一眼とミラーレスというのを聞いたことあるか。どちらもカメラの仕組みです。元々は一眼レフとミラーレス一眼だったが、それぞれ省略されて「一眼」、「ミラーレス」とだけ呼ばれることも多い。どちらも元は「一眼」が付いているから違いは「レフ」と「ミラーレス」です。この違いがわかるか?この仕組みの違いや何に向いているのかを、写真好きでどちらも使っているプログラマでもあるライターのwoinaryと一緒に解説していきます。

ライター/woinary

某社で社内向け業務システムの開発、運用を30年近くやっていたシステム屋さん。現在はフリーランス。一眼レフもミラーレスも保有。ガジェットやゲーム、ラノベが大好きなおっさん。

違いは鏡(ミラー/レフ)の有無?

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写真を撮る道具と言えばスマホですよね。でも、もっときれいな写真を撮るために大きなカメラを持ち歩いている人を見かけます。それが一眼やミラーレスと呼ばれるもの。どちらも略称で「一眼レフカメラ」や「ミラーレス一眼カメラ」が本来の名前です。一眼というのはレンズのこと。これらのカメラは撮るものに合わせてレンズを交換できるのが特徴です。

見た目も名前も似ている一眼とミラーレスの違いは、ざっくり言えば鏡の有無。一体どこに鏡があるのか、仕組みがどう違うのかや、写真を撮る上での違いを説明していきます。

一眼レフ:鏡(レフ)がある

一眼もミラーレスも撮るものに合わせてレンズを交換できます。レンズを外してカメラの中を見た時に鏡が見えるのが一眼レフです。レフとはreflector。写真や映画、テレビの撮影でレフ板というものを使いますよね。あれのことです。

なぜそんなものがあるのでしょう。普段はレンズから入った光はこのレフ板で反射してファインダーに映るようになっています。そして、シャッターを押した瞬間にこのレフ板が持ち上がり、センサーに光が当たることで撮影可能に。仕組みは後で説明しますのでまずはファインダーとセンサーのどちらに光を当てるかレフ板で切り替えるとだけ覚えてください。

ミラーレス:鏡(ミラー)がない(レス)

一眼レフのレフ板がないのがミラーレスです。一眼レフのレフがないのだからレフレスが正しそうですが、語呂が悪いためかミラーレスと呼ばれています。

ミラーレスではレンズから入った光は常にセンサーへ。このセンサーから読み取った映像を背面の液晶画面やファインダーに映すのがミラーレスの特徴です。同じファインダーでも一眼はレンズから入った光を鏡に写した光学ファインダーミラーレスは一度デジタルになったものを映す電子ファインダーという違いがあります。

一眼とミラーレスの違いを3ポイントで比較

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一眼とミラーレスの違いをざっくり説明しましたが、なぜ鏡が必要だったのでしょう。それはカメラの歴史が関係します。現代では見ることもないですがカメラはフィルムというものを使って撮影していました。その時の仕組みの名残が一眼のレフ板です。これがなくなったことで生まれた違いを3ポイントで説明します。

\次のページで「ポイント1:鏡の有無とファインダー」を解説!/

ポイント1:鏡の有無とファインダー

一眼とミラーレスの最大の違いはレフ板の有無。でも、なぜ必要だったのでしょうか。これはフィルムで撮影していた時代の名残です。フィルムは光を一瞬だけ当てることで映像を写し取ります。逆に言えば、ずっと光を当ててしまうと真っ白に。そのため、ピントを合わせたり構図を確認する時にはファインダーを使い、撮影の時だけフィルムに光を当てるためにレフ板を使ったのです。

今のスマホや一眼ではないデジカメは液晶画面を使って確認しますよね。一眼レフはなぜそうしなかったのでしょう。それは昔の液晶画面より、鏡写しで実際の映像を確認できる光学ファインダーの方が見やすいため。きれいな写真を撮るための一眼では液晶では満足できない人が多かったのです。そのため、光学ファインダーのためにレフ板が残りました。

