今回は「転売」と「せどり」の違いについてです。「せどり」といえば最近人気の副業のひとつですが、一方で「転売」は転売ヤーと言われ悪いイメージを持つ者も多いかもしれませんね。この2つの違いは何なのか、主婦ライターkuroakaと一緒に解説していきます。

ライター/kuroaka

博物館・美術館好きで学芸員の資格を持つWebライター。好奇心旺盛で、雑学好き。たくさん仕入れた雑学をわかりやすく伝えられるよう日々鍛錬している。

「転売」と「せどり」のざっくりした違いとは?

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近年、本業とは別の仕事をして収入を得る「副業」が注目されています。その1つとして人気なのが「せどり」。似た言葉で「転売」がありますが、転売と聞くとマイナスイメージを持つ人もいます。「せどり」と「転売」の違いは何でしょうか?また、「せどり」は安全な副業なのでしょうか?詳しくみていきましょう。

ポイントは「定価以上で売るかどうか」

「転売」と「せどり」、どちらも『仕入れた商品を売る』という意味では一緒です。また、仕入価格より高い価格で販売し、利益を出すビジネスは昔から多くの企業が行っている方法。2つの違いは、『定価以上で売るかどうか』です。

転売…定価以上の価格で売る
せどり…定価未満の価格で売る

せどりは健全なビジネスに使われ、転売はどちらかというと迷惑で悪質なビジネスを指して使われる傾向にあります。

「転売」と「せどり」の違いを詳しく

次に、「転売」と「せどり」の詳しい違いをみていきましょう。「転売」と「せどり」で取り扱うものの違いはあるのでしょうか。

\次のページで「転売:通常では入手困難な物を高値で販売する」を解説!/

転売:通常では入手困難な物を高値で販売する

転売が対象とする物は数量限定品など希少価値が高く、通常では入手困難なものです。

例えば、チケットの取りづらい有名アーティストのライブチケットを通常価格で仕入れ、高額な値段で売りつけること。現在はチケットを通常価格以上で販売することは、不正転売禁止法によって禁止されています。近年ではコロナ渦のマスク不足時に、不当に高額な値段でマスクが販売されていたのも記憶に新しいですね。一部のマナーの悪い転売行為があることで「転売=悪」のイメージに影響しています。

転売をする人の通称は「転売ヤー」です。転売とバイヤーを組み合わせた造語で、「バイヤー」は英語の「buyer(買い手)」から来ています。

せどり:江戸時代に古本を仕入れるところから始まった

せどりの歴史は古く、江戸時代から存在していました。元は古本屋で背表紙を見て仕入れたことから、「背取り=せどり」と呼ばれるようになりました。

現在ではリサイクルショップなどの実店舗や、フリマアプリなどのオンラインショップから商品を安く仕入れ、他のオンラインショップで販売する方法が一般的です。実店舗から仕入れるせどりを『店舗せどり』、オンラインショップから仕入れるせどりを『電脳せどり』と呼びます。

転売とせどりの境界はグレー

定価以下の価格で販売するせどりでも、希少価値の高い物などの「買い占め」はマナー違反となります。せどりは悪質な転売と違うものの、世間から見れば同じものと思われがちなのが現状です。実際、転売とせどりの境界線はグレーゾーンとなっています。しかし、せどりと転売自体には違法性はなく、どちらも行う人のモラルとマナーが問われるビジネスなのです。

せどりを始めるにはどうすればいいか

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せどりを行うには注意が必要なものの、副業として誰でも始めやすく即金性が高いのが魅力です。ではせどりでどのような物を売るか、どのような点に注意すればいいか確認していきましょう。

自宅の不用品整理から始めるのがおすすめ

何を売ろうか考えた時、始めやすいのは自宅にある不用品です。ほとんど使っていない食器、読まなくなった本や漫画、着なくなった服など、不用品整理のついでに売れるものが見つかります。その後、仕入れから行う場合は利益を出すためにできるだけ安い物を仕入れることが大切です。おすすめの仕入れ先として古本屋、リサイクルショップなどがあります。

\次のページで「関連法規への抵触がないように注意する」を解説!/

関連法規への抵触がないように注意する

せどりで注意したいのは、関連法規へ抵触しないことです。知らずに売ったら懲罰の対象だった…なんてことにならないために、事前に確認する必要があります。主に注意したい法律は以下の通りです。

・チケット不正転売禁止法
・酒税法[税務署長の許可が必要]
・古物営業法[公安委員会(警察)の許可が必要]

チケットの不正転売禁止法では、通常価格以上の値段でチケットを転売することを禁止しています。違反した場合は懲役や罰金が課せられる可能性がありますので、行けなくなってしまったチケットは販売元のルールに従って対応するようにしましょう。

酒類を販売するには税務署長の許可が必要です。安く仕入れられても、他のものと同じようには売れません。中古品を仕入れ販売する場合は、古物営業法に則り『古物商許可証』が必要。古物の対象は、ビジネスとして売る目的で商品を仕入れ、販売する場合です。着なくなった服など自宅で不用品として出たものは対象ではありません。

「せどり」を始める時はモラルとマナーを守って

「転売」は定価以上の価格で売ることです。ライブのチケットや希少価値の高い物が対象になる傾向があります。一方「せどり」は安い価格で仕入れ、定価より安く売ること。商品が売れなくて困っている店舗と、その商品を探している人の橋渡しをする役割でもある、立派なビジネスです。モラルやマナーを守れば誰でも始められます。「せどり」に興味がある人は売れるものがないか、ご自宅の整理から始めてみてはいかがでしょうか。

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3分で簡単にわかる!「転売」と「せどり」の違いとは?特徴やせどりを始める時の注意点も主婦ライターがわかりやすく解説

今回は「転売」と「せどり」の違いについてです。「せどり」といえば最近人気の副業のひとつですが、一方で「転売」は転売ヤーと言われ悪いイメージを持つ者も多いかもしれませんね。この2つの違いは何なのか、主婦ライターkuroakaと一緒に解説していきます。

ライター/kuroaka

博物館・美術館好きで学芸員の資格を持つWebライター。好奇心旺盛で、雑学好き。たくさん仕入れた雑学をわかりやすく伝えられるよう日々鍛錬している。

「転売」と「せどり」のざっくりした違いとは?

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近年、本業とは別の仕事をして収入を得る「副業」が注目されています。その1つとして人気なのが「せどり」。似た言葉で「転売」がありますが、転売と聞くとマイナスイメージを持つ人もいます。「せどり」と「転売」の違いは何でしょうか?また、「せどり」は安全な副業なのでしょうか?詳しくみていきましょう。

ポイントは「定価以上で売るかどうか」

「転売」と「せどり」、どちらも『仕入れた商品を売る』という意味では一緒です。また、仕入価格より高い価格で販売し、利益を出すビジネスは昔から多くの企業が行っている方法。2つの違いは、『定価以上で売るかどうか』です。

転売…定価以上の価格で売る
せどり…定価未満の価格で売る

せどりは健全なビジネスに使われ、転売はどちらかというと迷惑で悪質なビジネスを指して使われる傾向にあります。

「転売」と「せどり」の違いを詳しく

次に、「転売」と「せどり」の詳しい違いをみていきましょう。「転売」と「せどり」で取り扱うものの違いはあるのでしょうか。

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