この記事では「慣習」と「習慣」の違いについてみていきます。習慣と聞けば、毎日机に10分向かうといった毎日何かをしている様子が思いつく。ですが、それは慣習と言えるのでしょうか?同じ漢字が使われてはいるが、意味は少し違うように思うはずです。

今回はそんな日常的に使う似た言葉の違いを、具体例を用いながら、現役東大生かずきと一緒に解説していきます。

ライター/かずき

東京大学に通っている大学1年生。学生としての時間を無駄にしないよう研鑽中。言葉の構造や意味、背景や違いについて調べ学ぼうとする「習慣」が付いている。

「慣習」と「習慣」の違いとは?

まずは、「慣習」と「習慣」の違いについてです。これらの言葉は、日常的に使われ、混同されがちですが、意味には大きな違いがあります。

「慣習」は社会で慣れ親しまれたしきたりのこと

「慣習」とは、社会一般で慣れ親しまれたしきたりのことを指します。例えば、日本の場合だと、お盆や正月などの年中行事や、お見舞いやお礼などのマナーなどが「慣習」です。つまり、「慣習」とは、社会的に認められた習慣や文化的な習わしのことと定義づけられます。ある地域の文化や伝統も「慣習」に含まれるわけです。

「悪しき慣習」なんて言い方も、それが個人の範囲だけでなく一つの集団に根付いてしまっていることが問題として見られていますよね。

「習慣」は定期的に繰り返される行動のこと

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一方で、「習慣」とは、定期的に繰り返される行動のことです。例えば、毎朝のジョギングや、寝る前の本の読み聞かせなどが「習慣」にあたります。「習慣」と言うときは、その人自身が繰り返し行っている行動のことを指していることを考えてください。

先ほどの「悪しき慣習」になぞらえて言えば、悪い習慣のことは「悪癖(bad habit)」とも言いますね。

「風習」との違いは?

さて、「風習」という言葉もありますが、「慣習」とどう違うのでしょうか。実は、「風習」は「慣習」の一種であり、「習慣」から離れた意味合いを持っています。ニュアンスとしては「風習」と「慣習」が似ていると覚えてください。

「風習」とは、特定の地域や集団で行われているしきたりのことを指します。ここでの地域や集団とは、社会の中の一部、つまりアジアの中の日本、関東の中の東京のことです。例えば、各地で異なるお祭りや、地域特有の手芸や料理などが「風習」にあたります。つまり「風習」とは、社会よりは小さい地域や集団の文化的な習慣や伝統的な習わしのことを意味していると覚えてください。

\次のページで「「慣習」と「習慣」の具体例」を解説!/

「慣習」と「習慣」の具体例

ここからは、「慣習」と「習慣」の具体例を見ていきましょう。

「慣習」の具体例

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まずは、「慣習」の具体例です。「慣習」とは、社会的に認められた習慣や文化的な習わしのことでした。具体例として、

・正月にお年玉をあげる
・葬式で白い服を着ない
・結婚式で新郎新婦が挨拶をする

といったものが挙げられます。これらは社会的に認められており、日本の文化的な習慣として定着していますよね。逆に、日本から見ると非日常的な海外のしきたり

・アメリカでは店員にチップを渡す
・インドでは「ナマステ」とあいさつする
・スペインでは仕事中に昼寝の時間を取る

についても、「アメリカでの慣習」「インドでの慣習」といった表現が使えるでしょう。

\次のページで「「習慣」の具体例」を解説!/

「習慣」の具体例

次に「習慣」の具体例を見ていきましょう。 「習慣」とは、自分自身が繰り返し行っている習慣的な行動のことを指しました。

・毎朝のジョギング
・寝る前に本を読む
・お風呂では入浴剤を使う

以上が「習慣」の具体例です。これらは個人がルーティーンとして行っている行動であり、個人的な習慣として定着しています。

「慣習」と「習慣」の使い分けを例文でチェック!

最後に、「慣習」と「習慣」の使い分けを例文でチェックしてみましょう。

「慣習」の例文

まずは、「慣習」の例文です。

\次のページで「「習慣」の例文」を解説!/

・日本では、靴を脱いで家の中に入るのが慣習です。
・ドイツでは、正確さや時間厳守が重視される慣習があります。

どちらも、特定の地域(日本とドイツ)にポイントを絞って、その中のしきたりについて話していますよね。こういった文脈では「慣習」という言葉が使われます。

「習慣」の例文

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次に、「習慣」の例文です。

・毎日の筋トレが習慣化してきた。

この文の場合、「習慣」という言葉が使われています。日本のほとんどの国民が毎日筋トレをしているようになったわけではないですよね。あくまで個人が毎日の筋トレを繰り返し行っているため、「習慣」という言葉を使った方が良いでしょう。

また、「慣習」や「習慣」はお互いに影響しあうこともあります。例えば、ある習慣が社会的に広く浸透すると「慣習」になることもありますし、逆に社会的に認められた「慣習」が個人の「習慣」として定着することもあるでしょう。

ある「習慣」が社会に広く浸透していれば「慣習」になる

今回は、「慣習」と「習慣」の違いについて解説しました。社会で慣れ親しまれたしきたりのことが「慣習」であり、個人で定期的に繰り返される行動が「習慣」です。また、「風習」という言葉がありますが、「風習」は「慣習」と似たような意味合いを持つ言葉であることも確認しました。

最後に、ある「習慣」が社会に広く浸透していれば「慣習」になるということを覚えておくと良いでしょう。

日常的に使われる言葉である「慣習」と「習慣」を正しく使い分けることで、より適切な表現ができるようになります。また、自分自身の習慣や社会的な慣習、それらの他人や外部との違いについて考えることで、より良い生活や社会を実現するためのヒントが得られるかもしれません。

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雑学

簡単でわかりやすい!「慣習」と「習慣」の違いとは?「風習」との違いや使い分けも現役東大生が詳しく解説!

・日本では、靴を脱いで家の中に入るのが慣習です。
・ドイツでは、正確さや時間厳守が重視される慣習があります。

どちらも、特定の地域(日本とドイツ)にポイントを絞って、その中のしきたりについて話していますよね。こういった文脈では「慣習」という言葉が使われます。

「習慣」の例文

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次に、「習慣」の例文です。

・毎日の筋トレが習慣化してきた。

この文の場合、「習慣」という言葉が使われています。日本のほとんどの国民が毎日筋トレをしているようになったわけではないですよね。あくまで個人が毎日の筋トレを繰り返し行っているため、「習慣」という言葉を使った方が良いでしょう。

また、「慣習」や「習慣」はお互いに影響しあうこともあります。例えば、ある習慣が社会的に広く浸透すると「慣習」になることもありますし、逆に社会的に認められた「慣習」が個人の「習慣」として定着することもあるでしょう。

ある「習慣」が社会に広く浸透していれば「慣習」になる

今回は、「慣習」と「習慣」の違いについて解説しました。社会で慣れ親しまれたしきたりのことが「慣習」であり、個人で定期的に繰り返される行動が「習慣」です。また、「風習」という言葉がありますが、「風習」は「慣習」と似たような意味合いを持つ言葉であることも確認しました。

最後に、ある「習慣」が社会に広く浸透していれば「慣習」になるということを覚えておくと良いでしょう。

日常的に使われる言葉である「慣習」と「習慣」を正しく使い分けることで、より適切な表現ができるようになります。また、自分自身の習慣や社会的な慣習、それらの他人や外部との違いについて考えることで、より良い生活や社会を実現するためのヒントが得られるかもしれません。

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