文化・歴史雑学

3分で簡単にわかる百姓一揆と打ちこわしの違い!原因はなに?広がった理由や幕府の対応も歴史好きライターがわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。日本史を勉強していると、近世の代表的な事件として記されている「百姓一揆」と「打ちこわし」。
いずれも民衆の不満が爆発した暴動のように見えるが、いったいこの2つの違いは何なんだろうな。
今回は「百姓一揆」と「打ちこわし」の違いについて、歴史好きライターのおおつけと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。子どものころから歴史が大好き。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

百姓一揆と打ちこわしの違い

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身分制度が厳しく整備されていた時代、弱い立場の民衆は一方的にしいたげられていたました。そんな民衆の不満が爆発した事件が「百姓一揆」と「打ちこわし」です。ですがこの「百姓一揆」と「打ちこわし」にはどのような違いがあるのか、理解している人は少ないのではないでしょうか。ここでは「百姓一揆」と「打ちこわし」の違いについて解説していきます。

百姓一揆:農民が農村で蜂起

「百姓一揆」とは農民が農村で領主や役人に対して蜂起(ほうき)することです。百姓とは農民の別称。今でこそ百姓(ひゃくしょう)とは単純に農業従事者のことを意味しますが、元々は農作業の課税対象者という意味でもありました。また「田舎者」、「あかぬけない者」といった侮蔑のニュアンスを含んでもいました。

ちなみに蜂起とは「蜂が巣からいっせいに飛び立つように、大勢の者がいっせいに立ち上がること」を意味します。我慢の限界を超えた民衆たちが一つになって戦ったんですね。

打ちこわし:都市部の貧困層が蜂起

「打ちこわし」とは都市に定住している貧困層が、都市の商人を襲った事件です。特に豪商(ごうしょう:大規模な商売を行う商人)は市場価格を決めるほどの力があったり、役人から優遇されていたことからターゲットにされていました。名前の通り、食料が貯蓄されている倉庫などを破壊(打ちこわし)て実行されました。

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「百姓一揆」は農民が農村で為政者に対して蜂起した事件、「打ちこわし」は都市部の貧困層が豪商を襲撃した事件のようだ。場所、実行者、襲撃された相手が違っているようだな。

なぜ百姓一揆と打ちこわしが起こったのか

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「百姓一揆」と「打ちこわし」の違いについてはおわかりいただけたと思います。ここで気になるのは、なぜこれらの事件が発生したのかという原因ですよね。ここでは「百姓一揆」と「打ちこわし」の原因について解説していきます。

\次のページで「百姓一揆:年貢の減免や役人の交代などを要求した」を解説!/

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