ポイント2:大きさ、重さ

一眼を使う人はきれいな写真へのこだわりが多いです。そのため光学ファインダーが必要になり、レフ板が必要になりました。そのレフ板を動かしたり光学ファインダーへ光を導くための仕組みが必要なため、一眼はどうしても大きく、重くなります。逆にミラーレスはシンプルな仕組みのため、サイズを小さく、軽くすることが可能。

ただ、軽ければよいかというとそうでもありません。慣れもありますが、ある程度の重さがある方がしっかり構えることで写真を撮る時の手ぶれが防げることもあります。また、遠くのものを撮る望遠レンズは大きく重くなることが多いため、バランスの点からも本体にある程度の重さがあった方が撮りやすいのです。

ポイント3:バッテリーのもち

鏡の有無で生まれた違いの3点目はバッテリーのもちです。ミラーレスは常にセンサーと背面画面や電子ファインダーを使って撮りたいものを確認します。そのためにバッテリーを使いますよね。

一方、一眼は光学ファインダーを使う時には電気は不要。画面内の色々な表示やピント合わせにバッテリーを使いますが、液晶画面を多用するミラーレスに比べれば使うバッテリーは少ないです。また、電源を入れなくても望遠鏡代わりに使えるというメリットも。予備バッテリーを持ち歩けばよいですが、いざという時にバッテリー切れで写真が撮れないのは困ります。バッテリー残量を意識する必要があるのがミラーレスです。一眼を使う人は仕事で使う人も多く、そういう人はバッテリーのもちも気にしています。

写真を撮る上での違いを3ポイントで比較

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鏡の有無からくる機械的な違いについて説明しましたが、撮影する上でどういう違いがでてくるのでしょうか。仕組みが違うのですから、当然撮影の上でも違ってくる部分も。最後に、一眼とミラーレスの撮影する上での違いを説明します。

ポイント1:見やすさか、見たままか?

一眼とミラーレスの違いは鏡の有無とファインダー。一眼は鏡で写した実際の景色をファインダーで見るため一般に見やすいとされています。また、ミラーレスは一度センサーを通すため、どうしてもタイムラグが発生。スマホで動くものを撮影すると、思ったようなタイミングで撮れないことがあるのと同じです。ミラーレスはスマホほどではないですが、どうしてもタイムラグが出ます。

その反面、ミラーレスは実際に撮影するセンサーの情報を画面で見る仕組み。見たままのものが写真に残りやすいという特徴もあります。スマホでも撮った写真と自分のイメージが違うということがありますよね。後で見る時の状態に近いものを電子ファインダーで確認できるのがミラーレスの特徴です。

\次のページで「ポイント2:静かさ、連写速度、動画」を解説!/

ポイント2:静かさ、連写速度、動画

一眼は撮影時にレフ板が動くためどうしても音が出てしまいます。また、シャッターを切るたびにレフ板を閉じたり開いたりするため、あまり連写はできません。連写のためにレフ板を開いたままだと、今度はファインダーに何も映らなくなります。同じように、動画撮影も不向き。不可能ではないですが、ファインダーは使えません。

ミラーレスはレフ板がないので動かす音もしませんし、ファインダーもいつでも使えます。明るいところでは背面画面は見にくい時もあるので、ファインダーが使えると便利。一眼の光学ファインダーは見やすさでは優れています。しかし、それがないミラーレスには様々なメリットがあるのです。

ポイント3:オートフォーカスの違い

ミラーレスは元々スマホでは物足りないが一眼には手を出しにくい、という層を狙っていました。そのため、一眼より安いものも多いです。仕組みの違いというより、価格層の違いでオートフォーカスの性能に違いがあることがあります。

オートフォーカスとは撮影時に自動でピント合わせする機能。スマホでは普通ですし、一眼でもほとんどの場合はオートで使います。価格の高い一眼ではピント合わせ専用のセンサが数多く内蔵されていて、素早くピント合わせが可能。一方、低価格のミラーレスでは全体のコントラストでピントを調整します。そのためなかなかピントが合わないことも。ただ、ミラーレスも高級機が出てくるようになり、一眼と同性能のものも登場しています。

