
3分でわかる侵掠と侵略の違いとは?侵略の類義語・対義語も現役国語教師が簡単にわかりやすく解説!

違いはずばり対象だが、辞書によっては区別がなかったりするので注意が必要だ。今回はそんな似た意味を持つ二つの言葉を、定義から確認しつつ、言葉を教えるプロである現役国語教師ライターの源シタゴウと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/源シタゴウ
言葉を教え続けて20年。言葉の正確な意味と使用法を伝えることに情熱を燃やす。小説や評論から目についた単語や表現を集めることに至福を感じている。
しんりゃく 侵掠 おかしかすむること。侵入して掠奪すること。
出典:大日本国語辞典
しんりゃく 侵略 犯して略奪すること。他国に侵入して其の領地を奪い取ること。
出典:大日本国語辞典
簡単に説明すると、侵掠とは他人の住居などに侵入して財産を奪い取ることを指し、侵略は、武装勢力が他国へ侵入して領地を奪い取ることを意味します。戦前に刊行された国語辞典では区別がされていましたが、現在刊行されている国語辞典ではほとんど区別されていません。皆さんの自宅にある辞書が区別しているか、していないか確認してみましょう。

侵掠は金銭や所有物を他者から奪うことを意味し、侵略は領地を奪う場合に使用する言葉だ。厳密に言うと違うわけだが、どうして近年の辞書では区別していないのか。その辺を次に詳しく解説していくぞ。
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