この記事ではアルミとアルマイトの違いについてみていきます。どちらも金属に関係する用語のイメージがあるよな。違いはずばりアルミはアルミニウムという金属で、アルマイトは表面処理のことです。アルミニウムは日常で使われている金属ですが調べてみるといろいろな特徴があり、用途に応じた表面処理が施されているみたいです。今回はそんな日常生活に欠かせないアルミの特徴を確認しつつ、表面処理についても雑学好きな理系ライター斉藤佳人と一緒に解説していきます。

ライター/斉藤佳人

お米農家、メカエンジニア、ロボット教室講師、スポーツトレーナーと複数の仕事をこなすマルチワーカー。豊富な知識と経験をもとにライター業にも取り組んでいる。

アルミとアルマイトの違いとは?

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一見すると同じような名前のアルミとアルマイト。実は全く異なるものなのです。アルミはアルミニウムの略称であり、アルマイトはアルミニウムの表面処理の1つ。アルミニウムの特徴を確認して、なぜ表面処理をするのかについても確認していきましょう。

アルミはアルミニウムという金属!

アルミはアルミニウムの略称で、Alと表記される原子番号が13の化学元素です。自動車のフレーム、タイヤのホイール、航空機、建築、スポーツ用品にも幅広い分野で使用されています。それではアルミニウムの特徴を確認してみましょう。

アルミニウムの特徴

アルミニウムには次のような特徴があります。

色:光を反射する性質があり、銀色
軽量:密度が2.7と低く、鉄の約1/3と非常に軽い
加工:加工が容易でプレス成形や曲げ加工、切削加工などに向いている
熱伝導性:鉄の3倍という高い熱伝導性
電気伝導性:銅に次ぐ電気伝導性がある
非磁性:磁石とくっつかず、磁場の影響を受けない
耐食性:自然状態で表面に酸化被膜が形成され、ある程度の耐食性を有する
リサイクル性:リサイクルが容易
毒性がない:無害で無臭

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軽量で加工性がよいという特徴を生かして、アルミニウムは自動車や航空機の材料として使われているのです。電気をよく通し軽量というメリットから高電圧の送電線としての用途も。磁気を帯びないことから磁気コンパスや医療機器にも用いられているのです。無害で無臭、衛生的という観点から食品の包装材、飲料缶、食器などにも広く利用されていますね。

アルマイトは表面処理の一種!

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アルマイトは日本の理化学研究所によって開発されたアルミニウムの表面処理の一種です。アルマイト処理の特徴と処理のやり方を見ていきましょう。

アルマイト処理のメリット

純粋な金属としてのアルミニウムは表面に酸化被膜を構成してある程度の耐食性を示すことを確認しましたね。しかし、醤油や梅干しなど食品程度の酸でも傷んでしまうという欠点があるのです。この欠点を補うために施すのがアルマイト加工。強度が増し腐食しにくくなることからアルミニウム製の弁当箱、鍋などの日用品に使用されるようになりまた。

アルマイト処理をすることで耐食性と耐摩耗性を向上させることができます。表面が美しく保たれるというメリットも。アルミニウムは導電性材料ですが、アルマイト処理をすると表面は電気を通さなくなります。

アルマイト処理のデメリット

アルマイト皮膜には柔軟性がなく、処理後のアルミニウム製品を曲げると皮膜がはがれてしまいます。耐熱性が100℃程度までとなっていて、100℃を超える厳しい環境下ではアルミニウムの熱膨張により皮膜がはがれたり割れたりしてしまうのです。

アルマイト処理の仕方

アルマイト処理は電解液の中で電気を通すことで、表面に強い酸化膜を形成します。

工程
1:アルマイト処理をする製品をシュウ酸などの電解液につける
2:製品をプラス極に固定し、通電する
3:プラス極とマイナス極の間で電気が流れると電気分解が進む
4:アルミニウムの表面に酸化膜が形成される

\次のページで「その他のアルミの表面処理についても確認しよう!」を解説!/

その他のアルミの表面処理についても確認しよう!

アルミニウムの表面処理にはさまざまなものがあり、それぞれ特徴があります。順番に見ていきましょう。

その他の表面処理1:メッキ

メッキ加工は金属に他の金属を析出させて表面を覆う処理。アルミにメッキを行うと強度を上げることができます。アルマイトはプラス極側でアルミニウムに通電して酸化させるものでした。メッキはアルミニウムをマイナス極側につないで電解液から金属を析出させ、アルミニウムの表面を覆います。

例えば、クロムメッキはアルミの表面にクロムという金属をコーティングする処理。アルミの表面が硬くなり耐食性が向上するほかに光沢が増すという特徴もあります。自動車のホイールやバイクのエンジンカバーなど強度に加えて装飾目的で施されている場合もありますね。

その他の表面処理2:塗装

スプレーやはけによって被膜を付着させる塗装も表面処理の一種で、樹脂被膜を素材の上に付着させます。化学的に処理をするアルマイトやメッキに比べて大量生産に向いていますが、表面からはがれやすいというデメリットもありますね。

表面処理が金属をより便利にしている!