ミラーレスは真のデジカメ?ただし一眼レフにもメリットも

フィルムカメラ時代の名残を残した一眼は、内蔵されているレフ板による光学ファインファーが特徴。仕組み上タイムラグやちらつきを感じてしまう電子ファインダーのミラーレスと比較すると見やすいため、使い続けている愛用者も多いです。しかし、アナログな部分が残っているため問題となる部分も。一方、技術の進歩で電子ファインダーの見やすさも向上。一眼では避けられない大きさや重さ、動画向きなどの特徴が重視された結果、ミラーレスの利用者が増加。今後はミラーレスが伸びていくと予想されています。

ただ、元々レコードを知らない音楽配信世代がその良さを再発見して一部で再ブームの兆しも。同様に、一眼にもフルデジタルのミラーレスにはない良さがあるのも事実。カメラのレンタルサービスもあるので、実際に写真を撮りながら比べてみるのもありです。

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簡単でわかりやすい!一眼レフとミラーレスの違いとは?レフ?ミラー?特徴からおすすめまで写真好きプログラマーがわかりやすく解説

一眼とミラーレスというのを聞いたことあるか。どちらもカメラの仕組みです。元々は一眼レフとミラーレス一眼だったが、それぞれ省略されて「一眼」、「ミラーレス」とだけ呼ばれることも多い。どちらも元は「一眼」が付いているから違いは「レフ」と「ミラーレス」です。この違いがわかるか?この仕組みの違いや何に向いているのかを、写真好きでどちらも使っているプログラマでもあるライターのwoinaryと一緒に解説していきます。

ライター/woinary

某社で社内向け業務システムの開発、運用を30年近くやっていたシステム屋さん。現在はフリーランス。一眼レフもミラーレスも保有。ガジェットやゲーム、ラノベが大好きなおっさん。

違いは鏡(ミラー/レフ)の有無?

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写真を撮る道具と言えばスマホですよね。でも、もっときれいな写真を撮るために大きなカメラを持ち歩いている人を見かけます。それが一眼やミラーレスと呼ばれるもの。どちらも略称で「一眼レフカメラ」や「ミラーレス一眼カメラ」が本来の名前です。一眼というのはレンズのこと。これらのカメラは撮るものに合わせてレンズを交換できるのが特徴です。

見た目も名前も似ている一眼とミラーレスの違いは、ざっくり言えば鏡の有無。一体どこに鏡があるのか、仕組みがどう違うのかや、写真を撮る上での違いを説明していきます。

一眼レフ:鏡(レフ)がある

一眼もミラーレスも撮るものに合わせてレンズを交換できます。レンズを外してカメラの中を見た時に鏡が見えるのが一眼レフです。レフとはreflector。写真や映画、テレビの撮影でレフ板というものを使いますよね。あれのことです。

なぜそんなものがあるのでしょう。普段はレンズから入った光はこのレフ板で反射してファインダーに映るようになっています。そして、シャッターを押した瞬間にこのレフ板が持ち上がり、センサーに光が当たることで撮影可能に。仕組みは後で説明しますのでまずはファインダーとセンサーのどちらに光を当てるかレフ板で切り替えるとだけ覚えてください。

ミラーレス:鏡(ミラー)がない(レス)

一眼レフのレフ板がないのがミラーレスです。一眼レフのレフがないのだからレフレスが正しそうですが、語呂が悪いためかミラーレスと呼ばれています。

ミラーレスではレンズから入った光は常にセンサーへ。このセンサーから読み取った映像を背面の液晶画面やファインダーに映すのがミラーレスの特徴です。同じファインダーでも一眼はレンズから入った光を鏡に写した光学ファインダーミラーレスは一度デジタルになったものを映す電子ファインダーという違いがあります。

一眼とミラーレスの違いを3ポイントで比較

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一眼とミラーレスの違いをざっくり説明しましたが、なぜ鏡が必要だったのでしょう。それはカメラの歴史が関係します。現代では見ることもないですがカメラはフィルムというものを使って撮影していました。その時の仕組みの名残が一眼のレフ板です。これがなくなったことで生まれた違いを3ポイントで説明します。

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