簡単でわかりやすい!オオバコとサイリウムの違いとは?見た目や効果、レシピについて農学専攻ライターが詳しく解説
違い2.植物の見た目
オオバコとサイリウムとで、見た目が違うのは葉の周り。日本のオオバコでは、葉が地面に着いています。タンポポと同じ「ロゼット」なのです。そして個々の葉は、スプーンのように先が広がっています。
サイリウムの一種、インドオオバコの葉もロゼットです。しかし葉の形がオオバコと違います。こちらは分厚く細長い、アロエのような葉をもっているのです。一方でエダウチオオバコは、葉のつき方から違います。ロゼットではなく、高い位置についているのです。立ち上がった茎の節目から、複数の葉を出します。さらに個々の葉は細長い形状。在来のオオバコとは簡単に見分けられるでしょう。
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違い3.用いる部位
利用する部位も、オオバコとサイリウムとで異なります。オオバコでは全草を利用。とくに葉が可食部です。おひたしや天ぷら、和え物、油炒めなど幅広い料理に使えます。加えてオオバコは、全草が「車前草」、種子が「車前子」の名をもつ生薬。ともに咳止め・たん切りの効果があるため、のど飴に用いられます。
一方「サイリウム」の利用部位は、種子外皮の粉末。食物繊維を90%も含むため、古くから便秘薬として用いられてきました。またサイリウムは、水を吸うとゲル化するので、少量でも満腹感を得られます。そのためダイエット食品での利用も盛ん。グルテンや糖質を含まないため、小麦粉や片栗粉の代替品として優秀なのです。後述するように、生活習慣病への効果も示唆されています。
オオバコ/サイリウム粉末の使い方
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以下ではダイエットの味方・サイリウムについて、より詳しく掘り下げていきます。各国の機関が認めた効き目から、摂取時の注意点まで徹底解説。さらにレシピについてもみていきましょう!
オオバコ/サイリウムのメリットや効果
サイリウムは「トクホ」こと、特定保健用食品に含まれる素材のひとつ。便秘だけでなく、高コレステロール血症に対する効果も実証済みです。具体的にサイリウムは、コレステロールの吸収を抑えます。腸内でサイリウムのゲルが、コレステロールを吸着。一緒に体外へと出てゆくのです。そしてコレステロールが原因の、心臓疾患に対しても効果を期待できます。こちらはなんと、FDA(アメリカ食品医薬品局)のお墨つきです。
さらにサイリウムは、2型の糖尿病にも効き目が。食物繊維が糖の吸収を遅らせて、血糖値の急激な変化を抑えてくれるのです。
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オオバコ/サイリウムの注意点
健康状態を改善してくれるサイリウムには、いくつか注意点があります。第一に食べすぎないこと。摂取量の目安は1食で4〜8g、1日で16gまでです。サイリウムは腸の中で、水を吸って膨らみます。あまりに量が多いと、便秘や腸閉塞の原因となってしまうのです。また水なしで、粉末のまま摂るのもやめましょう。喉を詰まらせるおそれがあります。
もうひとつ気をつけたいのは、サイリウムと他の薬剤との飲み合わせ。サイリウムは糖尿病や高血圧の治療薬の、吸収を阻害します。またサプリや食事に含まれる鉄分に対しても、吸収を妨げるのです。よって貧血体質または通院中の人は、医師と相談したうえでサイリウムを摂るようにしましょう。
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