この記事では東京藝術大学と東京学芸大学についてみていきます。どちらも有名な大学ですが、藝大、学芸大と名前が似ているしどんなことを学べる大学なのか知らない人も多いでしょう。ですが、どちらもレベルが高く他にはない専門性を持っている大学です。
今回はそんな二つの有名大学の特色を、受験に知識の明るい現役東大生かずきと一緒に解説していきます。

ライター/かずき

東京大学に通う大学一年生。自身が受験から時間が経っておらず受験への興味が薄れていないのはもちろん、友人に東京藝術大学生と東京学芸大学生がいる。

東京藝術大学と東京学芸大学の違いとは?

image by iStockphoto

東京藝術大学と東京学芸大学について、その共通点と大きな違いについて確認していきます。

どちらも国公立で専門性が高い大学

まず、東京藝術大学と東京学芸大学の大きな共通点はどちらも国立大学であることです。国が運営する大学として教育や研究に力を入れており、それぞれ分野は違いますが専門性が高い点で共通しています。

\次のページで「大きな違いは「芸術」か「教育」か」を解説!/

大きな違いは「芸術」か「教育」か

では、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?それは、東京藝術大学は芸術を専門に教育する大学であるのに対し、東京学芸大学は教育を専門に教育する大学であるという点です。

芸術を専門に扱う大学というのは全国で見ても数が多くありません。また、東京学芸大学についても、教育学部のみが設置されていながらその規模は十分に大きく、他にない専門性を持った教育大学となっています。

東京藝術大学の特色

image by iStockphoto

東京藝術大学は日本で最も難関な芸術大学として知られています。東京大学より難しいとまで言われているこの大学、実際どのような点で特別なのでしょうか。

1.日本最難関の芸術大学

東京藝術大学は日本で唯一の国立総合芸術大学を誇っています。「〇〇芸術工科学部」のようなものは国立大学でも存在するのですが、総合的に芸術を扱っている国立大学としては唯一と言って良いでしょう。

かつ、東京藝術大学は芸術分野での進学希望者にとっては最も難関の大学です。その入試倍率は非常に高く、例年200倍以上に達することもあり、特に美術科・デザイン科・映像学科などはその難易度が高いことで知られています。

2.受験時から芸術性が問われる

東京藝術大学の入試は、一般的な大学とは異なり受験生の芸術性が問われるものとなっています。例えば美術科の場合、受験生は事前に課題を与えられ、それをもとに作品を制作し提出するというのが試験内容です。作品に込めた思いや表現力が評価されるため、受験生は自分の芸術的なスキルや表現力を存分に発揮することが求められます。

このように、筆記試験や面接だけでなく実技試験も含まれるため、入学するには一般の高校で扱っている内容では敵いません。筆者の友人も、高校の普通科に通いつつ放課後は予備校に通って受験対策をしていたそうです。

東京学芸大学の特色

image by iStockphoto

東京学芸大学は日本を代表する教育大学の一つであり、教員養成校としての役割を果たしています。教育に特化したカリキュラムや設備を整備しており、国内トップクラスの教育への専門性を持った大学です。具体的なポイントを確認していきましょう。

\次のページで「1.国内トップの教育大学」を解説!/

1.国内トップの教育大学

東京学芸大学は教育者を育てる大学です。

リベラルアーツをならって方針を決め、その和訳「学芸」を基に、東京学芸大学と名付けられました。実は昔は「教育学部」ではなく「学芸学部」という名前で設置されていました。その後、日本の法律の改正にともない「教育」という言葉に変えることとなり学部名は教育学部に統一されましたが、その時にはすでに東京教育大学という名前の大学があったため、大学名は東京学芸大学のまま今に至ります。

また、東京学芸大学の偏差値は60ほどです。「頭いい」と評価されるだけの高いレベルで教育に特化したカリキュラムで自分を磨きたい学生にとっては、唯一無二の魅力を持った大学と言えます。

2.設備や講義も教育に特化

東京学芸大学は設備や講義も教育に特化しており、教育実習や授業改善のための研究室や施設を完備しています。教育者を目指す学生は、大学で教育実習などを行うことになりますが、東京学芸大学は教育学部が主軸のため、そのような教育についてのカリキュラムを本筋で作るわけです。教育学部生のことだけを考えてくれているという点で、教育者を目指す学生たちにとっては魅力的な大学と言えます。

筆者の友人は中学校の理科の先生を志望しているのですが、1年生の時点で週2回、中学の理科の実験を模倣した実験を行っており、すでに具体的な教育現場を見据えたカリキュラムが組まれているのだと感心しました。

筆者の在籍している東京大学ではより革新的な実験のための基礎知識を学ぶという意味で実験を行っています。実験の方針の違いからも、東京学芸大学の教育への注力さが垣間見えるのではないでしょうか。

東京藝術大学は芸術家を、東京学芸大学は教育者を育てる大学

以上、東京藝術大学と東京学芸大学の違いや特色について解説してきましたが、まとめると、東京藝術大学は芸術家を、東京学芸大学は教育者を育てる大学と言えるでしょう。

また、東京藝術大学や東京学芸大学に進学するには、それぞれの入試に合わせた準備が必要です。特に、東京藝術大学の入試は非常に厳しいため、高校生のうちから芸術的な才能を伸ばすために取り組むことが求められます。

" /> 簡単でわかりやすい!東京藝術大学と東京学芸大学の違いとは?それぞれの特色も現役東大生が詳しく解説! – Study-Z
雑学

簡単でわかりやすい!東京藝術大学と東京学芸大学の違いとは?それぞれの特色も現役東大生が詳しく解説!

この記事では東京藝術大学と東京学芸大学についてみていきます。どちらも有名な大学ですが、藝大、学芸大と名前が似ているしどんなことを学べる大学なのか知らない人も多いでしょう。ですが、どちらもレベルが高く他にはない専門性を持っている大学です。
今回はそんな二つの有名大学の特色を、受験に知識の明るい現役東大生かずきと一緒に解説していきます。

ライター/かずき

東京大学に通う大学一年生。自身が受験から時間が経っておらず受験への興味が薄れていないのはもちろん、友人に東京藝術大学生と東京学芸大学生がいる。

東京藝術大学と東京学芸大学の違いとは?

image by iStockphoto

東京藝術大学と東京学芸大学について、その共通点と大きな違いについて確認していきます。

どちらも国公立で専門性が高い大学

まず、東京藝術大学と東京学芸大学の大きな共通点はどちらも国立大学であることです。国が運営する大学として教育や研究に力を入れており、それぞれ分野は違いますが専門性が高い点で共通しています。

\次のページで「大きな違いは「芸術」か「教育」か」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: