
簡単でわかりやすい収束と終息の違い!漢字の意味や使い分けも文学部卒ライターが詳しく解説


解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/海辺のつばくろ
ニュースを聴いていて、収束か終息かどちらの漢字を使うのが適切であるか気になったライター。
「収束」と「終息」の違い
「収束」も「終息」も読みは同じ「しゅうそく」。しかし、新聞やニュースの字幕などでは2つの言葉を使い分けしています。どちらも終わること、衰えることを表すようですが、どのような違いがあるのでしょうか。
収束の意味

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収束は、数学用語ではある一定の数に近づくこと、光線が一点に集中すること、将棋の用語で寄せのことを表すなどいろいろな意味で使われます。
ただ、一般的に使われるとすれば、ものを集めて束ねる、物事の収まりが付くことや決着する、状況が落ち着く、情勢がおさまる、混乱していた物事が安定する、乱れていたことが沈静化するなどの例で使うことが多いです。
1.収と束:それぞれの漢字の意味
「収束」を分解すると、「収」の字義はまとめるや集まる、収まるや縮まること。一方、「束」はまとめて一まとめにしたもの、束ねるや縛るといったような意味があります。「収束」とすると、バラバラなものを1つにまとめて収まりをよくする、分裂や混乱した物事の状態や状況をまとめて抑え込むような感じがしますね。
2.収束を使った例文
収束を使った例文は以下の通りです。
・政府は情勢の混乱を収束させようとしたが、うまくいかないようだ。
・方向性の違いからグループ内の対立が表面化したけれども、責任者が辞任することで収束した模様だ。
・野球の試合中のデットボールを巡って両チームの乱闘にまで発展するが、審判が当事者に警告して収束させた。
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