
3分で簡単にわかる原子と元素の違い!原子の構造と同位体についても理系ライターが詳しく解説

今回はそんな物質を構成する原子と元素の違いを、定義から確認しつつ、雑学好きな理系ライターの斉藤佳人と一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/斉藤佳人
お米農家、メカエンジニア、ロボット教室講師、スポーツトレーナーと複数の仕事をこなすマルチワーカー。豊富な知識と経験をもとにライター業にも取り組んでいる。
原子と元素の違いとは?

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原子、元素は物質を化学的に説明するためにとても重要なものですが、その違いは少しわかりにくいですね。原子は物質を構成する最小単位の粒子。原子は陽子の数によって性質が異なるのですが、陽子の数が同じでありながら中性子の数が異なる原子が存在します。この陽子の数は同じで中性子の数が異なる原子のグループを元素として総称するのです。
それでは、原子の定義をより詳しく確認してから、原子と元素の違いについて理解を深めていきましょう。
原子の構造を理解しよう!
物質はとても小さな粒子で形作られているという考え方は、紀元前の古代ギリシアの哲学者・デモクリトスの原子論のころからありました。19世紀にはイギリスのトムソンによって電子が発見され、20世紀には同じくイギリスのラザフォードらによって原子は原子核によって構成されていると考えられるようになったのです。それでは原子がどのように作られているのかを見ていきましょう。
原子は原子核と電子からできている!
原子は原子核と電子から構成されていて、原子核の周りを電子が周回するように回っています。ちょうど地球の周りを月が回っているのと同じ構図ですね。原子は約1億分の1cm、つまり0.1ナノメートルほどの大きさ。原子核は原子のさらに10万分の1の大きさで、原子核の中には陽子と中性子が存在するのです。
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原子核を構成するのは陽子と中性子!
陽子と中性子は大きさがほぼ同じですが、その違いは電荷の有無。陽子はプラスの電荷を持ち、中性子は電荷を持ちません。「プラス」の電荷を持つことから陽子と呼ばれるのです。陽子は英語名でプロトンとも呼ばれますね。陽子がプラスの電荷を持つことから、マイナスの電荷を持つ電子は原子核と引きあいながら、原子核の周りを周回しているのです。
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原子核の中で陽子と中性子を結合させている力を核力と呼ぶぞ。
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