アルミニウムは軽量で加工もしやすい金属ですが、表面に傷がつきやすく腐食しやすいという特徴がありました。食品程度の酸でも腐食してしまうと困ってしまいますね。そこで、アルマイトなどの表面処理をすることで強度、耐食性、見た目などの機能を付加し、アルミニウムは利用されているのです。

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雑学

3分で簡単にわかるアルミとアルマイトの違い!アルミの特性と表面処理も詳しく解説!

この記事ではアルミとアルマイトの違いについてみていきます。どちらも金属に関係する用語のイメージがあるよな。違いはずばりアルミはアルミニウムという金属で、アルマイトは表面処理のことです。アルミニウムは日常で使われている金属ですが調べてみるといろいろな特徴があり、用途に応じた表面処理が施されているみたいです。今回はそんな日常生活に欠かせないアルミの特徴を確認しつつ、表面処理についても雑学好きな理系ライター斉藤佳人と一緒に解説していきます。

ライター/斉藤佳人

お米農家、メカエンジニア、ロボット教室講師、スポーツトレーナーと複数の仕事をこなすマルチワーカー。豊富な知識と経験をもとにライター業にも取り組んでいる。

アルミとアルマイトの違いとは?

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一見すると同じような名前のアルミとアルマイト。実は全く異なるものなのです。アルミはアルミニウムの略称であり、アルマイトはアルミニウムの表面処理の1つ。アルミニウムの特徴を確認して、なぜ表面処理をするのかについても確認していきましょう。

アルミはアルミニウムという金属!

アルミはアルミニウムの略称で、Alと表記される原子番号が13の化学元素です。自動車のフレーム、タイヤのホイール、航空機、建築、スポーツ用品にも幅広い分野で使用されています。それではアルミニウムの特徴を確認してみましょう。

アルミニウムの特徴

アルミニウムには次のような特徴があります。

色:光を反射する性質があり、銀色
軽量:密度が2.7と低く、鉄の約1/3と非常に軽い
加工:加工が容易でプレス成形や曲げ加工、切削加工などに向いている
熱伝導性:鉄の3倍という高い熱伝導性
電気伝導性:銅に次ぐ電気伝導性がある
非磁性:磁石とくっつかず、磁場の影響を受けない
耐食性:自然状態で表面に酸化被膜が形成され、ある程度の耐食性を有する
リサイクル性:リサイクルが容易
毒性がない:無害で無臭

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軽量で加工性がよいという特徴を生かして、アルミニウムは自動車や航空機の材料として使われているのです。電気をよく通し軽量というメリットから高電圧の送電線としての用途も。磁気を帯びないことから磁気コンパスや医療機器にも用いられているのです。無害で無臭、衛生的という観点から食品の包装材、飲料缶、食器などにも広く利用されていますね。

アルマイトは表面処理の一種!

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アルマイトは日本の理化学研究所によって開発されたアルミニウムの表面処理の一種です。アルマイト処理の特徴と処理のやり方を見ていきましょう。

アルマイト処理のメリット

純粋な金属としてのアルミニウムは表面に酸化被膜を構成してある程度の耐食性を示すことを確認しましたね。しかし、醤油や梅干しなど食品程度の酸でも傷んでしまうという欠点があるのです。この欠点を補うために施すのがアルマイト加工。強度が増し腐食しにくくなることからアルミニウム製の弁当箱、鍋などの日用品に使用されるようになりまた。

アルマイト処理をすることで耐食性と耐摩耗性を向上させることができます。表面が美しく保たれるというメリットも。アルミニウムは導電性材料ですが、アルマイト処理をすると表面は電気を通さなくなります。

アルマイト処理のデメリット

アルマイト皮膜には柔軟性がなく、処理後のアルミニウム製品を曲げると皮膜がはがれてしまいます。耐熱性が100℃程度までとなっていて、100℃を超える厳しい環境下ではアルミニウムの熱膨張により皮膜がはがれたり割れたりしてしまうのです。

アルマイト処理の仕方

アルマイト処理は電解液の中で電気を通すことで、表面に強い酸化膜を形成します。

工程
1:アルマイト処理をする製品をシュウ酸などの電解液につける
2:製品をプラス極に固定し、通電する
3:プラス極とマイナス極の間で電気が流れると電気分解が進む
4:アルミニウムの表面に酸化膜が形成される

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