雑学

簡単でわかりやすい!イワナとヤマメの違いとは?見分け方や締め方も農学専攻ライターが詳しく解説

よぉ、桜木建二だ。この記事ではイワナとヤマメの違いについてみていくぞ。2つとも渓流で釣れる、よく似た魚というイメージがあるよな。じつはイワナとヤマメは同じ渓流でも、住んでいる場所が違う。さらに味も違うみたいだ。今回はそんな渓流の魚の違いを、その見分け方も含めて、大学で生態学を研究していたライター2scと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/2sc

理系の大学院に通うかたわら、ライターとして活動。技術から生活までさまざまな知識を、科学の視点で解説する。この記事では日本の渓流を代表する魚、イワナとヤマメの違いについてわかりやすく解説していく。

イワナとヤマメを大まかに比較

image by iStockphoto

イワナとヤマメは共通点が多い魚。釣れる場所や分類など、さまざまな点で似ています。まずはイワナとヤマメの基礎知識について紹介。日本の渓流を代表する魚について、詳しくみていきましょう!

どちらも渓流に住むサケの仲間

イワナとヤマメは、どちらも渓流釣りのターゲット。両者ともに「渓流」こと、河川の上流に生息しています。イワナとヤマメは上流の、澄んだ水を好むのです。そしてイワナとヤマメは、同じ釣り方で狙われます。具体的な釣法は、ルアー釣り・毛バリ釣り・餌釣り。さらに生息地・釣法が同じイワナとヤマメは、見た目・大きさも似ています。

イワナとヤマメは、ともにサケ科の魚。分類が近いため、その見た目が似ているのです。たとえばイワナ・ヤマメでは、背ビレの後ろに「アブラヒレ」が存在。アブラヒレは、サケ科の魚類にみられる特徴です。そしてイワナとヤマメは大きさも同じ。両者ともに、生後2年目の体長は20cm程度となります。このように共通点が多いのですが、イワナとヤマメは完全に別種。以下、その大まかな特徴をみていきましょう!

「イワナ」は岩に住む魚

イワナは、北海道から九州まで各地の川に分布。じつは川魚のイワナは、海水でも生きられます。ですがその多くは、河川に残留する「陸封型」です。そんなイワナはさらに、エゾイワナ・ニッコウイワナ・ヤマトイワナ・ゴギの4つの亜種に分かれます。なかでも個性的な亜種は、海に降りるエゾイワナ。海に降りた個体は、降海型の「アメマス」として、陸封型のエゾイワナと区別されます。

イワナは漢字で書くと「岩魚」です。岩陰に潜むその生態から、「イワナ/岩魚」の名がついたとされます。イワナは岩陰から獲物を狙う、貪欲な魚。昆虫や小魚の他に、なんと蛇やネズミも捕食します。そして獲物をくわえたイワナは、そのまま岩陰へと帰っていくのです。

模様が美しい「ヤマメ」

ヤマメは主に、北海道から神奈川県まで、東日本の川に分布。くわえて西日本の、日本海側の河川にも分布します。このヤマメも、イワナと同じく陸封型。降海型は日本古来のマス「サクラマス」です。そんなヤマメは、全身に華やかな模様をもつ美しい魚。大小さまざまな斑点が個性的です。さらに繁殖期の雄では「婚姻色」といって、体が赤く色づきます。

以下この記事では、日本の渓流を代表する魚、イワナとヤマメの具体的な違いを3つ紹介。さらに両者の食べ方についても掘り下げます。とくにイワナ・ヤマメをおいしく食べるための「締め方」は必見です!

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イワナは外来種との交雑という、問題を抱えているぞ。イワナの雑種は、繁殖力が落ちてしまう。その結果、国産イワナの個体数の減少が危惧されているんだ。とくに北米原産のイワナ属カワマスは、日本のイワナとしばしば交雑するぞ。すでにカワマスは、日光湯ノ湖など国内に定着済み。在来のイワナを守るため、カワマスは「要注意外来生物」に指定されているんだ。

\次のページで「イワナとヤマメの違いは3つ」を解説!/

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