
ポイント1:データの種類と分析手法
ポイント1はデータの種類と分析手法です。定性的なデータは人の主観によるもので、数値化しにくいものになります。例えば味覚や喜怒哀楽など。一方、定量的なデータとは客観的な数値になっているようなものです。
数値になっている定量的なデータは例えば平均を出すといった統計など、扱いやすいのが特徴。一方、主観的で数値になっていない定性的なデータはひとつひとつ確認する必要があります。定性的と定量的では扱うデータが違うため、それを使って分析する方法も違ってくるのです。
ポイント2:データの精度と信頼性
ポイント2はデータの精度と信頼性です。難しそうですが、これもデータの種類の違いが関係しています。定性的なデータは人の主観によるものですから、判断基準も人それぞれです。同じ映画を見ても面白いと思う人もいれば、面白くないと思う人もいますよね。ある映画を同じ人数に点数をつけてもらっても、東京と大阪では結果が大きく違うかもしれません。
一方、定量的なデータは客観的な数値なので、個人で違うことはないですよね。例えば、気温が25度と言えば、誰でも同じ25度です。ただし、測定方法が間違っていれば意味がなくなってしまいます。このように定性的なデータは人によって違い、欲しいと思っている情報が得られないことも。そのため、一般的にデータの精度や信頼性は定性的データは低く、定量的データは高いとされています。
ポイント3:データの解釈と活用法
ポイント3はデータの解釈と活用法です。例えば、ある商品の評判をアンケートしたとします。アンケートは典型的な定性データです。ただ、そこから問題点や効果的だったことを分析するには、ひとつひとつの回答文を読んで理解する必要がありますよね。数が多ければ大変そうです。
一方、ある商品の月別の売上数という定量的なデータがあれば、それを見れば売上が伸びているのか減っているのかすぐ分かりますよね。これが定性的データは解釈が難しく、定量的データは簡単という理由です。解釈が難しいということは、それを活かすのも難しくなります。
どう使う?定性的と定量的の使い分け
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最後は定性的な考え方と定量的な考え方の使い分けについてです。会社などでは「定量的に考えろ」、「数字で考えろ」などと上司から言われることも。ということは常に定量的に考えるべきなのでしょうか。その回答を説明します。
定性的なアプローチがよい場合
定性的なデータは人の主観など、数値になりにくいものですよね。逆に言えば、そのようなものを扱うときには定性的な考え方がよいわけです。例えば、今年流行するファッションについて。定量的な考え方も可能かもしれませんが、人の考え方そのものを扱うので、数値で扱うのは難しいです。一般的には以下のようなものは定性的なアプローチが向いているとされます。
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