この記事では継母と義母の違いについてみていきます。どちらも実の母と違って血縁関係がないというイメージがあるよな。ところが定義が少し違い、本人と父親との間で血縁関係の有無によって変わるようです。今回はそんな家族に関する言葉の違いを、実の母以外の母を示す言葉とともに社会福祉士ライターれおな=007と一緒に解説していきます。
れおな=007

ライター/れおな=007

会社員として勤務する傍ら執筆活動を続けるWEBライター。大学在学中に社会福祉士の資格を取得しており、児童福祉や親子関係に関する知識が豊富。独特の切り口、わかりやすい表現を日々研究中。

継母と義母の意味の違いは?

親子関係における継母と義母の違いはご存知でしょうか。血縁関係のある実母と対比して扱われる存在ではありますが、両者には明確な違いが見られます。本項では継母と実母の意味について、詳しく比較していきましょう。

継母:実父の後妻で血縁関係のない母

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継母(ままはは)とは、実父の後妻で血縁関係のない母を示した言葉です。実母と死別または離別した父親の再婚相手にあたるため、本人と父親には血縁関係があることが前提になります。

義母:血縁関係のない母・姑

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義母とは血縁関係のない母全般を示しており、配偶者の母つまり姑も含まれます。姑ではない場合、養子先の母や父親の先妻などという意味です。ただ実母のもとで育つ人が多い現代の日本においては、義母は姑という意味で使われることが多いでしょう。

継母と義母はどう使い分ける?

前項では継母と義母の意味を比較しましたが、両者をうまく使い分けられるでしょうか。本項では義母と養母の使い分け方、ポイントについてみていきましょう。なおこの使い分けは、本人と父親との血縁関係がない場合であっても考え方は同じです。

\次のページで「1.父親の後妻に限定する場合は継母」を解説!/

1.父親の後妻に限定する場合は継母

継母という表現が使えるのは、父親の後妻を示す時に限定されます。本人が死別または離別した父親のもとにおり、後妻を迎えているという状況です。

2.義母は継母を含む

義母という言葉には、継母も含まれます。そのため場合によっては、姑か本人の育ての母かを読み取る必要があるかもしれません。つまり未婚の人が義母という場合は育ての母を意味しており、実母のもとで育った既婚者の場合の義母は姑を示すでしょう。

継母や義母は何と呼ぶ?

前項までで継母や義母の違いについて説明しましたが、それぞれの呼び方に迷ったことがある方も多いのではないでしょうか。本項では状況によって継母や義母を何と呼ぶかについて、詳しく解説していきましょう。

1.本人に対しては義母でも継母でも「おかあさん」が多い

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継母でも義母でも、本人に対しては「おかあさん」と呼ぶことが多いです。姑に対してほとんどないですが、育てた母に対してであればママと呼ぶケースもあるでしょう。ただし義母や継母が母親扱いを受けがらないなどの理由で、「〇〇さん」と名前で呼ぶこともあります。

2.第三者との会話で義母を実母と区別することがある

本人の友人や知人といった第三者との会話において、義母や継母は時として実母と区別した呼び方がされます。姑であれば「〇〇(配偶者の名前・嫁ぎ先の姓)さんのお母さん」あるいは姑が一般的です。しかし育ての母で本人がそれを理解している場合でも、義母や継母を母と呼ぶことが多いでしょう。

\次のページで「3.継母や義母は書き言葉で使うことが多い」を解説!/

3.継母や義母は書き言葉で使うことが多い

継母や義母を会話で使うことは少なく、レポートやエッセイといった書き言葉で使うことが多いです。硬い印象のある言葉のため、継母や義母本人に対して話しかける際に使うことはほとんどありません。また継母や義母本人への手紙をはじめとする、柔らかい文体が好まれる場面でも使われることは少ないです。

継母や義母に似た言葉は?

ここまで継母や義母について解説してきましたが、これらに似た意味の言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。本項ではよく耳にする継母や義母に似た意味の言葉について、詳しく解説していきましょう。

1.養母:育ての母

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養母とは育ての母を意味する言葉で、血縁関係の有無は問いません。これは何らかの事情により実の母による養育ができず、代わりに母親として育てる役割を担う女性を示した言葉です。

そのためおばや祖母といった血縁関係にあたる人が、実母に代わって本人を養育しているというケースもあります。また法律上の養子縁組をしているとは限らず、一時的に預かって本人を育てているというパターンもあるでしょう。

2.里母:里親である母親・実母

里母とは子どもが里親家庭で育ち、その母親の役割を担っていた人を示すことが多いです。ただし里母という言葉は、里親の団体内などで使われますが日常会話で耳にすることは少ないかもしれません。また「(ふる)さとの母」から転じて実の母を意味することもありますが、こちらも耳にする場面は少ないでしょう。

義母は継母を含み、継母は父の後妻に限定される

ここまで比較してきたとおり義母は継母を含み、継母は父の後妻に限定された意味の言葉です。また義母には姑という意味もあるため、日常会話では育ての母と姑のどちらかを推測する必要があります。

また養母や里母など他にも似た意味の言葉があるため、よく理解して使うことがスムーズなコミュニケーションにつながるでしょう。他にも親族関係の言葉にはさまざまな表現があるため、よく調べてみてはいかがでしょうか。

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雑学

簡単にわかる継母と義母の違い!養母・里母との違いや使い分けも社会福祉士ライターが詳しく解説

この記事では継母と義母の違いについてみていきます。どちらも実の母と違って血縁関係がないというイメージがあるよな。ところが定義が少し違い、本人と父親との間で血縁関係の有無によって変わるようです。今回はそんな家族に関する言葉の違いを、実の母以外の母を示す言葉とともに社会福祉士ライターれおな=007と一緒に解説していきます。
れおな=007

ライター/れおな=007

会社員として勤務する傍ら執筆活動を続けるWEBライター。大学在学中に社会福祉士の資格を取得しており、児童福祉や親子関係に関する知識が豊富。独特の切り口、わかりやすい表現を日々研究中。

継母と義母の意味の違いは?

親子関係における継母と義母の違いはご存知でしょうか。血縁関係のある実母と対比して扱われる存在ではありますが、両者には明確な違いが見られます。本項では継母と実母の意味について、詳しく比較していきましょう。

継母:実父の後妻で血縁関係のない母

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継母(ままはは)とは、実父の後妻で血縁関係のない母を示した言葉です。実母と死別または離別した父親の再婚相手にあたるため、本人と父親には血縁関係があることが前提になります。

義母:血縁関係のない母・姑

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義母とは血縁関係のない母全般を示しており、配偶者の母つまり姑も含まれます。姑ではない場合、養子先の母や父親の先妻などという意味です。ただ実母のもとで育つ人が多い現代の日本においては、義母は姑という意味で使われることが多いでしょう。

継母と義母はどう使い分ける?

前項では継母と義母の意味を比較しましたが、両者をうまく使い分けられるでしょうか。本項では義母と養母の使い分け方、ポイントについてみていきましょう。なおこの使い分けは、本人と父親との血縁関係がない場合であっても考え方は同じです。

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