簡単でわかりやすい!ささげと小豆の違いとは?見分け方や赤飯での違い、栄養について農学専攻ライターが詳しく解説
ライター/2sc
理系の大学院に通うかたわら、ライターとして活動。技術から生活までさまざまな知識を、科学の視点で解説する。この記事では「赤飯の豆」こと、ささげと小豆の違いについてわかりやすく解説していく。
ささげと小豆の特徴
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ささげと小豆はともに、マメ科ササゲ属に分類される豆の一種です。日本で流通しているささげは、見た目や用途が、小豆に似ています。そのため混同されやすいささげと小豆は、そのルーツが別。まずは両者の大まかな特徴についてみていきましょう!
「ささげ」は世界共通の豆
ささげはアフリカ原産の豆。今もキリマンジャロの山麓には、野生のささげが自生しています。アフリカ生まれのささげは、中国を経由して、日本に伝来しました。国内でささげが認知されたのは、9世紀末。東大寺の書物に「大角豆」として記録が残っています。そして平安時代にはすでに、日本でささげが栽培されていたのです。
「ささげ」は、世界中で食べられています。豆の見た目や用途は、国ごとに千差万別です。例えばアメリカ南部でポピュラーな「黒目豆」は、ささげの1品種。日本の赤いささげとは違い、黒目豆の色は白基調です。ほかにはさやごと食べられる、ささげの品種も存在。その見た目は「さやえんどう」に似ています。小豆そっくりなささげは、ほんの一握りなのです。
日本古来の「小豆」
小豆は東アジア原産。その祖先であるヤブツルアズキは、日本にも自生しています。極東生まれの小豆は、ささげよりも古くから日本で栽培されてきました。小豆はなんと、縄文時代の貝塚から出土。さらに日本最古の書物「古事記」にも、稲や麦とならんで、小豆の記録が残っています。ささげと違って、小豆は日本古来の豆なのです。
ルーツが違えど、ささげも小豆もササゲ属の豆。国産のささげは、小豆によく似た見た目をしています。さらに用途も似ていて、ささげも小豆も「赤飯」に入れる豆なのです。この記事では見た目・用途が似ている、ささげと小豆の違いについて徹底解説。その見分け方から調理法まで、掘り下げていきます。とくに赤飯にしたときの、「縁起」の良し悪しの違いは必見です。
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