3分で簡単にわかる「銅」と「青銅」の違い!英語では何という?それぞれの特徴や用途も工学系院卒ライターがわかりやすく解説!
ライター/through-time
工学修士で、言葉や文学も大好きな雑食系雑学好きWebライター。金属工学で学んだ知識を生かし、銅と青銅の違いについて詳しく解説していく。
銅(純銅)とは
古来より人類の暮らしに深くかかわってきた金属・銅。現代でもあらゆる分野で使われ、鉄、アルミニウムに次いで世界で3番目に多く消費されている金属です。まずは何も混ざっていない純金属である銅(純銅)に着目していきます。
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銅(純銅)の特徴
英語でcopper。金属元素Cuのみでできている純金属で、ベースメタルの1つです。赤色の光沢から「あかがね」とも呼ばれます。金属の中でも電気伝導性(導電性)と熱伝導性が格段に優れており、また延ばして細くしたり薄くしたりできる軟らかさも大きな特徴です。
そのほかの特徴として、微生物の成長や増殖を抑制する静生物性(バイオスタティック)があり、細菌やウイルスの増殖をも抑える高い抗菌効果を有します。
また、銅の表面に生じる青緑色のさび・緑青(ろくしょう)は、素地内部の腐食を防ぐ保護皮膜の役割を果たし、銅の優れた耐食性の理由となるものです。かつては毒があると思われていましたが、現在では無害であることが証明されています。
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ベースメタル(またはコモンメタル、メジャーメタル)は、埋蔵量・産出量が多い上に精錬が容易なため、さまざまな分野で大量に使われている金属のことです。銅以外のベースメタルとして、鉄Fe・亜鉛Zn・スズSn・アルミニウムAlなどが挙げられます。
銅(純銅)の用途
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銀Agに次ぐ高い電気伝導性を有する上、価格の安さや加工性の良さもあって、電気・電子関連では欠かせない金属材料となっています。また純銅製の鍋やフライパンは、優れた熱伝導性により食材に素早く均一に熱を加えることができるとプロの料理人から好評です。排水口周りや三角コーナーなどに抗菌作用の高い純銅製品を使うと、雑菌の増殖を防ぎ、ぬめりや臭いを抑えることができます。
ほかにも、銅とほかの金属(もしくは非金属)を混ぜ合わせた銅合金がさまざまな分野で使われていますが、これについては次から解説しましょう。
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