、ブログの記事などを書いた人を著者とは呼びません。一方で出版された本の書き手は著者と言えますので、kindle本や自費出版で出した本の書き手は著者に当たりますね。

著者と稿者との違い

皆さんは稿者という言葉をご存知でしょうか。あまり馴染みのある言葉ではないかもしれません。私(本記事のライターである源シタゴウ)は学術研究していた関係で論文を書いていましたが、その際に、論文中に書き手である自分のことを「稿者」と書いていました。

稿は原稿の稿を意味しますので、稿者は原稿を書いている人くらいの意味になります。また、亡くなった作家が遺した原稿を遺稿と言いますよね。要するに、著者は本の書き手で、稿者は本になっていない文章の書き手という違いがあります。

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作者とは?

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作者は主に芸術作品全般の作り手を指す言葉です。ですので作家という言葉も小説家などの文章を書き表す人だけを意味するわけではありません。しかし、作者や作家というと文章の書き手に限定して考えがちですよね。ただ、彫刻家や画家なども作者に分類されますし、作家と言っても映像作家、音楽作家という言葉もありますから、文章のみにあてはまる言葉ではありません。

作者はクリエイター

作者とは今風に言うとクリエイターです。クリエイターが創造的な仕事をしている人全般を指し示すように、作者とは、文字通り物を作り出す者、と言えます。作るは新しいものを生み出す意味の創るに通じますよね。

作者と筆者の違い

作者とたまに間違われる言葉に筆者があります。例えば、小説の作者なのか筆者なのか、エッセイの作者なのか筆者なのか。はたまた雑誌などでよく目にするコラムニストはどっちでしょうか?わかっているようでいまいちピンとこないですよね。

これにも明確な違いがあります。その違いとは、作者は芸術作品を作る人で、筆者は文章を書いている人もしくは書いた人を表すという違いです。ですので、エッセイやコラムを書く人は筆者だと言えます。

著者は書籍を書いた人で、作者は芸術作品を作ったクリエイターを指す

著者は基本的に出版された書物(書籍)を書いた人、つまり著者を意味し、作家は文章に限らず芸術作品全般の作り手を示すことがわかりましたね。

稿者という言葉が本になっていない文章の書き手、筆者は文章を書く人ということも合わせて説明してきました。稿者と筆者の意味は重なる部分が多いことがわかりますよね。そういう場合はどちらも使用できるのです。ですが、作者の代わりに筆者を使うことはできませんので、気をつけましょう。

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雑学

3分でわかる著者と作者の違い!筆者や稿者との違いも現役高校教師ライターがわかりやすく解説!

作者とは?

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作者は主に芸術作品全般の作り手を指す言葉です。ですので作家という言葉も小説家などの文章を書き表す人だけを意味するわけではありません。しかし、作者や作家というと文章の書き手に限定して考えがちですよね。ただ、彫刻家や画家なども作者に分類されますし、作家と言っても映像作家、音楽作家という言葉もありますから、文章のみにあてはまる言葉ではありません。

作者はクリエイター

作者とは今風に言うとクリエイターです。クリエイターが創造的な仕事をしている人全般を指し示すように、作者とは、文字通り物を作り出す者、と言えます。作るは新しいものを生み出す意味の創るに通じますよね。

作者と筆者の違い

作者とたまに間違われる言葉に筆者があります。例えば、小説の作者なのか筆者なのか、エッセイの作者なのか筆者なのか。はたまた雑誌などでよく目にするコラムニストはどっちでしょうか?わかっているようでいまいちピンとこないですよね。

これにも明確な違いがあります。その違いとは、作者は芸術作品を作る人で、筆者は文章を書いている人もしくは書いた人を表すという違いです。ですので、エッセイやコラムを書く人は筆者だと言えます。

著者は書籍を書いた人で、作者は芸術作品を作ったクリエイターを指す

著者は基本的に出版された書物(書籍)を書いた人、つまり著者を意味し、作家は文章に限らず芸術作品全般の作り手を示すことがわかりましたね。

稿者という言葉が本になっていない文章の書き手、筆者は文章を書く人ということも合わせて説明してきました。稿者と筆者の意味は重なる部分が多いことがわかりますよね。そういう場合はどちらも使用できるのです。ですが、作者の代わりに筆者を使うことはできませんので、気をつけましょう。

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