「逮捕」と「検挙」は、犯罪があったときニュースなどで耳にしたことがあるでしょう?どんな場合に「逮捕」なのか、どんな場合に「検挙」なのか。さらに「逮捕」にはいくつか種類があるようですが、それも含めて「逮捕」と「検挙」の違いを元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していこう。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「逮捕」と「検挙」の違い

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ニュースなどで耳にする「逮捕」と「検挙」ですが、何がこの二つの違いなのでしょうか。基本的な違いをまず見ていきましょう。

「逮捕」:身体的拘束がある

「逮捕」とは、刑事事件における被疑者が逃亡したり証拠隠滅をしたりしないよう、その身柄を強制的に拘束することです。しかし、捜査機関が身柄を拘束できるのは最大72時間と法律で定められています。

また、注意しなければならないのは逮捕されたから犯人であるとは限らない点です。「疑わしきは罰せず」という言葉がある通り、被疑者が犯人であるかどうかは裁判で有罪が確定しなければなりません。

「検挙」:身体的拘束がない

「検挙」とは、警察などの捜査機関が犯罪を確認しその被疑者を特定することを言います。法律用語ではなく警察内部で使われる言葉で、検査や任意の取り調べ、逮捕、書類送検なども含みますが、基本的に被疑者が特定されたからと言って、身柄が拘束されるとは限りません。逃亡や証拠隠滅の恐れがない場合や軽い犯罪の場合、「逮捕」ではなく「検挙」されることが多いです。

その理由は「逮捕」の場合、被疑者の身柄を拘束する必要があるため慎重にならざるを得ません。犯人だと確定していない以上、不当に身柄を拘束することは被疑者の人権侵害につながりかねないからです。

「逮捕」の種類

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「逮捕」と言っても実は3つの逮捕があります。その3つを解説していきましょう。

\次のページで「1.通常逮捕」を解説!/

1.通常逮捕

一般的に逮捕という場合はこの通常逮捕を指します。逮捕には原則として裁判官が発行する「逮捕令状」が必要で、この逮捕令状がなければ逮捕はできない仕組みです。捜査機関が誰でも逮捕できてしまうと、罪を犯していない人も逮捕してしまう可能性がありますし、捜査機関が気に入らない人を犯罪者に仕立ててしまう可能性もあります。

2.緊急逮捕

緊急逮捕は、急を要するため裁判官が本来発行するはずの逮捕令状なしに被疑者を逮捕することです。これは例外的な措置で、捜査機関は被疑者に対して何の容疑で逮捕するのかを伝えることで逮捕を可能とします。刑事事件において被疑者が取り調べ中に別の犯罪を告白した際などは緊急逮捕ですね。ただし、あとから裁判官に逮捕令状を発行してもらわなければなりません。

3.現行犯逮捕

現行犯逮捕とは、犯罪が目の前で行われていたり、その犯罪の直後に逮捕することを言います。目の前で犯罪を行われている(行われていた)のでわざわざ逮捕令状がなくてもよいということです。なお、現行犯逮捕に限っては警察などの捜査機関ではなくても、一般人が逮捕することができます。一般人が逮捕した場合は、すぐに警察などの捜査機関に被疑者を渡さなければなりません。

「逮捕」「検挙」の類似語

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「逮捕」や「検挙」以外にもニュースなどで耳にする言葉がいくつかあります。その言葉についての解説を加えましょう。

「摘発」:犯罪の事実を公表

「摘発」という言葉も聞いたことがるあると思います。被疑者を特定するのが「検挙」でしたが、「摘発」は犯罪の事実を公表することを表す言葉です。犯罪事実やお店など人物以外に対して使われる言葉で、「違法カジノ店を摘発」「麻薬組織を摘発」のように使われます。

\次のページで「「書類送検」:逮捕なしで検察へ送致」を解説!/

「書類送検」:逮捕なしで検察へ送致

「書類送検」は被疑者を逮捕せず、または被疑者釈放後、被疑者の身柄を拘束しないまま、捜査書類や証拠などを検察に送致することを言います。検察は送致された書類を元に被疑者を起訴するかどうかを判断し、書類送検で前科がつくこともありません。なお、被疑者の身柄を拘束したまま、捜査書類や証拠などを検察に送致することを身柄送致と言います。

「逮捕」と「検挙」の違いは身体的拘束の有無

「逮捕」は被疑者の身柄を最大72時間拘束することで、「検挙」は被疑者を特定することを指し、身柄の拘束を必ずしも必要としていないことを表します。逮捕は原則として逮捕令状が必要ですが、逮捕令状が無くても逮捕することが可能となり、一般の人が被疑者を逮捕することもできるということです。司法の現場で使われる言葉がいくつかありますが、その違いや使い分けが分かるとニュースの内容がもっと理解できるでしょう。

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簡単で分かりやすい「逮捕」と「検挙」の違い!「摘発」・「書類送検」との違いも元塾講師が詳しく解説!元塾講師が詳しく解説!

「逮捕」と「検挙」は、犯罪があったときニュースなどで耳にしたことがあるでしょう?どんな場合に「逮捕」なのか、どんな場合に「検挙」なのか。さらに「逮捕」にはいくつか種類があるようですが、それも含めて「逮捕」と「検挙」の違いを元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していこう。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「逮捕」と「検挙」の違い

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ニュースなどで耳にする「逮捕」と「検挙」ですが、何がこの二つの違いなのでしょうか。基本的な違いをまず見ていきましょう。

「逮捕」:身体的拘束がある

「逮捕」とは、刑事事件における被疑者が逃亡したり証拠隠滅をしたりしないよう、その身柄を強制的に拘束することです。しかし、捜査機関が身柄を拘束できるのは最大72時間と法律で定められています。

また、注意しなければならないのは逮捕されたから犯人であるとは限らない点です。「疑わしきは罰せず」という言葉がある通り、被疑者が犯人であるかどうかは裁判で有罪が確定しなければなりません。

「検挙」:身体的拘束がない

「検挙」とは、警察などの捜査機関が犯罪を確認しその被疑者を特定することを言います。法律用語ではなく警察内部で使われる言葉で、検査や任意の取り調べ、逮捕、書類送検なども含みますが、基本的に被疑者が特定されたからと言って、身柄が拘束されるとは限りません。逃亡や証拠隠滅の恐れがない場合や軽い犯罪の場合、「逮捕」ではなく「検挙」されることが多いです。

その理由は「逮捕」の場合、被疑者の身柄を拘束する必要があるため慎重にならざるを得ません。犯人だと確定していない以上、不当に身柄を拘束することは被疑者の人権侵害につながりかねないからです。

「逮捕」の種類

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「逮捕」と言っても実は3つの逮捕があります。その3つを解説していきましょう。

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