散歩の必要もなくケージ内で手軽に飼えるため、近年ペットとして人気の高いハムスターとモルモット。似たイメージですが、さまざまな違いがあるようです。ハムスターといえば頬袋いっぱいにエサをほおばる姿が思い浮かぶが、モルモットにも頬袋はあるのでしょうか。今回は、ハムスターとモルモットの見た目や生態の違いだけでなく飼う際の注意点についても雑学大好き図書館司書のひろみと一緒に解説していきます。

ライター/ひろみ

図書館司書として勤務18年目の主婦ライター。利用者から寄せられるさまざまな疑問に答えるため、日々尽力している。

ハムスターとモルモットの違い1.見た目

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ハムスターとモルモットはどちらも「げっ歯類」に属するネズミに似た動物ですが、大きさをはじめとして見た目にいくつか違いがあります。まずは外見上の特徴をみていきましょう。

ハムスター:片手に乗るサイズ、頬袋・しっぽあり

ハムスターはキヌゲネズミ科に属しています。種類によって差がありますが、小さいジャンガリアンハムスターは大きさ7-13センチ、重さは30-40グラム、ゴールデンハムスターはそれより少し大きく、体長15センチ前後、100-200グラム。だいたい片手に乗るくらいのサイズです。

ハムスターの特徴といえば左右に1つずつある頬袋。よく伸び、ヒマワリの種を150粒以上も入れられます。しっぽは1センチほどの長さしかありませんが、バランスをとるために重要です。

モルモット:両手におさまるサイズ、頬袋・しっぽなし

モルモットが属するのはテンジクネズミ科です。体長は20-30センチ、重さは1キログラム前後でハムスターより大きくウサギよりは小さい印象。両手におさまる大きさですね。

モルモットにはエサをため込む習性がないため、ハムスターのような頬袋もありません。しっぽは完全に退化して残っていませんが、体の中に小さな骨はあります。種類により毛の長さが違うのも特徴です。短毛種はイングリッシュ、長毛種にはシェルティやアビシニアンなどが挙げられます。

ハムスターとモルモットの違い2.生態

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似たイメージがありますが、ハムスターとモルモットはさまざまな異なる生態を持っています。興味深いものを順に紹介していきましょう。

\次のページで「ハムスター:単独行動を好む」を解説!/

ハムスター:単独行動を好む

野生のハムスターはヨーロッパからアジアの乾燥地帯に広く生息し、地中に掘った穴の中で生活しています。ハムスターは強い縄張り意識を持っているので、基本的に単独行動平均寿命は2-3年と非常に短命です。そのためハムスターは繁殖力が強く、1回の出産で5匹以上、多いときは10匹以上を生むことも。赤ちゃんハムスターは約60日で大人になります。

野生のハムスターは寒さから身を守るために冬眠しますが、室内で飼育されている場合は冬眠しません

モルモット:集団行動を好む

南米に生息するテンジクネズミをペット化、家畜化したのがモルモットです。たいてい5-10匹の集団で行動し、鳴き声でコミュニケーションをとります寿命は自然界では約3年ですが、ペットとして飼われているモルモットは5-8年。モルモットも繁殖力は高いですが、1回で生むのは2-4匹です。テンジクネズミやモルモットは気温が下がっても冬眠しません

ハムスターとモルモットの飼育上の注意点

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習性に違いがあるため、飼育する際の注意点も異なります。特徴を理解して、ハムスターとモルモットにとって快適な生活環境をつくることが大切です。

ハムスター:雑食、夜行性、あまり鳴かない

ハムスターといえばヒマワリの種を食べるイメージがありますが、果物や野菜はもちろん、野生では昆虫を食べることもある雑食性の動物です。ハムスターはエサを両手で持って食べます。小さな手に持ったヒマワリの種をかじっている姿はなんとも愛らしいですね。

ハムスターは基本的に夜行性のため、夜中にケージの中を動き回ったり、回し車に乗って走ったりします。時には「キュッ」「チュッ」と鳴き声をあげることがありますが、普段はあまり鳴きません

モルモット:草食、昼行性、よく鳴く

モルモットは草食動物で野生のモルモットの主食は牧草ですが、野菜や果物も好物です。ハムスターと違って手を使わず直接食べるため、エサは食べやすい大きさにして与える必要があります。

本来は夕方や夜明けに活動する習性を持っていますが、ペットのモルモットは人間の生活リズムに合わせるため昼行性です。モルモットはエサが欲しいときや甘えたいとき、嬉しいときなど感情を表してよく鳴きますが、うるさいと感じるほどの大きい鳴き声を出すことはほとんどありません。

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動物園やアニマルカフェで癒やされよう

ハムスターとモルモットの違いについてくわしくみてきました。ハムスターやモルモットのような小動物は見ているだけで癒やされます。頬袋やしっぽの有無といった外見上の違いだけでなく、ハムスターは孤独を好み、モルモットは仲間といることで安心する、といった生態の違いも非常に面白いですね。ペットとして飼うのは難しくても、動物園やアニマルカフェでは、気軽に眺めたり触れ合ったりできますよ。

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簡単でわかりやすい!ハムスターとモルモットの違いとは?見た目や生態・飼育時の注意点も雑学大好き図書館司書が詳しく解説

散歩の必要もなくケージ内で手軽に飼えるため、近年ペットとして人気の高いハムスターとモルモット。似たイメージですが、さまざまな違いがあるようです。ハムスターといえば頬袋いっぱいにエサをほおばる姿が思い浮かぶが、モルモットにも頬袋はあるのでしょうか。今回は、ハムスターとモルモットの見た目や生態の違いだけでなく飼う際の注意点についても雑学大好き図書館司書のひろみと一緒に解説していきます。

ライター/ひろみ

図書館司書として勤務18年目の主婦ライター。利用者から寄せられるさまざまな疑問に答えるため、日々尽力している。

ハムスターとモルモットの違い1.見た目

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ハムスターとモルモットはどちらも「げっ歯類」に属するネズミに似た動物ですが、大きさをはじめとして見た目にいくつか違いがあります。まずは外見上の特徴をみていきましょう。

ハムスター:片手に乗るサイズ、頬袋・しっぽあり

ハムスターはキヌゲネズミ科に属しています。種類によって差がありますが、小さいジャンガリアンハムスターは大きさ7-13センチ、重さは30-40グラム、ゴールデンハムスターはそれより少し大きく、体長15センチ前後、100-200グラム。だいたい片手に乗るくらいのサイズです。

ハムスターの特徴といえば左右に1つずつある頬袋。よく伸び、ヒマワリの種を150粒以上も入れられます。しっぽは1センチほどの長さしかありませんが、バランスをとるために重要です。

モルモット:両手におさまるサイズ、頬袋・しっぽなし

モルモットが属するのはテンジクネズミ科です。体長は20-30センチ、重さは1キログラム前後でハムスターより大きくウサギよりは小さい印象。両手におさまる大きさですね。

モルモットにはエサをため込む習性がないため、ハムスターのような頬袋もありません。しっぽは完全に退化して残っていませんが、体の中に小さな骨はあります。種類により毛の長さが違うのも特徴です。短毛種はイングリッシュ、長毛種にはシェルティやアビシニアンなどが挙げられます。

ハムスターとモルモットの違い2.生態

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似たイメージがありますが、ハムスターとモルモットはさまざまな異なる生態を持っています。興味深いものを順に紹介していきましょう。

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