
簡単でわかりやすい!犬歯と八重歯の違いとは?読み方や意味、八重歯の原因も現役塾講師がわかりやすく解説


解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/空野きのこ
大学在学中から文学・国文法や教育について本格的に学び、現在は小中学生に勉強を教えている講師。その知識と経験を活かし、言葉の雑学を中心に分かりやすく解説していく。
八重歯は「やえば」と読む!

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まずは、「八重歯」の読み方に迷う方もいるので、その読み方からお教えしましょう。「八重歯」の読み方は「やえば」です。ちなみに、「八重」を「やえ」と読ませる単語としては、他に東京の地名である「八重洲(やえす)」や桜の分類の一つである「八重桜(やえざくら)」などがあります。
犬歯と八重歯のざっくりした違い
つづいて、「犬歯」と「八重歯」のおおまかな違いについて説明しましょう。その違いとは、「犬歯」が「前から数えて三番目にあたる歯のこと」を意味するのに対し、「八重歯」は「歯が一列に並んでおらず、前後に重なるような形で生えている状態やその歯のこと」を意味する点です。

混同されがちな犬歯と八重歯だが、実際は全く違うものだ。だから、犬歯は誰にでも生えているが、歯並びが良く、重なって生えていない人には八重歯は無いんだ。
犬歯と八重歯のそれぞれの意味
「犬歯」が「前から数えて三番目の歯」で、「八重歯」が「前後に重なるような形で生えている歯」を意味するという大きな違いがあることを理解していただけたかと思いますが、つぎは「犬歯」と「八重歯」のそれぞれの意味について、ていねいに説明したいと思います。
「犬歯」は犬のように発達した歯

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使われている字から想像できるかと思いますが、「犬歯」は「犬のように発達した歯」であることから「犬歯」と言われるようになりました。
ちなみに、多くの人が日本史で学んだであろう杉田玄白らが訳した「解体新書」では「犬牙」と記載されており、その後彼の弟子である大槻玄沢が「重訂(ちょうてい)解体新書」で「犬歯」と名付けたのです。また、昔の人は鋭いことを利用して、糸を切るときにはこの歯で噛み切りました。そこから「糸切り歯」と呼ばれることもあります。
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